【インタビュー】ケイブの海外展開がついに本格始動!シューティングゲームを世界に発信するための計画、そして意欲を聞いた

『ゴシックは魔法乙女(以下、ゴ魔乙)』が順調な推移を見せるケイブ<3760>が、海外展開への具体的な計画があることを明かした。同社といえば元来シューティングゲームを得意とするメーカーだが、それを世界へも発信し、さらなる飛躍を遂げようとしているのだ。
 
今回Social Game Infoでは、この発表に合わせてケイブのプロモーション部の部長・田畑宏樹氏にインタビューを実施。海外でシューティングゲームを売るためにどんな施策を練っているのか、そしてその先にどんな目標を見据えているのかを聞いてきた。
 

株式会社ケイブ
プロモーション部 部長
田畑 宏樹 

◼︎日本とは違う販売方法を探る

 
――本日はよろしくお願いします。まずケイブさんの海外展開について、あらためて概要を教えてもらえますか。
 
周知の通り弊社はシューティングゲームを得意としていましたが、今まではニッチなイメージを持たれがちでした。それが『ゴ魔乙』の登場によって、メジャーとまでは言いませんが、認知されてきたかと感じています。この日本での流れを踏まえたうえで、今であれば海外でも弊社の作品を送り出せるタイミングなのではと考えました。
 
具体的には、まずは中国や韓国を中心としたアジアが中心になるかと思います。弊社は過去にコンシューマでシューティングゲームをリリースし、そちらは欧米で人気を博した実績もあります。しかし今回はスマートフォンのネイティブアプリであることを考えると、コンシューマとは違った考えが必要になると思います。

 

――ということは、ローカライズの言語も中国語、韓国語がメインになるのですか?
 
そうですね。韓国ではMobirixさんと提携してのリリースとなり、ローカライズの面でもサポートをしていただく予定です。Mobirixさんは以前からかなりの本数のアプリをリリースしていて、実績も十分です。また韓国に限らずインドネシアやフィリピンにも強い会社さんですので、東南アジア進出への足掛かりにもなるのではと期待しています。

 

――売り方や宣伝など、戦略面ではどのような考えをお持ちですか?
 
国ごとにまったく違った売り方を考えなければいけませんね。例えば昨年リリースした『怒首領蜂 一面番長』では、完全無料で広告から収益を得るモデルに挑戦しました。これは現在のところ日本のみでテストを行っている段階ですが、可能性のひとつとしてあると思います。こちらに加え、プロモーションの面でもMobirixさんが得ているノウハウを活かせるのではと考えています。Mobirixさんは海外で『ストライカーズ1945』をリリースし、全世界で累計1000万ダウンロードを超えていると聞いています。まずはこのあたりのユーザーさんをターゲットに動いていきたいですね。
 
  

――現状で決まっているリリース計画があれば教えてください。
 
アプリについては、すでにデバッグに入っており、問題がなければ10月ごろにはリリースできる予定です。
 
狙いとしては、海外展開の主軸は、「ゴ魔乙」で考えており、「ゴ魔乙」を市場投入できるシューティングゲームのマーケット環境を、『怒首領蜂 一面番長』や、『虫姫さま』を投入することで創っていきたいと考えております。
 
 

――ちなみに、アジアの中でも注目している国はありますか?
 
韓国や台湾、中国などは、インフラ環境が整っているということもあり、すぐにでも結果が出てくるのではと期待しています。一方で、インドネシアやベトナム、フィリピンは、今後、さらに拡大が見込めるマーケットに期待しています。
 

――東南アジアにも広がっていくとなると、今度はカルチャライズも重要になってくると思います。
 
おっしゃる通りです。その国ごとの事情に合った修正はかならず必要になってくるでしょう。我々単独だと手間隙がかかってしまい収益に見合わなくなる可能性も出てくるので、協業する企業さんと一緒に取り組んでいきたいです。
 

――実際に配信を始めたとき、現地のファンからどのような反響があると予想していますか?
 
スマートフォンのシューティングゲームで、アーケードやコンシューマと同じ操作感覚を味わえるゲームはあまりないと思うんですね。そういう意味では、まずは操作感の新鮮さを感じてもらいたいですね。反面、特にアジア圏では端末の性能がネックになる可能性が出てきます。スペックはもちろんデータ量の関係でインストールができない事態も考えられるので、そこは慎重に調整しなければ厳しい意見をいただくことになると感じています。これは新作アプリだけでなく『ゴ魔乙』など既存のアプリでも同じです。日本で成功しているタイトルでも、海外向けにカスタマイズする可能性はあるでしょう。
 


――海外展開へ向けての課題もすでに見えてきているのですね。
 
そうですね。ひとつは今お話しした端末の問題、もうひとつは現地のユーザーさんにどうアプローチしていくかを考える必要があります。Mobirixさんのサポートを受けながら、ひとつずつ解決していきたいですね。
 

――現在もさまざまな調査をしていると思いますが、日本市場と海外市場の違いについてはどのようにお考えですか?
 
日本だと宝くじなどさまざまな形で抽選が行われているためガチャにも抵抗がありませんが、海外だとなかなか受け入れられない印象ですね。弊社だとPC向けに配信していた『真・女神転生IMAGINE』で一定の金額を払えばかならずレアアイテムがもらえるBOXガチャといった形を行っていました。似たようなシステムをスマートフォンアプリにも導入しないと、中国や韓国では難しいかもしれませんね。

 

◼︎『ゴ魔乙』の勢いそのままに世界でも

 
――この夏は『ゴ魔乙』のプロモーションを大々的に展開していましたが、こちらの反響はいかがでしたか?
 
おかげさまでDAUもMAUもかなり好調でした。さらに継続率も維持できているので、絶対数が増えたことは間違いないです。現在は新規のユーザーさんのために聖霊石を頻繁に配布し、無料で遊べる環境を作っています。それが終わったときにセールスでどんな反応が出てくるかは注視していきたいです。

 
――CMはインパクトもありましたし、新規ユーザーの獲得には効果的だったみたいですね。
 
はい、今回の全国CMを通して、想定以上に多くの新しいユーザーさんを取り込むことが出来ました。さらには、継続率も高く、着実にRemain層の積上げが成果として出ている状況です。
 

――そうなると、ゲーム内のコミュニティにも変化があったのではないでしょうか。
 
ランキングを見ていると、上位ランクの方の中に始めたばかりの人が割り込んでくるケースも見受けられますね。セールスという観点はもちろんのこと、ユーザーさんにとってもいい刺激になっているみたいです。『ゴ魔乙』はランクを15まで上げなければギルドを作れないのですが、新規ユーザーさんがギルドを立ち上げる機会も増えてきているんです。これは熱心にプレイしてくれている証拠でもありますし、私たちが気をつけるのはマネタイズのタイミングだけですね。

 
――日本でこのような盛り上がりを見せて、そのまま海外展開にいけるのはかなり順調なイメージがあります。
 
はい、おかげさまで中国や台湾のメーカーから「『ゴ魔乙』を配信させてくれないか」というお問い合わせもいただいています。

 
――それでは国内外を問わず、今後の展望や意気込みがあればお願いします。
 
我々としてはシューティングゲームを広げていきたい一心です。『ゴ魔乙』の影響で日の目を見たシューティングゲームファンの方は少なからずいて、そういった方からは「作品をもっと盛り上げたい」という熱意もいただいています。弊社としても世界的に盛り上げていって、最終的にはe-Sportsとして、世界大会ができるくらいの規模で育てていきたいと考えています。また、シューティングゲームというジャンルはそれが実現しやすいゲームだと思います。
 
先ほどの国内と海外での市場の違いと似た話になりますが、例えば日本国内では一月に10万人が1万円を使っていただけるような作品が多いです。それに対して海外では10円相当を1億人の方が使っていただけるコンテンツ展開を目指していきます。1億人というと簡単ではありませんが、グローバルな視点で見れば不可能でもありません。手前みそではありますが、『ゴ魔乙』ほどの表現力を持ったシューティングゲームは、スマートフォンゲームではあまりないはずです。それを弊社の強みとして、しっかりとアプローチしていきたいですね。

 

――ありがとうございました。
(取材・文:ライター ユマ)
 

 

■『ゴシックは魔法乙女~さっさと契約しなさい!~』
 

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株式会社ケイブ
http://www.cave.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社ケイブ
設立
1994年6月
代表者
代表取締役社長 秋田 英好/代表取締役副社長 安藤 裕史
決算期
5月
直近業績
売上高17億400万円、営業損益2億2500万円の赤字、経常損益2億3300万円の赤字、最終損益2億4400万円の赤字(2021年5月期)
上場区分
JASDAQ
証券コード
3760
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