ハーツユナイテッドグループ、第3四半期は29%増収も2ケタ超の減益に…デバッグ事業の先行投資や子会社建て直しの費用先行で 通期予想を下方修正

ハーツユナイテッドグループ<3676>は、2月2日、2015年3月期第3四半期累計(4~12月)の連結業績を発表、売上高は97億5600万円(前年同期比29.0%増)、営業利益12億2700万円(同16.0%減)、経常利益12億2000万円(同16.4%減)、四半期純利益5億9700万円(同30.2%減)となった。連結子会社化したネットワーク二一と、プレミアムエージェンシーの寄与に加え、デバッグ事業の伸張により増収となったものの、子会社の一時的な損失の取り込みや事業モデルの異なる子会社の連結に伴い営業費用が増加したこと、デバッグ事業を中心に人材確保など先行投資を実施したことなどにより、各利益項目は減益にとどまった。
 

セグメント別に見ると、デバッグ事業は、モバイルコンテンツ向けのデバッグサービスを主に提供しているデジタルソリューションリレーションが好調に推移(前年同期比25.0%の増収)し、売上高は伸びたものの、将来に向けた人材の確保・育成など投資を積極的に実施したことで減益で着地。同事業の売上高は71億5100万円(同6.4%増)、セグメント利益17億3000万円(同2.2%減)となった。

一方、メディア事業は、スマートフォン向けゲームを対象にしたコンテンツ拡充及びサービス開発に取り組んだものの、売上高3億7200万円(同3.1%減)、セグメント利益2000万円(同46.8%減)と減収減益で着地。今期より新たにセグメント分けされたクリエイティブ事業は、プレミアムエージェンシーの収益化に向けた建て直しは完了したものの、費用が先行したことで、売上高12億6300万円(同4.5倍)、セグメント損益2億4300万円の赤字(前年同期実績2300万円の赤字)となった。なお、同事業では、2014年12月期にのネイティブゲームアプリ『モグモグとパクパク~不思議なタマゴ~』をリリース。下期はこのプロモーション費用が発生する見通しだ。

なお、同社は第3四半期決算と同時に2015年3月期業績予想の修正と配当予想の修正を発表。2015年3月期通期の連結業績予想は、売上高が従来予想150億200万円から135億円(前期比33.2%増)、営業利益は同22億2300万円から17億8500万円、経常利益は同22億100万円から17億6200万円、当期純利益は同12億1000万円から9億4400万円にそれぞれ下方修正されている。これは主にパチスロ遊技機の型式試験方法の運用が変更となり、顧客企業の開発スケジュールの大幅な変更が余儀なくされたため。
 



一方で、配当予想については、配当方針を資本効率の概念も含めたものに変更し、従来予想の期末配当8円(中間配当8円)を9円(中間配当8円)に上方修正している。
株式会社デジタルハーツホールディングス
https://www.digitalhearts-hd.com/

会社情報

会社名
株式会社デジタルハーツホールディングス
設立
2013年10月
代表者
代表取締役会長 宮澤 栄一/代表取締役社長CEO 筑紫 敏矢
決算期
3月
直近業績
売上高365億1700万円、営業利益30億円、経常利益31億5200万円、最終利益7億9900万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3676
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