『モンスターストライク』×「pixiv」スカウトコンテストの結果が発表 受賞者へのインタビューも敢行!

ミクシィのXFLAG™スタジオが運営するゲームアプリ『モンスターストライク』と、ピクシブが運営する「pixiv」とのコラボレーションによって実現した「モンスターストライク×pixivスカウトコンテスト」。

3月25日から5月8日と、長期間に渡り実施された本コンテストでは、「モンスターストライクの世界観に合わせた、ひとクセのある個性的なボスキャラクター」をコンセプトにpixiv内でイラストを募集。一般部門、学生部門の2部門で選考が行われ、最優秀賞は『モンスターストライク』のキャラクターとして、実際にゲームに登場するという。そのほか、一般部門には技術賞、アイディア賞、選考員特別賞、佳作。学生部門にはわくわく賞といった部門も用意された。

今回Social Creator Infoでは、本コンテストの受賞者を発表する映像の収録現場に潜入。受賞作品とその選評を間近で確かめてきたので、その模様を紹介する。また、記事の後半には受賞者へのインタビューも掲載しているので、ぜひ最後まで読み進めてほしい。

■ミクシィ
 
 
 
 

■厳しい審査を勝ち抜いた14作品…W受賞を果たす人物も

 
映像に出演したのは「XFLAGの中の人」としてお馴染みのベイビーかわけさんとさなぱっちょさんに加えて、イラストチームのくまさん、すーこさんも登場。早速、一般部門の最優秀賞が発表された。
 

▲左からすーこさん、くまさん、さなぱっちょさん、ベイビーかわけさん

同賞を獲得したのは、マツモトトモヨヒさんの「ブルーマンデー」。休日明けの月曜日をモチーフにするという独創性が特徴で、くまさんは「休日明けの憂鬱な気持ち」という誰もが共感できる要素をモチーフに選んだ着眼点、ネガティブな気持ちをもコミカルに表現しエンターテイメントに仕上げてしまうセンスを絶賛、『モンスト』のテイストを踏襲している点を高く評価していた。
 

続いて学生部門の最優秀賞に輝いたのは、VIRGILさんの「トーテムマスター」。こちらについてはすーこさんが「作品が多彩で、審査に悩みました」と正直な感想を口にしていた。実は両方左足になっているというミスも発覚した同作品だったが、それを凌駕するほど、「トーテムマスター」に『モンスト』らしさを感じた点、ストーリーを想像させてくれる点も評価したという。さなぱっちょさんも同様に、見ている人に考える余地を与えていると絶賛していた。
 

その後は一般部門の各賞獲得者が立て続けに発表。画力、技術力に秀でた作品に贈られる技術賞には、マツモトトモヨヒさんの「眠り続けた姫・アラウザルローズ」が選出。名前からも分かる通り、最優秀賞獲得者と同一人物だ。審査メンバーも同時受賞させるかは悩んだそうだが、モンストの塗りのテイストを研究し、それをしっかりと再現させた技術力を見て、最終的に賞の授与を決断したという。
 

次に発想力に秀でた作品に向けたアイディア賞は、やねさんの「暴れる猫舌 ニャン坊」が、選考員特別賞はmisoyaさんの「液体金属ビューティカット」と、小花雪さんの「風鈴」の2作品が獲得。「暴れる猫舌 ニャン坊」は発想が面白くそれをシンプルかつ記憶に残るキャラクターに仕上げたこと、選考員特別賞の2つは、難しいモチーフに果敢にチャレンジしたことが高評価に繋がったようだ。
 


 
最後に、一般部門の佳作5作品と、学生部門のワクワク賞3作品も一挙に公開された。くまさんは総評として「私たちを悩ませてくれる良い作品が多く、僕たちももっと頑張らないと。と改めて思いました」とコメント。またすーこさんは「アイディアで見れば、学生の方々も負けていなかった」と語る。そして「アイディア力を磨いて、またチャレンジしてもらいたいです」とエールを送っていた。
 

余談だが、さなぱっちょさんも本コンテストにケバブをモチーフにしたイラストでエントリーしており、アイディア賞を狙っていたとか。残念ながらその野望は叶わなかったが、落選した理由についてくまさん、すーこさんが「フリーダムですよね!」と率直な意見を伝える一幕も。そんなスタッフ陣の和気あいあいとした姿は、映像でも確認できるはずだ。
 

 
 
 

■個性豊かなボスキャラクターが誕生…その制作舞台裏とは


ここからは、受賞を果たしたマツモトトモヨヒさん、VIRGILさんのインタビューをお届け。

一般部門 最優秀賞
「ブルーマンデー」
マツモトトモヨヒさん


――:一般部門 最優秀賞の受賞、おめでとうございます! はじめにマツモトさんの簡単なご経歴から教えてください。

マツモトさん:フリーのイラストレーターです。ゲームアプリのデザインの仕事にも過去何度か携わったことがあります。今回は、『モンスト』題材のデザインコンペというのを聞いて、イラストレーターとして自分のデザインがどこまで通用するのかと、実力試しの気持ちで挑戦しました。


――:テーマはボスキャラですが、マツモトさんが手掛けた「ブルーマンデー」にはどのようなコンセプトがあるのでしょうか。

マツモトさん:このイラストでは、憂鬱な月曜日をイメージしてデザインしました。月曜日と聞くと、休日明けの仕事始まりという印象で、どうしても社会人の方は嫌なイメージを抱いていると思います。

そういう意味では、癖のあるキャラクターとしてボスにも採用できるのではないかと考えました。……とはいえ、僕はフリーのためあまり月曜日は関係ないんですけど(笑)。


――:ですが、きちんと月曜日の嫌な雰囲気は出ています(笑)。不気味なイメージはありつつも、どこかコミカルな印象も受けました。デザインについては、どういうところにこだわりましたか。

マツモトさん:多くの方はパソコンを使って仕事していると思いますので、そこから出てくるデジタルなフォルムになるよう意識しました。日曜日をゆっくりと堪能していたら、突然パソコンがパカッと開いて「ブルーマンデー」が出てきたら嫌だと思います。

また、月曜日をボスキャラにするにあたり、デザインとしてはざっくりしている題材だと思いました。そこで、まずは月曜日の「月」の部分を満月と捉えて顔の部分をデザインし、目をクレーターにするなど工夫を施していきました。あとは嫌な印象として、マントをつけた死神、骨っぽいイメージを加えながら、全体をデジタル感でまとめてみました。


――:なるほど! またマツモトさんはボールのイラストも手掛けられましたね。

マツモトさん:はい。ゲーム中に登場することも見据えてデザインしました。実際にこれが採用された際に、そのままゲームでも使えるようにと考えました。

そのほか、時間の関係上で描くことはできませんでしたが、構想としては進化後のイラストもありました。進化後は、よりデジタル感が増して、上半身しか出ていない体も全身出てきたり、地面には月曜日に対して苦しんでいる人も描いたりと、より禍々しさを出したデザインになる予定でした。


――:ちなみに、もともと『モンスト』プレイヤーだったのでしょうか。

マツモトさん:名前は知っていましたが、正直なところイラストコンペ前は遊んだことがありませんでした。むしろもともとガラケーでしたので、これはいい機会だと思い今回の『モンスト』をきっかけにスマホを購入しました(笑)。その後は、作業中によく遊んでいました。


――:『モンスト』きっかけでスマホも購入されたのですね(笑)。イラストレーターとして、何か印象的なキャラクターなどはいましたか。

マツモトさん:デザインとしては、ガブリエルが好きですね。はじめて目にしたときは、率直に「このキャラクター欲しい」と思いましたが、あとで調べたらレアリティが高くて(笑)。ですが、そういう意味ではレアリティに見合ったデザインが施されているのだなと思いました。


――:それでは、最後に今後の展望について教えてください。

マツモトさん:この度、最優秀賞をいただき、僕のデザインが受け入れらたことは大変嬉しいです。ただ、ほかにも上手い人たちはたくさんいますので、受賞したからといってここで留まらず、自分の実力をもっと上げていきたいと思っています。


学生部門 最優秀賞
「トーテムマスター」
VIRGILさん




――:学生部門 最優秀賞の受賞、おめでとうございます! デザイン専門学校在籍のゲームキャラクターデザイナーのVIRGILさんですが、今回の「トーテムマスター」はどのようなコンセプトがあるのでしょうか。

VIRGILさん:森のなかにいる守護神というイメージで作成しました。後ろのキャラクターが守護神となっていて、手前は森に住まう少年です。デザインとしては、少年が自らの心臓を捧げているようなイメージですが、あくまでもこれは比喩表現で少年の覚悟を表現しています。


――:はじめて見たとき、とても物語性を感じるデザインだと思いました。

VIRGILさん:物語の設定としては、森にある平和な村に突如敵が攻め込んできて、守護神の力を借りるために少年がひとり思い立ち、自らの力や覚悟と引き換えに守護神を召喚するという流れとなります。あとは構図も意識して描きました。うまく四角のなかに収まるように、エフェクトや丸みを帯びている形、トーテムポールも迫ってくるなどですね。


――:しっかりと頭のなかで再生されますね。恐らくプレイヤーが何かの手違いで村(クエスト)に入ってきて、この守護神がボスとして最後に待ち受ける感じでしょう。何か『モンスト』ならではのデザインにしようとかは意識したのでしょうか。

VIRGILさん:いえ、『モンスト』に合わせたというよりかは、もとからこういう感じの絵柄でした。そういう意味では、思いついたものを描きやすかったです。締切ギリギリでしたが、なんとか3日で仕上げることができました。


――:『モンスト』はよく遊んでいますか。また、好きなキャラクターなどもいれば。

VIRGILさん:そこまでのプレイヤーでは無いですが、毎日遊んでいます。キャラクターでは、ファングがお気に入りです。デザインとしてもすごい格好いいです(笑)。


――:ちなみに、今回応募しようと思ったきかっけは。

VIRGILさん:じつは、学校のほうで何かしらのコンペに出すという課題がありました。そこでちょうどpixivを見ていたら、今回の『モンスト』のやつが目に入りぜひやってみようと思いました。


――:それでは、最後に将来の目標について教えてください。

VIRGILさん:現在は就活中ですので、まずはゲーム会社に入社して、その後は自分の作品に磨きをかけていきたいと思います。『モンスト』をはじめ、様々なゲームキャラクターをデザインしていきたいです。
 
(取材・文:編集部  原孝則)
(取材・文:ライター  ユマ)
 



 
ゲーム業界の転職お役立ち情報を逃さずキャッチ!
 

 
株式会社MIXI
https://mixi.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社MIXI
設立
1997年11月
代表者
代表取締役社長 木村 弘毅
決算期
3月
直近業績
売上高1468億6800万円、営業利益:191億7700万円、経常利益156億6900万円、最終利益70億8200万円(2024年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
2121
企業データを見る