DLE、3Qは売上高75％増ながら営業益25％減に　TGC関連の新事業で費用が先行　『おそ松さんのへそくりウォーズ』は3月末で累計170万DLに

ディー・エルー・イー（DLE）<3686>は、5月9日、2016年6月期の第3四半期累計（7～3月）の決算（非連結）を発表、売上高23億8900万円（前年同期比75.3％増）、営業利益1億8500万円（同25.8％減）、経常利益1億7700万円（同31.3％減）、四半期純利益1億1600万円（同29.4％減）となった。なお、減益の要因は、「TOKYO GIRLS COLLECTION」の商標権償却負担の発生や、その関連となるの新規事業投資による先行投資コスト負担が発生したことによるもの。
 
・ソーシャル・コミュニケーション領域
IPの露出先の拡大や展開手法の多様化による、IP価値の成長に連動し、各サービスが順調に推移した。今年10周年を迎える「秘密結社 鷹の爪」においては、伝説のイベント「ギヒルズナイト」の復活や、「鷹の爪団のSHIROZEME」の事業拡大、ナショナルクライアントとのコラボレーション企画など10周年施策の展開がスタートするとともに従来のアニメーション領域からの拡大した。また、「パンパカパンツ」においては、ナショナルクライアントへの全国プロモーションを拡大するとともに、全国83劇場において映画鑑賞のマナーをレクチャーする「マナームービー」を公開した。さらに、「貝社員」は、全国29局ネットで放送されている朝の情報エンタテインメント番組内で「朝だよ！貝社員」として放送されることが決定した。

デジタルコンテンツにおいては、TVアニメ「おそ松さん」初のスマートフォン向けゲームアプリ『おそ松さんのへそくりウォーズ～ニートの攻防～』などの配信を行い、3月末時点において累計170万ダウンロードを記録するなど、事業領域を急速に拡大した。

「TOKYO GIRLS COLLECTION」は、3月19日に開催された「第22回東京ガールズコレクション2016 SPRING/SUMMER」において、人気SNS上の生配信視聴者数が120万人超（前回比22％増）を記録した。また、保有する「TOKYO GIRLS COLLECTION」の商標の利用許諾のもと、翌日に開催された都内最大級のガールズミュージックフェス「TOKYO GIRLS MUSIC FES.2016 supported by Samantha Thavasa」においても生配信視聴者数が115万人超を記録するなど、“ビューティー”領域に続き“ミュージック”領域への事業領域の拡大を積極的に行った。TGCブランドの積極展開および越境EC事業等による中国市場への展開にかかる投資コストの負担などはあったもののさらなるブランド価値向上に取り組んだ。

・IPクリエイション領域
各IPのTVシリーズ・WEBシリーズの継続により認知度向上及び世界観醸成に努めるとともに新規事業領域である実写映画の公開等を行った。特に「秘密結社 鷹の爪」においては人気SNS事業者が運営するライブ配信プラットフォームにて、最新シリーズ「秘密結社 鷹の爪GT」が配信されることが決定、
「パンパカパンツ」は、初のテレビアニメシリーズの全国放送を継続するなど順調に推移した。また、新たに開始した実写映画プロデュースでは「珍遊記」が2月27日に劇場公開されるとともに台湾、香港、マカオ他世界8つの国と地域への販売が決定するなど、コンテンツの多様化にも取り組んだ。

なお、2016年6月期通期の予想については、従来予想から変更なく、売上高29億1900万円（前期比44.6％増）、営業利益2億3300万円（同29.6％減）、経常利益2億800万円（同38.3％減）、当期純利益1億3900万円（同36.5％減）の見込み。