メディア工房<3815>は、10月9日、2015年8月期の連結決算を発表、売上高24億2700万円(前々期比2.2%減)、営業利益2億6800万円(同58.5%減)、経常利益2億1600万円(同65.8%減)、当期純利益8600万円(同73.7%減)となった。なお、利益率が大きく低下した要因は、戦略的な新規事業の取り組みとその本格展開に伴う先行コストが増加したため。
各セグメントごとの状況は以下の通り。
①コンテンツ事業…売上高23億5400万円(前々期比3.8%減)、セグメント利益7億4200万円(同31.3%減)
占いコンテンツ事業は、フィーチャーフォン向けで、良質なコンテンツの企画・制作を行うことで、ユーザーの流出を防いでいく一方、スマートフォン向け占いコンテンツは、各移動体通信事業者のスマートフォン用公式サイトに占いコンテンツを積極的に提供。App Store/Google Playへのフリーミアムモデルのネイティブアプリの継続的な投入や、「LINE占い」や「GREE占い」「Gunosy」への占いロジック・データの提供などを行うなど、配信プラットフォームの拡大を図った。
ゲーム事業は、2015年1月に独自ゲームブランド「OBOKAID'EM」を立ち上げ、同年4月に第1弾タイトル「BOOST BEAST」の多言語対応・マルチプラットフォーム展開を実施。さらに、同月に業務提携により配信元を移管した第2弾タイトル「みどりのほし」は、同年6月からGooglePlayへの提供をスタートさせており、当事業年度末日において、そのダウンロード数は150万ダウンロードを突破した。世界配信体制の基盤構築のため先行投資が大きくなったものの、アプリ内課金・広告におけるハイブリッド収益モデルによるゲームコンテンツを、上記2タイトルに加え、2015年内に追加で3本以上リリースすることを目指しながら、今期のブランディングフェーズから来期のマネタイズフェーズへの移行準備を行った。
ソリューション事業は、コンテンツ制作ノウハウを活かし、様々なイベントで用いられるAR技術を導入したコンテンツ・サービスの受託制作、並びに電話占いシステムの受託構築等を行った。関連技術を保有する提携先企業との連携を深め、拡販体制が整ったことにより、ビジネスを加速させ、収益化を図っていく。
②O2O事業…売上高600万円(前々期実績1200万円)、営業損益8400万円の赤字(同6800万円の赤字)
2015年6月に自社サービスへの送客を目的とした20代、30代向け情報サイト「omotano(オモタノ)」をリリース。「omotano」は国内人気ニュースキュレーションアプリ「スマートニュース」に記事内容が取り上げられるなど、順調な滑り出しとなった。また、ガールズスタイリングとの業務提携のもと、現代の女性の趣味・嗜好の多様化に対応した新しいアパレルの形であるファッションレンタルサービスに参入した。
③その他…売上高6700万円(同2200万円)、営業損益3900万円の赤字(同3900万円の赤字)
占いコンテンツとの相乗効果を見込み、主に電話占いサービスを展開。総会員数とアナログ対応からのシステム化等親和性が図れることから自社サービス「Lierre~リエル~」に、「ラフィネ」「マドンナ」を事業譲渡により取得し、電話占いサイトの集客力の強化・会員数の増加施策を積極的に講じた。
なお、2016年8月期の連結業績予想については、売上高28億円(前期比15.4%増)、営業利益4億円(同49.3%増)、経常利益4億円(同85.2%増)、当期純利益2億3000万円(同2.6倍)を見込んでいる。
会社情報
- 会社名
- 株式会社メディア工房
- 設立
- 1997年10月
- 代表者
- 代表取締役社長 長沢 一男
- 決算期
- 8月
- 上場区分
- 東証グロース
- 証券コード
- 3815