【決算レポ】コーエーテクモHD、第3四半期はモバイル減速と先行投資で減収減益 コンソール新作好調、第4四半期に『仁王3』など大型タイトル集中

コーエーテクモホールディングス<3635>は、2026年3月期第3四半期の決算説明資料を公開した。売上高は517億2900万円(前年同期比1.6%減)、営業利益は145億7100万円(同3.3%減)、経常利益は310億9900万円(同6.2%減)、最終利益は237億8000万円(同5.5%減)だった。
・売上高:517億2900万円(前年同期比1.6%減)
・営業利益:145億7100万円(同3.3%減)
・経常利益:310億9900万円(同6.2%減)
・最終利益:237億8000万円(同5.5%減)



モバイルの減収に加えて、人件費など先行投資を行ったことが響いた。ただ、コンソール・PC向け新作タイトルは堅調に推移しており、第3四半期単独では売上・利益ともに前年同期を大きく上回るなど、足元の事業環境は改善傾向も見られる。

■エンタテインメント事業はオンライン減速、コンソールが下支え
主力のエンタテインメント事業の売上高475億4300万円(前年同期比2.6%減)、セグメント利益141億4800万円(同4.8%減)と減収減益だった。分野別では、オンライン・モバイル分野が既存タイトルの反動減により減収となった。
一方、コンソール・PC分野は『ゼルダ無双 封印戦記』『NINJA GAIDEN4』など大型新作の投入により増収となった。パッケージ等が同19.1%増の103億7200万円、ダウンロード販売が同9.4%増の107億2600万円と伸びた。
第3四半期にはパッケージゲーム4タイトルを発売した。『真・三國無双 ORIGINS』は「日本ゲーム大賞2025」に続き、「PlayStation Partner Awards2025Japan/Asia」にて「USERS' CHOICE AWARD」を受賞するなど、ブランド力の高さを示した。



■多彩なブランド展開、AAAタイトルも実績を積み上げ
ブランド別では以下のような動きがあった。
・ω-Force:『真・三國無双 ORIGINS』のNintendo Switch 2 版を発売、大型DLCも配信開始
・Team NINJA:『NINJA GAIDEN4』を発売、『仁王3』は2月発売に向けマーケティングを強化
・AAAスタジオ:『ゼルダ無双 封印戦記』が全世界累計出荷100万本を突破
・ガスト:『ライザのアトリエ ~秘密トリロジー~ DX』を発売
・ルビーパーティー:和風恋愛ADV『遙かなる時空の中で 龍宮の神子』を配信開始
・IP事業では、『三国志・戦略版(真戦)』が引き続き安定収益に貢献している。
■アミューズメント・不動産は増収増益
アミューズメント事業は、既存店売上の好調を背景に売上高 34億3600万円(同10.7%増)、セグメント利益5億5900万円(同48.3%増)と増収増益だった。不動産事業も、KT Zepp Yokohamaの高稼働が継続し、売上高9億7200万円(同3.6%増)、セグメント利益2億4600万円(同7.9%増)と堅調に推移した。
■人件費は増加も、成長投資として想定内
費用面では、人材投資の強化を背景に人件費が前年比で18億2000万円増加した。ベースアップや昇給を積極的に実施したことが主因で、中長期的な成長に向けた先行投資という位置づけとなる。一方で、外注加工費や広告・販促費は当初見通しを下回って推移しており、費用全体としてはコントロールされた水準に収まった。


■通期業績予想は据え置き、第4四半期に新作集中
通期の連結業績予想については、期初計画から変更はない。2026年3月期は、売上高920億円(前期比10.6%増)、営業利益310億円(同3.5%減)を見込む。
・売上高:920億円(前期比10.6%増)
・営業利益:310億円(同3.5%減)
・経常利益:370億円(同26.0%減)
・最終利益:270億円(同28.2%減)
・EPS:83.07円

なお、コンセンサスは、売上高881億円、営業利益328億円、経常利益443億円、最終利益336億円となっており、会社の利益予想はコンセンサスを下回っている。このため、決算発表直後はややネガティブにとらえられたようだ。
第4四半期には『仁王3』をはじめとする複数の新作タイトルが集中しており、コンソール・PC向けでは大型タイトル2本を含む計8タイトルを発売予定。モバイル分野でも新作タイトルの売上寄与や既存タイトルのイベント施策を織り込み、計画達成を目指す。


会社情報
- 会社名
- コーエーテクモホールディングス株式会社
- 設立
- 2009年4月
- 代表者
- 代表取締役会長 襟川 恵子/代表取締役社長 襟川 陽一
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高831億5000万円、営業利益321億1900万円、経常利益499億8800万円、最終利益376億2800万円(202年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3635