【先行レビュー】誰でも遊べて奥が深いワンフィンガーRPG『LINE グラングリッド』…他とは違う工夫が光るタクティカルゲーム
LINE<3938>とワンダープラネットは、11月16日、都内某所にて、協業タイトル『LINEグラングリッド』メディア体験会を開催した。
本作は、投資ファンド「LINE GAME Global Gateway」の第1弾タイトルとなる。当日は、本作の開発を手掛けているワンダープラネットの安藤氏がゲーム概要を紹介し、特徴であるリアルタイムによる協力プレイの試遊体験ができた。本稿では、その様子をレポートしていく。
■「誰でも遊べて奥が深い」LINEゲームとしてのミッドコアRPG
まず始めにワンダープラネット代表取締役常川氏より、本作に対する意気込みを聞いた。本作は、同社がこれまで手がけた作品とはゲーム性も世界観も異なる内容になるが、「誰でも遊べて奥が深い」という同社のゲーム開発思想に沿う、こだわりを見せた作りにしているとのこと。また、今回はLINEとの共同制作になり、LINEゲームとしてのミッドコアRPGとして考え抜かれた作品としても注目してほしいという言葉を述べた。
続いて、ワンダープラネット ディレクターの安藤氏より本作の世界観と特徴が説明された。本作は「世界で最も手軽に遊べる指先タクティカルPvP」を特徴としており、簡単な指先操作だけで奥深い戦略や駆け引きが楽しめるようになっている。
▲ワンダープラネット ディレクター安藤琢磨氏
グラングリッドの世界では、幾つもの浮島にて構成されており、この総称が「グラングリッド」と呼ばれている。本作はこの「グラングリッド」が暴走してしまい、大空を支配されてしまったところからストーリーが始まる。プレイヤーは選ばれし指揮官として「グラングリッド」内のキャラクターと協力しながら世界を取り戻すことが目的となる。
次に、本作の特徴と言えるリアルタイムPvPだが、PvPはもちろんのこと協力プレイも実装されており、PvPが不慣れなユーザーにもリアルタイムでの遊びが楽しめるようになっている。リリース後にも新しい機能を加えていくことが予定されており、リアルタイムバトルを中心にユーザーには楽しんでもらう狙いだ。
もう一つの特徴として、挙げられている指先タクティカルについては、二つのアクションで楽しめる設計をしている。ユニットを長押ししてスワイプすること、敵を囲むこと。この二つのアクションにてゲームを楽しめることができる。敵を囲んだ上でアタックボタンをタップすると、チェインという大ダメージを与える効果や演出が発生し、簡単かつ爽快感を味わえるアクション性となっている。また、ステージのブロックパネルにギミックを施すことで、簡単操作ながら奥深いゲーム性を実現しており、この点が他のタクティカルゲームとは違った特徴を出しているようだ。
ユニットの育成要素はもちろんのこと、武器の装備やマテリアルを付与することでカスタマイズができ、戦術に幅を広げることができる。ユニットは4つのタイプに分かれる。それぞれのキャラは、1マスしか動けないもの、直進移動しかできないもの、離れた敵を攻撃できるものとそれぞれ特徴があり、キャラの特性を生かしてチェインを発生させていくことが勝利へのキーポイントとなる。ここでは4つのユニットタイプを紹介する。
●剣士
4つのタイプで一番オーソドックスなユニット
移動タイプ:直進 攻撃範囲:十字1マス
耐久力も平均以上はあるので、前線を切り込む役割で活かされそうだ。
●重戦士
大ダメージのアタッカー、高耐久の壁役が期待できるユニット
移動タイプ:1歩 攻撃範囲:十字1マス
剣士に比べて足回りが遅いが、1マス移動を利用して、壁役としてはもちろん味方の進路変更にも利用することができる。
●狩人
トリッキーな動きやスキルが特徴的なユニット
移動タイプ:直進 攻撃範囲:十字2マス
位置調整が難しい直進移動にて、離れた敵を攻撃できるアドバンテージは戦略に大きな影響を及ぼす。
●魔道師
支援スキルを持ったユニット
移動タイプ:一歩 攻撃範囲:十字2マス
離れた敵への攻撃や支援スキルを持ち、勝敗の決め手になるケースが多いが、耐久力が低いのでいかにカバーできるかが扱うコツになるだろう。
■誰でもじっくり考えて楽しめる中に工夫された奥深さ
まずはソロプレイを試遊。クエストを選択し、編成で組んだメンバーを選んで戦闘にはいる。スタート前に助っ人を選ぶことができる。助っ人は開始時サブメンバーの編成だが、メンバーを入れ替えて加えることが可能だ。サブメンバーはスタートメンバーが戦闘不能になった際に参加するので、例えば後半に活躍できるユニットを配置しておくなど、ユニットタイプによるメンバー構成も鍵となってくる。
▲PvPは序盤では解放されておらず、ランクが上がることで参加できるようだ。
バトルはターン制となり、1ターンでキャラクターを動かせる回数は3回。全てのキャラクターを動かすことができないが、同じキャラを動かすこともできるので、次のターンに備えた動きをとるなど駆け引きが可能だ。また、ステージ上では障害物なども配置されており、障害物を利用した移動も必要となってくる。囲碁の定石と言えるようなパターンを解明していくのもユーザー間で盛り上がる一因になりそうだ。
チェインの他にも、攻略が有利になる効果がある。リンクとよばれるもので、アタック時にユニットが直線上に配置されていると発生する効果だ。攻撃力が増すなど様々な恩恵が得られるので、一見アタックに関与しないユニットであっても、配置が重要になってくる。
ユニットは合成強化ではなく、クエストで敵を撃破することでの経験値でレベルが上がる仕様だ。レベルの高い助っ人を連れて難易度に高いクエストに挑戦することで、効率的にレベルを上げることも可能なので、友人との協力も本作を攻略していく上では鍵となる。クエストはそれぞれにミッションが設けられており、報酬はこのミッションが達成したかどうかで左右される。経験値はクエスト失敗したとしても、倒した敵の分は獲得できるため、地道にクエストを遊ぶことでも打開はできる。また、本作ではオートモードといった便利機能が搭載されており、短い時間でも楽しめる工夫がされている。
■限られた時間と手数の中で連携が試されるマルチプレイ
ここからは協力プレイを試遊。マッチングはルームを設けることで募る他に、LINEを通じて募ることができる。
協力プレイでは設定されたメンバーの上位2名が選ばれ、それぞれユニットが組み合わさったメンバーを交互に操作していくことになる。相手のユニットも動かすことができるので、一つのメンバーを交代に操作をしていく感覚だ。なので、自身が意図していない動きがされるなど、連携が機能しないとソロプレイより苦戦が強いられる場合もある。実際に隣り合ってプレイする分には苦労はしないが、離れたプレイヤーとプレイする際は勘と度量が試されそうだ。
戦闘中にチャットも行うことができるので、うまくコミュニケーションをとりつつ、チェインやリンクを狙っていきたい。また、各ユニットにはスキルを所持しており、ターン経過にて仕様することができる。大ダメージを与えるものや回復できるスキルなど様々なあるが、基本的にはボス戦などここぞという場面で使用していきたい。
■やり込みがいのあるカスタマイズ要素
最後に、試遊会で明らかになったゲームシステムについても紹介していく。操作やルールはお手軽にプレイできるような設計が為されているが、カスタマイズ要素では武器合成やマテリア付与といった要素があり、かなりやり込みがいのあるものなっている。ユニットと武器、そしてマテリアの3つになり、それらを組み合わせてチームを編成していく。ユニットは前述した通り、クエストで育成をしていくが、アイテムを使用することでの、覚醒や限界突破といった成長もできる。
武器は各ユニットタイプ毎に用意されており、武器にもスキル効果が付与できる。レアリティ3までは最高クラスまで強化をおこなうと武器効果が付与され、レアリティ4については最初から付与されている。また、属性も用意されており、クエストの種類によって使い分けていくことが鍵となりそうだ。マテリアは武器に追加効果を付与できるもので、ショップで入手することができ、様々な組み合わせが上位クエストでは試されそうだ。
本作ではユニットと武器はそれぞれガチャで入手が可能。イベントクエストでも入手出来る武器もあるそうなので、今後コラボされた武器の登場も期待できそうだ。武器やメンバー構成の組み合わせという要素がある為、新しいユニットや武器が追加される度に期待は高まるだろう。もしかしたら、自分が持っているユニットがある日、至上の定石のパーツとなりうるかもしれない。
シンプルな遊び方ながら奥が深い『LINE グラングリッド』は、現在、事前登録を実施中。登録者数に応じて報酬が豪華になるキャンペーンを開催しており、12月2日時点で50万人を達成している。
(c)WonderPlanet Inc.
会社情報
- 会社名
- LINE株式会社
- 設立
- 2019年12月
- 代表者
- 代表取締役社長 出澤 剛/代表取締役 慎 ジュンホ
会社情報
- 会社名
- ワンダープラネット株式会社
- 設立
- 2012年9月
- 代表者
- 代表取締役社長CEO 常川 友樹
- 決算期
- 8月
- 直近業績
- 売上高24億4900万円、営業利益1億2100万円、経常利益1億1300万円、最終利益9200万円(2024年8月期)
- 上場区分
- 東証グロース
- 証券コード
- 4199