【決算カレンダー】ゲーム関連企業の1~3月期決算発表(前半戦) 『Miitomo』好発進で任天堂の展望は? グリーはVRにも注力 新作とM&Aでコロプラに関心
2016年1~3月期決算の発表が今週から本格的にスタートする。この四半期は、もちろん3月期決算銘柄の決算期に当たり、1年間で最も注目度が高い決算シーズンであり、その発表内容に注目しておくべき銘柄も多い。
ちなみに決算発表のピークは、ゲーム関連株ということで見ると、前半戦となる4月は28日、後半戦の5月は12日と13日の2日間となる。今回の記事では前半戦となる4月に決算発表を行う中から注目銘柄を紹介したい。
ちなみにこの前半戦で3月期の本決算を発表するのは、ベクター<2656>、フィールズ<2767>、任天堂<7974>、コーエーテクモHD<3635>といったあたりだ。やはり、『Miitomo』の配信開始などスマートデバイス向けアプリへの展開が本格始動した任天堂が最注目だろうか。
下の表は、この前半戦の主なゲーム関連銘柄の決算発表スケジュールをまとめたものとなるが、今回の決算期は21日のサイバーエージェント<4751>が発表の先陣を切る形となる。そして翌週27日にenish<3667>、コロプラ<3668>、任天堂が発表、ゴールデンウイーク直前の28日にはグリー<3632>、コーエーテクモHD、ボルテージ<3639>、ガンホー<3765>、Aiming<3911>といったところが発表を予定している。
なお、Social Game Infoでは、この決算発表シーズンも決算記事を随時更新していくほか、決算説明会のレポートも引き続き、リソースの許す限り行っていく方針だ。
同社初のスマートデバイス向けアプリ『Miitomo』が3月17日より配信開始(関連記事)となり、配信わずか3日でユーザー数100万人突破、公式に発表されている数字では4月1日に全世界300万人を突破するなど順調なスタートを切っている。もちろんこれが同社業績にただちに大きなインパクトをもたらすというわけではないが、今後のスマートデバイス向けアプリの展開における基盤ができたという点では、大きな成果と言えるだろう。そういう意味では今回の決算発表では、2017年3月期のスマートデバイス向けアプリのリリース展開、成長ビジョンをどのように描いているのかが注目のポイントだろう。ちなみに発表される業績数字は2月26日に業績予想の下方修正を発表(関連記事)しているほか、直近の為替の円高推移も踏まえれば、ポジティブなサプライズは出にくいと思われる。
2月に発表された第2四半期決算は前年同期比で減収減益となったものの、当初計画と比べると利益面で予想を上回った。ただ、業績全体が下げ止まったかというとまだ難しい時期ではある。そうした中にはあるが、事業の中身を見てみると、好転の兆しが見えつつある。主力の『消滅都市』をはじめネイティブゲームが安定的な売り上げを計上できるようになってきたほか、VR市場への展開、セカンダリー市場への参入など次を見据えた動きも立ち上がってきた。特にVRについては、4月14日にGear VR向け新作タイトル『Tomb of the Golems』をリリース(関連記事)、VRコンテンツ開発に取り組む北米のスタートアップ企業を支援する新ファンド「GVR Fund」の設立(関連記事)なども行っている。まだすぐに収益化というフェーズではないと思われるが、今後のさらなる展望などが明らかになるかどうか、注目したい。
現在は『激突!!Jリーグプニコンサッカー』『ドラゴンプロジェクト』という2タイトルがリリース予定タイトルして明らかになっているが、2016年9月期は6タイトルのリリースを予定しており、新たなタイトルの情報が明らかになるかどうかが、まずは注目されるところだ。また、これまでもインディゴゲームスタジオやリアルスタイル、ピラミッドなどを傘下に収めてきたが、先日3月30日にはゲーム開発会社のエイティング<3785>を買収することを発表(関連記事)した。この買収により、VRゲームとスマホゲーム開発力の強化狙うとしており、買収成立後のビジョンが今後どう示されるのかにも関心が募るところだ。
ちなみに決算発表のピークは、ゲーム関連株ということで見ると、前半戦となる4月は28日、後半戦の5月は12日と13日の2日間となる。今回の記事では前半戦となる4月に決算発表を行う中から注目銘柄を紹介したい。
ちなみにこの前半戦で3月期の本決算を発表するのは、ベクター<2656>、フィールズ<2767>、任天堂<7974>、コーエーテクモHD<3635>といったあたりだ。やはり、『Miitomo』の配信開始などスマートデバイス向けアプリへの展開が本格始動した任天堂が最注目だろうか。
下の表は、この前半戦の主なゲーム関連銘柄の決算発表スケジュールをまとめたものとなるが、今回の決算期は21日のサイバーエージェント<4751>が発表の先陣を切る形となる。そして翌週27日にenish<3667>、コロプラ<3668>、任天堂が発表、ゴールデンウイーク直前の28日にはグリー<3632>、コーエーテクモHD、ボルテージ<3639>、ガンホー<3765>、Aiming<3911>といったところが発表を予定している。
なお、Social Game Infoでは、この決算発表シーズンも決算記事を随時更新していくほか、決算説明会のレポートも引き続き、リソースの許す限り行っていく方針だ。
【注目企業①】任天堂<7974>
同社初のスマートデバイス向けアプリ『Miitomo』が3月17日より配信開始(関連記事)となり、配信わずか3日でユーザー数100万人突破、公式に発表されている数字では4月1日に全世界300万人を突破するなど順調なスタートを切っている。もちろんこれが同社業績にただちに大きなインパクトをもたらすというわけではないが、今後のスマートデバイス向けアプリの展開における基盤ができたという点では、大きな成果と言えるだろう。そういう意味では今回の決算発表では、2017年3月期のスマートデバイス向けアプリのリリース展開、成長ビジョンをどのように描いているのかが注目のポイントだろう。ちなみに発表される業績数字は2月26日に業績予想の下方修正を発表(関連記事)しているほか、直近の為替の円高推移も踏まえれば、ポジティブなサプライズは出にくいと思われる。
【注目企業②】グリー<3632>
2月に発表された第2四半期決算は前年同期比で減収減益となったものの、当初計画と比べると利益面で予想を上回った。ただ、業績全体が下げ止まったかというとまだ難しい時期ではある。そうした中にはあるが、事業の中身を見てみると、好転の兆しが見えつつある。主力の『消滅都市』をはじめネイティブゲームが安定的な売り上げを計上できるようになってきたほか、VR市場への展開、セカンダリー市場への参入など次を見据えた動きも立ち上がってきた。特にVRについては、4月14日にGear VR向け新作タイトル『Tomb of the Golems』をリリース(関連記事)、VRコンテンツ開発に取り組む北米のスタートアップ企業を支援する新ファンド「GVR Fund」の設立(関連記事)なども行っている。まだすぐに収益化というフェーズではないと思われるが、今後のさらなる展望などが明らかになるかどうか、注目したい。
【注目企業③】コロプラ<3668>
現在は『激突!!Jリーグプニコンサッカー』『ドラゴンプロジェクト』という2タイトルがリリース予定タイトルして明らかになっているが、2016年9月期は6タイトルのリリースを予定しており、新たなタイトルの情報が明らかになるかどうかが、まずは注目されるところだ。また、これまでもインディゴゲームスタジオやリアルスタイル、ピラミッドなどを傘下に収めてきたが、先日3月30日にはゲーム開発会社のエイティング<3785>を買収することを発表(関連記事)した。この買収により、VRゲームとスマホゲーム開発力の強化狙うとしており、買収成立後のビジョンが今後どう示されるのかにも関心が募るところだ。
(編集部:柴田正之)
発表予定日 | コード | 会社名 | 決算期末 | 種別 |
4月21日 | 4751 | サイバーエージェント | 9月 | 2Q |
4月22日 | 2656 | ベクター | 3月 | 本決算 |
4月22日 | 3912 | モバイルファクトリー | 12月 | 1Q |
4月27日 | 2767 | フィールズ | 3月 | 本決算 |
4月27日 | 3667 | enish | 12月 | 1Q |
4月27日 | 3668 | コロプラ | 9月 | 2Q |
4月27日 | 3688 | VOYAGE GROUP | 9月 | 2Q |
4月27日 | 7974 | 任天堂 | 3月 | 本決算 |
4月28日 | 2389 | オプトHD | 12月 | 1Q |
4月28日 | 3632 | グリー | 6月 | 3Q |
4月28日 | 3635 | コーエーテクモHD | 3月 | 本決算 |
4月28日 | 3639 | ボルテージ | 6月 | 3Q |
4月28日 | 3765 | ガンホー | 12月 | 1Q |
4月28日 | 3828 | ニフティ | 3月 | 本決算 |
4月28日 | 3911 | Aiming | 12月 | 1Q |
4月28日 | 4347 | ブロードメディア | 3月 | 本決算 |
4月28日 | 4348 | インフォコム | 3月 | 本決算 |
4月28日 | 4689 | ヤフー | 3月 | 本決算 |
4月28日 | 6758 | ソニー | 3月 | 本決算 |
4月28日 | 9437 | NTTドコモ | 3月 | 本決算 |
4月28日 | 9438 | エムティーアイ | 9月 | 2Q |
会社情報
- 会社名
- グリー株式会社
- 設立
- 2004年12月
- 代表者
- 代表取締役会長兼社長 田中 良和
- 決算期
- 6月
- 直近業績
- 売上高613億900万円、営業利益59億8100万円、経常利益71億2300万円、最終利益46億3000万円(2024年6月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3632
会社情報
- 会社名
- 株式会社コロプラ
- 設立
- 2008年10月
- 代表者
- 代表取締役会長 チーフクリエイター 馬場 功淳/代表取締役社長 宮本 貴志
- 決算期
- 9月
- 直近業績
- 売上高309億2600万円、営業利益28億5800万円、経常利益32億7600万円、最終利益18億9300万円(2023年9月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3668
会社情報
- 会社名
- 任天堂株式会社
- 設立
- 1947年11月
- 代表者
- 代表取締役社長 古川 俊太郎/代表取締役 フェロー 宮本 茂
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高1兆6718億6500万円、営業利益5289億4100万円、経常利益6804億9700万円、最終利益4906億0200万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 7974