gumi、2015年4月期の業績予想を大幅下方修正、営業損益を13億円の黒字→4億円の赤字に 売上の計画未達で 海外での先行投資も圧迫

gumi<3903>は、本日(3月5日)、2015年4月期の連結業績予想を下方修正し、売上高を309億7200万円から265億円に、営業損益を13億2900万円の黒字から4億円の赤字に、経常損益を12億7700万円の黒字から6億円の赤字に、最終損益を8億0800万円の黒字から損益ゼロにそれぞれ引き下げた。従来予想との比較で、売上高を14.4%減額した。
 

同社では、『ブレイブ フロンティア』とパブリッシングサービスの立ち上がり遅延、一部海外向け新規タイトルの売上計画の未達などによる売上計画を引き下げたことが主な要因。それに加えて、海外展開を積極的に進めたことによる固定費も利益を圧迫したとのこと。繰延税金資産の計上が見込めるため、法人税等調整額がプラスに寄与するため、最終損益は0円となる見込み。

また、経営責任を明確にするため、國光宏尚社長の役員報酬月額を3月から6カ月間にわたって100%減額するとのこと。

なお、売上計画修正の要因は以下のとおり。

① 「ブレイブ フロンティア」の海外言語版の売上計画修正
a:当第3四半期で計画が未達となったこと
→ MAU(月次アクティブユーザー数)の若干の弱含みに加え、日本語版にて投入した新規施策の反映までにタイムラグが生じたことに伴い、課金率、ARPPU(課金ユーザー一人あたりの平均月間課金額)共に第2四半期比で低下したもの
b:当第4四半期の売上計画を引き下げたこと
→ 当第4四半期にて日本語版で奏功した施策の導入による課金率、ARPPU の上昇を予定するも、足元の MAU の若干の弱含みを考慮し、売上計画は保守的な水準を採用

② パブリッシングサービスの立ち上がりの遅延による売上計画修正
a:当第3四半期で計画が未達となったこと
→ 複数タイトルのリリースは予定通り行い、一定のユーザー基盤を確保したものの、各タイトルにおける各国市場の嗜好に適した新規コンテンツ・新システムの投入の遅れにより、売上計画未達となったもの
b:当第4四半期の売上計画を引き下げたこと
→ 当該タイトルへの新規コンテンツ・新システムの投入は鋭意進めていくものの、実装までに必要な期間を考慮し、売上計画は保守的な水準を採用

③ 一部海外向け新規タイトルの売上計画修正
a:当第3四半期で計画が未達となったこと
→ 一部タイトルが計画を大幅に下回る水準にて推移し、売上計画未達となったもの
b:当第4四半期の売上計画を引き下げたこと
→ 当該タイトルの売上計画の引き下げを行ったもの



また、業績回復のため、以下の施策を行うという。

① 売上高の拡大
1 既存タイトル(ネイティブアプリ)

a:ブレイブ フロンティア(日本語版):新規施策の積極投入及び年間スケジュールに基づく安定的な運用
ブレイブ フロンティア(海外言語版):日本語版で奏功した施策の適時投入及び効果検証を踏まえた適切な広告投下によるユーザー基盤の増大
b:ファントム オブ キル:当第4四半期の TVCM 放映での大規模なユーザー獲得による売上拡大
c:ドラゴンジェネシス:少人数運営による高収益モデルの継続
d:ソードアート・オンライン コード・レジスタ:新規施策の積極投入による売上拡大(同タイトル販売/配信元はバンダイナムコゲームスであり、当社が開発を担当)
e:パブリッシングサービス:新規コンテンツ・新システムの投入により収益化を加速
2 新規タイトル(ネイティブアプリ)
a:新規タイトル 18 本の開発早期化(他社 IP タイトル、リアルグラフ向け、パブリッシングサービスを含む)

② 海外展開の立ち上げの加速と更なる強化
a:海外9拠点の子会社の経営資源を活用し、クロスボーダーの強固なコンテンツ配信網を構築
b:立ち上がりが遅延しているパブリッシングサービスについては IP ホルダーとの連携
強化による各国市場に合わせたコンテンツ追加の早期化に取り組み、収益化を加速。また当社のリリースするオリジナルタイトルについても積極的に展開
c:海外子会社におけるオリジナルタイトルの開発強化

③ コストの合理化
a:開発費は、国内・海外の開発ライン増強に関する投資は一巡しており、今後は緩やかな増加傾向に転じる見通し
b:広告宣伝費は、タイトル毎の広告効果の検証を一層強化するとともに、自社タイトル間のクロスプロモーション等を積極的に実施することで、売上高広告宣伝費比率で15%を目指す

④ タイトルポートフォリオの構築
a:パブリッシングの立ち上げの早期化を推進しつつ、オリジナル、IP、リアルグラフ向け及びパブリッシングタイトル(ハイリスク・ハイリターン~ローリスク・ローリターン)をバランスよく提供することで、安定的な売上拡大及び強固な収益基盤の構築を図る
株式会社gumi
http://gu3.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社gumi
設立
2007年6月
代表者
川本 寛之
決算期
4月
直近業績
売上高120億6600万、営業損益50億4000万円の赤字、経常損益45億1400万円の赤字、最終損益59億3400万円の赤字(2024年4月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3903
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