株式会社スクウェア・エニックス・ホールディングス
代表取締役社長 松田 洋祐
代表取締役社長 松田 洋祐
謹んで年頭のご挨拶を申し上げます。
エンタテインメント・コンテンツの大きなチャンス到来の年に
2016年は、デジタル技術の進展により、エンタテインメントの表現の場が飛躍的に拡大し、様々な新しいコンテンツが生まれる可能性が見えた年でした。2017年は、その可能性が当社グル―プに大きなチャンスをもたらすと考えます。
2016年は技術革新の年
2016年は、スマートフォンの世界販売台数が15億台(※1)に上り、日本国内の普及割合は67%(※2)を超えるなど、スマートフォンが今や人々の日常生活に完全に溶け込んだ必須のコミュニケーションツールとなるとともに、汎用ゲーム機としての地位も確立しました。一方、ゲーム専用機の需要も、汎用機に劣らず高まった結果、PlayStation 4は、全世界累計販売台数が過去最速で5,000万台を超え、Xbox Oneも北米市場を中心に急速に販売台数を伸ばしております。
さらに、2016年はVR・AR元年と言われたように、新しいゲーム体験をもたらすと期待されるVR機器が商用化され、様々なVRコンテンツが生み出されました。また、強力なIPと新しい技術が結びつくことで、新たな体験が生まれ、それが大きなヒットを生み出す可能性を示した年でした。くわえて、IoT、AIなど、私たちの未来を大きく変えるような技術・サービスが大きくクローズアップされた一年でもありました。
当社グループにおいても、既存主要IPや新規IPを活用して、様々なプラットフォームの特性を生かした豊富なコンテンツを幅広く展開しました。また、VR・ARといった新たな分野における研究開発も推し進め、挑戦的な成果の一部をお見せすることもできました。
新しい表現の場でのコンテンツ作りを推進
このような大きな流れは、エンタテインメント・コンテンツビジネスに様々な影響を与えます。我々コンテンツ提供者にとっては、技術革新に伴ってエンタテインメント・コンテンツを発信するプラットフォームが多様化し増えてゆくことは望ましいことであります。新しい技術を生かして新しい体験をもたらすことで既存コンテンツが再活性化する一方、クリエイターが新しい表現の場を得て新たなコンテンツが生まれます。
VR・AR、AI等の進化によって、より豊かな感情表現やより複雑な人間関係を描けるようになるなど、デジタルコンテンツの可能性は大きく拡大しています。このような技術進化は、当社グループにとって、より豊かなエンタテインメント・コンテンツを生み出す大きなチャンスの到来であります。本年も当社グループは、時代や環境の変化を適時的確にとらえ、不断に進化する技術の中で、常にお客様に愛されるコンテンツ作りに邁進してまいります。
2017年は、「ファイナルファンタジー」の30周年の年でもあります。昨年の「ドラゴンクエスト」30周年に引き続き、さまざまな企画を用意しております。当社グループを代表するIPはこれからも進化を続けてまいりますので、どうかご期待ください。
本年も宜しくお願い申し上げます。
※1 2016年6月Gartner, Inc.調査より、2016年見通し
※2 2016年3月内閣府消費動向調査より
会社情報
- 会社名
- 株式会社スクウェア・エニックス・ホールディングス
- 設立
- 1975年9月
- 代表者
- 代表取締役社長 桐生 隆司
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高3563億4400万円、営業利益325億5800万円、経常利益415億4100万円、最終利益149億1200万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 9684