2016年に「ポケモンGO」のリリースなど大きなニュースがあったスマホゲーム市場は、2017年はどこに向かうのだろうか。2017年のスマホゲーム市場において主役となる可能性のある企業のひとつが、中国オンラインゲーム大手コンゾンの日本法人であるコンゾン・ジャパンだ。
今回「Social Game Info」では、コンゾン・ジャパンの代表取締役の楊彬氏とバイスプレジデント/執行役員の木村優氏にインタビューを実施。2017年のコンゾン・ジャパンが目指す方向性や会社の魅力、そして求めている人物像など話を伺ってきた。
コンゾン・ジャパン
代表取締役
楊彬氏(写真右)
バイスプレジデント/執行役員
木村優氏(写真左)
―本日はよろしくお願いいたします。すでに多くの方がご存知だと思いますが、改めてコンゾン・ジャパンについて教えてください。
木村氏:中国オンラインゲーム大手コンゾンは、PCオンラインゲーム、スマートフォンゲーム、モバイル関連サービスの3本を主軸に事業を展開しています。一番の強みはグループで累計8000万のユーザーアカウントを保持しており、中国国内のゲーム市場においては、大きな影響力を持つオンラインゲームパブリッシャーとなっています。日本で言うところの、多くの人に認知されているような日本の大手ゲーム会社のような位置付けになると思います。
2014年に日本法人であるコンゾン・ジャパン(KONGZHONG JP)を設立しました。コンゾン・ジャパンは、自社開発タイトル及び中国国内取り扱いタイトルの日本展開などに取り組む「パブリッシング事業」、ゲーム及びIPの日中間におけるライセンスビジネスを展開する「ライセンス事業」、パートナー様との共同ビジネスや、制作委員会などの協業ビジネスを行う「アライアンス事業」の3点を基幹ビジネスとして活動しています。解りやすく言うと、日本市場へ、海外産の良質なコンテンツの「輸入」、中国市場へ、日本産の良質なゲームコンテンツやIPコンテンツの「輸出」を行っています。
―コンゾン・ジャパンの事業について具体的に教えてください。
木村氏:「輸入」とよんでいる「パブリッシング事業」では、コンゾン・ジャパンが主体となり、日本国内向けのゲーム開発・配信に関して、主体的にどのコンテンツが日本市場に適合するかを精査し、ローカライズ、カルチャライズ、マーケティング、運用を行っています。
例えば、2016年3月にリリースし現在70万ダウンロードを突破した『三国志タクティクスデルタ』を初め、2016年11月にリリースした「バトルシップウォーズ」、2017年春にリリース予定の「ヒーローズキングダム」があります。これらのタイトル以外の新作のリリースも現在プロジェクトとして動いており、今後もコンゾン及びパートナーコンテンツの日本展開を積極的に進めていきたいと考えています。現在はこのパブリッシング事業部において人材の強化を考えていて、2017年より積極的に採用を行う予定です。
▲2016年にリリースされた『三国志タクティクスデルタ』と『バトルシップウォーズ』
▲2017年春にリリース予定の『ヒーローズキングダム』
一方で、「輸出」とよんでいる「ライセンス事業」では日本のパートナー企業様のIPコンテンツのライセンスを受けて、当社の中国サイドがローカライズ、カルチャライズはもちろんのこと、中国での運用やプロモーションに関する業務を担い、中国人ユーザーに適した形式で展開を行います。当社が中国市場へ進出するプラットフォーム的な役割になり、日本のパートナー企業様は、コンゾンが中国国内で構築したネットワークを活用し、戦略的な展開を行っていただけるかと思います。
―日本市場における貴社の強みはどのようなものになるのでしょうか?
木村氏:当社の特徴であり、かつ当社ならではの強みでもあるのですが、「圧倒的母数」でゲームコンテンツのリリースにチャレンジすることができることです。現在のスマートフォンゲーム市場は開発費が高騰しており、もちろん開発するゲームによりますが、コンテンツあたりの開発費が1億円~5億円、それに加えて数千万規模の初期PRコストもかかります。結果的に1コンテンツあたりの事業リスクも高まっており、リリースの延期や最悪の場合は開発中止などもあります。ビジネスとして投資回収を考えるとチャレンジできる環境は徐々に少なくなってきていると思います。
このような市場背景の中、コンゾン・ジャパンは、独自のルートで日本市場に適合するタイトルを調達し、約4か月という短期間で日本仕様版の開発を進め、分析結果から最適化されたデジタルプロモーションを行います。より業界関係者の方にイメージしてもらいやすい表現をすると、ブラウザタイトル時代の古き良き時代の開発イメージに近いと思います。他のゲーム会社様と比較して、迅速に圧倒的な数のタイトルをリリースできる環境が、弊社の特徴であり、最大の強みとなります。
―ゲームの開発において意識していることはありますか?
木村氏:先ほど「圧倒的母数」という「量」の話をしましたが、一方で「品質」の高いローカライズタイトルということも開発において強く意識しています。海外から調達したタイトルの強みを分析し、タイトルの強みを残しつつ、日本人のゲームユーザーの目線に立ち、日本展開の仕様沿った本質的なローカライズ、カルチャライズ、ゲーム運用を行っています。ユーザーに長く遊んでいただけるような、「品質」の高いローカライズタイトルを作り上げていきたいと思っています。
コンゾン・ジャパンでは、日本で「面白いよね!」といっていただけるようなものを短期間で何本も開発していきたいと思っています。面白いゲームを作るためには、タイトルの潜在的なモノが50%、加えて日本版開発にかかわるディレクターやプランナーの思いやチューニングが50%ほどの成功要因を秘めていると思っています。
―ゲーム開発はどのような体制でされているのでしょうか。
木村氏:現在当社で扱うタイトルは基本少数精鋭メンバーで構成を行い、早い決断と意思決定の高速化されるよう体制づくりを行っています。現在の日本展開を行う上での開発体制は、先ほどもお話しさせていただいた通り、基本的にコンゾン・ジャパンがすべてのハンドルを握り、総合プロデュース、ディレクション、プランニングを担当しています。
具体的には、総括ディレクションはコンゾン・ジャパンが実施し、ディレクション先としては日本の外注パートナー様、中国のパートナー様およびコンゾン本社の社内開発となっています。他の海外の会社ですと、本社のプロデューサーが実権を握って、トップダウンで展開するといった話をよく耳にしますが、コンゾンは全く逆で、日本のことは日本で、中国のことは中国でと、それぞれのエリアがフラットな体制でビジネスを進めています。
―今回の採用強化の背景について、詳細を教えてください。
木村氏:当社で開始した「パブリッシング事業」において、2016年にリリースさせていただいたタイトルが好評だったこと、ビジネスとしてもコンテンツあたりの事業生産性が高いことも含めて、事業の拡張性に手ごたえを感じたことが、今回の採用強化を行う意志決定をした背景になります。
現在、コンゾン・ジャパンは正社員8名(非正規含むと13名)※2017年1月現在の少数部隊で組成しています。この少数のメンバーで2コンテンツの運用と新規コンテンツの開発を2本並行している状況です。業界関係者のかたであればこの状況がどれだけ大変な状況かはおわかりいただけると思います。そこで2017年度はまず今の倍以上となる30名体制まで強化し、新規で5本の新作をリリースしたいと考えています。
また採用強化とは異なるのですが、そのような背景もあり、日本のパブリッシャー、デベロッパーサイドのゲーム会社様とも、弊社のビジネスに興味をもっていただければ、協業という選択もありますので、お気軽にご連絡いただければとも思っております。社内の半分は日本人ですのでコミュニケーションはとりやすいと思いますし、リリースタイトルの相互総客パートナーなども絶賛募集中です。
―貴社が求める人物像について詳細を教えてください。
木村氏:特にプランナー、ディレクター、プロデューサーを積極的に募集しています。求める人物像ですが、一言で言うと「他人事にならない人」です。きちんと自己責任を持って仕事に取り組んでいただける人、会社の立場に立って物事を考えられる人に入社してもらいたいと考えています。
業務については、少数精鋭ということもあり、結果としてひとりひとりが担当する範囲もとても幅広くなります。そういう意味では、プランナーを経験のあるディレクター、ディレクターを経験のあるプロデューサーなど、上流の開発、運用だけでなく、下流の業務内容を経験されていて、全体を把握できて的確な指示が出せるような方が良いと思っています。
また今はプランナーだけど将来的にはディレクターやプロデューサーを目指している、自分の裁量でもっとやってみたい若手のプランナーのかたにとっては、チャレンジできる環境を用意できると思っています。
今後は事業拡張に伴い、次世代の責任者を採用、育成していきたいと思っており、特に2~30代の若手でチャレンジ思考のある方、例えば、「タイトルは俺にまかせてほしい!」という意志のある方はぜひご応募いただければと思っています。またマーケティングやデザイナー、ローカライザーなど全職種で若干名の募集も行っています。
―日本から見ると、コンゾン・ジャパンはいわゆる外資企業になると思いますが、コンゾン・ジャパンの社風や環境などは外資企業に近いのでしょうか。
木村氏:社風や労働環境面をわかりやすく説明しますと、コンゾン・ジャパンは外資企業と日本企業のハイブリッド企業と思っていただけるとイメージが付きやすいと思います。外資企業と日本企業の良い面を踏襲することを意識して会社の経営をしています。
外資企業的な点では、まず、当社は実力主義のゲーム会社になります。性質上は年功序列主義とは全く異なる発想の会社でもあり、基本的に結果を出す人物を会社としては最大限評価をします。年齢や性別、もちろん国籍など全然関係ありません。評価としても役職、給与、インセンティブ等、評価制度を設けており、会社としてのポジション、権限、利益還元を惜しみなく事業を担った担当に行っています。
次に日本企業的な視点で言うと、各労働環境においては、日本企業と同様の福利厚生で運用をしています。よくある質問は、公休日、有給休暇、お盆や年末年始休暇や社会保険の制度、などなど、外資企業になりますのでどのような制度ですか?とよく質問をうけるのですが、まったくもって日本企業と同様の制度をとっていたりします。
また、日本の大手弁護士事務所や、大手会計事務所との契約の元、コンゾン・ジャパンを運用している背景もありますので、仕事を行うという面に関しては、仕事に集中していただける環境にあるのではないかなと思っています。現在は会社も西新宿駅から徒歩1分程度の新宿オークタワーなので、通勤もしやすい場所かと思っています。
―外資企業の場合、コミュニケーションの部分を心配する人もいると思います。コミュニケーションについてはいかがですか?
木村氏:コミュニケーションも全く心配ありません。弊社のもう一つの大きな特徴があるとすれば、日本人、中国人比率が50:50比率で社内バランスをとっているところです。これは日中コミュニケーションを図る上で欠かせない部分であると思っていて、一方の常識だけではなくもう一方の常識をしっかりと把握し、コミュニケーションロスが発生しないよう進めていくチーム構成であったりもします。
そういう意味で言うと、日本法人の経営サイドも日本人と中国人で進めているところもありますので比較的、社内外含めてコミュニケーションの取りやすい外資企業だと思っています。またコミュニケーションにおいて最も不安なのは言語という声も良く聞かれますが、中国語の部分に関しては社内にコーディネーターがいますので、日本語のみでもご安心ください。
―最後に2017年はコンゾン・ジャパンにとってどのような年にしていきたいですか?
楊氏:コンゾン・ジャパンとしては、シンプルに既存事業の3事業を大きく伸ばしていく時期だと思っています。先ほど木村からの話にもありました、「パブリッシング事業」では複数タイトルのリリースと複数タイトルの運用、「ライセンス事業」では日本国内の良質なIPコンテンツを中国へ展開、「アライアンス事業」では制作委員会や共同開発体制の構築になります。各事業において、もう一段階、会社、事業ともども大きくステップアップしていきたいと思っています。
特にこの2017年度は「パブリッシング事業」において、採用を強化していきます。コンゾン・ジャパンとしても大きなチャレンジの一年でもあり、自身もぜひチャレンジしたいとご興味がおありの方はご応募いただければと思います。この先多くのタイトルをリリースして、日本のスマホゲーム市場に存在感を示していきたいと思っており、コンゾン・ジャパンにスタッフとしてご興味いただきました方、または企業パートナーとしてご興味いただけました方はお気軽にご連絡ください。
―本日はありがとうございました。
今回「Social Game Info」では、コンゾン・ジャパンの代表取締役の楊彬氏とバイスプレジデント/執行役員の木村優氏にインタビューを実施。2017年のコンゾン・ジャパンが目指す方向性や会社の魅力、そして求めている人物像など話を伺ってきた。
■高品質のゲームを短期間にリリースできる独自体制
コンゾン・ジャパン
代表取締役
楊彬氏(写真右)
バイスプレジデント/執行役員
木村優氏(写真左)
―本日はよろしくお願いいたします。すでに多くの方がご存知だと思いますが、改めてコンゾン・ジャパンについて教えてください。
木村氏:中国オンラインゲーム大手コンゾンは、PCオンラインゲーム、スマートフォンゲーム、モバイル関連サービスの3本を主軸に事業を展開しています。一番の強みはグループで累計8000万のユーザーアカウントを保持しており、中国国内のゲーム市場においては、大きな影響力を持つオンラインゲームパブリッシャーとなっています。日本で言うところの、多くの人に認知されているような日本の大手ゲーム会社のような位置付けになると思います。
2014年に日本法人であるコンゾン・ジャパン(KONGZHONG JP)を設立しました。コンゾン・ジャパンは、自社開発タイトル及び中国国内取り扱いタイトルの日本展開などに取り組む「パブリッシング事業」、ゲーム及びIPの日中間におけるライセンスビジネスを展開する「ライセンス事業」、パートナー様との共同ビジネスや、制作委員会などの協業ビジネスを行う「アライアンス事業」の3点を基幹ビジネスとして活動しています。解りやすく言うと、日本市場へ、海外産の良質なコンテンツの「輸入」、中国市場へ、日本産の良質なゲームコンテンツやIPコンテンツの「輸出」を行っています。
―コンゾン・ジャパンの事業について具体的に教えてください。
木村氏:「輸入」とよんでいる「パブリッシング事業」では、コンゾン・ジャパンが主体となり、日本国内向けのゲーム開発・配信に関して、主体的にどのコンテンツが日本市場に適合するかを精査し、ローカライズ、カルチャライズ、マーケティング、運用を行っています。
例えば、2016年3月にリリースし現在70万ダウンロードを突破した『三国志タクティクスデルタ』を初め、2016年11月にリリースした「バトルシップウォーズ」、2017年春にリリース予定の「ヒーローズキングダム」があります。これらのタイトル以外の新作のリリースも現在プロジェクトとして動いており、今後もコンゾン及びパートナーコンテンツの日本展開を積極的に進めていきたいと考えています。現在はこのパブリッシング事業部において人材の強化を考えていて、2017年より積極的に採用を行う予定です。
▲2016年にリリースされた『三国志タクティクスデルタ』と『バトルシップウォーズ』
▲2017年春にリリース予定の『ヒーローズキングダム』
一方で、「輸出」とよんでいる「ライセンス事業」では日本のパートナー企業様のIPコンテンツのライセンスを受けて、当社の中国サイドがローカライズ、カルチャライズはもちろんのこと、中国での運用やプロモーションに関する業務を担い、中国人ユーザーに適した形式で展開を行います。当社が中国市場へ進出するプラットフォーム的な役割になり、日本のパートナー企業様は、コンゾンが中国国内で構築したネットワークを活用し、戦略的な展開を行っていただけるかと思います。
―日本市場における貴社の強みはどのようなものになるのでしょうか?
木村氏:当社の特徴であり、かつ当社ならではの強みでもあるのですが、「圧倒的母数」でゲームコンテンツのリリースにチャレンジすることができることです。現在のスマートフォンゲーム市場は開発費が高騰しており、もちろん開発するゲームによりますが、コンテンツあたりの開発費が1億円~5億円、それに加えて数千万規模の初期PRコストもかかります。結果的に1コンテンツあたりの事業リスクも高まっており、リリースの延期や最悪の場合は開発中止などもあります。ビジネスとして投資回収を考えるとチャレンジできる環境は徐々に少なくなってきていると思います。
このような市場背景の中、コンゾン・ジャパンは、独自のルートで日本市場に適合するタイトルを調達し、約4か月という短期間で日本仕様版の開発を進め、分析結果から最適化されたデジタルプロモーションを行います。より業界関係者の方にイメージしてもらいやすい表現をすると、ブラウザタイトル時代の古き良き時代の開発イメージに近いと思います。他のゲーム会社様と比較して、迅速に圧倒的な数のタイトルをリリースできる環境が、弊社の特徴であり、最大の強みとなります。
―ゲームの開発において意識していることはありますか?
木村氏:先ほど「圧倒的母数」という「量」の話をしましたが、一方で「品質」の高いローカライズタイトルということも開発において強く意識しています。海外から調達したタイトルの強みを分析し、タイトルの強みを残しつつ、日本人のゲームユーザーの目線に立ち、日本展開の仕様沿った本質的なローカライズ、カルチャライズ、ゲーム運用を行っています。ユーザーに長く遊んでいただけるような、「品質」の高いローカライズタイトルを作り上げていきたいと思っています。
コンゾン・ジャパンでは、日本で「面白いよね!」といっていただけるようなものを短期間で何本も開発していきたいと思っています。面白いゲームを作るためには、タイトルの潜在的なモノが50%、加えて日本版開発にかかわるディレクターやプランナーの思いやチューニングが50%ほどの成功要因を秘めていると思っています。
―ゲーム開発はどのような体制でされているのでしょうか。
木村氏:現在当社で扱うタイトルは基本少数精鋭メンバーで構成を行い、早い決断と意思決定の高速化されるよう体制づくりを行っています。現在の日本展開を行う上での開発体制は、先ほどもお話しさせていただいた通り、基本的にコンゾン・ジャパンがすべてのハンドルを握り、総合プロデュース、ディレクション、プランニングを担当しています。
具体的には、総括ディレクションはコンゾン・ジャパンが実施し、ディレクション先としては日本の外注パートナー様、中国のパートナー様およびコンゾン本社の社内開発となっています。他の海外の会社ですと、本社のプロデューサーが実権を握って、トップダウンで展開するといった話をよく耳にしますが、コンゾンは全く逆で、日本のことは日本で、中国のことは中国でと、それぞれのエリアがフラットな体制でビジネスを進めています。
■ハイブリッド企業としてチャレンジする一年に
―今回の採用強化の背景について、詳細を教えてください。
木村氏:当社で開始した「パブリッシング事業」において、2016年にリリースさせていただいたタイトルが好評だったこと、ビジネスとしてもコンテンツあたりの事業生産性が高いことも含めて、事業の拡張性に手ごたえを感じたことが、今回の採用強化を行う意志決定をした背景になります。
現在、コンゾン・ジャパンは正社員8名(非正規含むと13名)※2017年1月現在の少数部隊で組成しています。この少数のメンバーで2コンテンツの運用と新規コンテンツの開発を2本並行している状況です。業界関係者のかたであればこの状況がどれだけ大変な状況かはおわかりいただけると思います。そこで2017年度はまず今の倍以上となる30名体制まで強化し、新規で5本の新作をリリースしたいと考えています。
また採用強化とは異なるのですが、そのような背景もあり、日本のパブリッシャー、デベロッパーサイドのゲーム会社様とも、弊社のビジネスに興味をもっていただければ、協業という選択もありますので、お気軽にご連絡いただければとも思っております。社内の半分は日本人ですのでコミュニケーションはとりやすいと思いますし、リリースタイトルの相互総客パートナーなども絶賛募集中です。
―貴社が求める人物像について詳細を教えてください。
木村氏:特にプランナー、ディレクター、プロデューサーを積極的に募集しています。求める人物像ですが、一言で言うと「他人事にならない人」です。きちんと自己責任を持って仕事に取り組んでいただける人、会社の立場に立って物事を考えられる人に入社してもらいたいと考えています。
業務については、少数精鋭ということもあり、結果としてひとりひとりが担当する範囲もとても幅広くなります。そういう意味では、プランナーを経験のあるディレクター、ディレクターを経験のあるプロデューサーなど、上流の開発、運用だけでなく、下流の業務内容を経験されていて、全体を把握できて的確な指示が出せるような方が良いと思っています。
また今はプランナーだけど将来的にはディレクターやプロデューサーを目指している、自分の裁量でもっとやってみたい若手のプランナーのかたにとっては、チャレンジできる環境を用意できると思っています。
今後は事業拡張に伴い、次世代の責任者を採用、育成していきたいと思っており、特に2~30代の若手でチャレンジ思考のある方、例えば、「タイトルは俺にまかせてほしい!」という意志のある方はぜひご応募いただければと思っています。またマーケティングやデザイナー、ローカライザーなど全職種で若干名の募集も行っています。
―日本から見ると、コンゾン・ジャパンはいわゆる外資企業になると思いますが、コンゾン・ジャパンの社風や環境などは外資企業に近いのでしょうか。
木村氏:社風や労働環境面をわかりやすく説明しますと、コンゾン・ジャパンは外資企業と日本企業のハイブリッド企業と思っていただけるとイメージが付きやすいと思います。外資企業と日本企業の良い面を踏襲することを意識して会社の経営をしています。
外資企業的な点では、まず、当社は実力主義のゲーム会社になります。性質上は年功序列主義とは全く異なる発想の会社でもあり、基本的に結果を出す人物を会社としては最大限評価をします。年齢や性別、もちろん国籍など全然関係ありません。評価としても役職、給与、インセンティブ等、評価制度を設けており、会社としてのポジション、権限、利益還元を惜しみなく事業を担った担当に行っています。
次に日本企業的な視点で言うと、各労働環境においては、日本企業と同様の福利厚生で運用をしています。よくある質問は、公休日、有給休暇、お盆や年末年始休暇や社会保険の制度、などなど、外資企業になりますのでどのような制度ですか?とよく質問をうけるのですが、まったくもって日本企業と同様の制度をとっていたりします。
また、日本の大手弁護士事務所や、大手会計事務所との契約の元、コンゾン・ジャパンを運用している背景もありますので、仕事を行うという面に関しては、仕事に集中していただける環境にあるのではないかなと思っています。現在は会社も西新宿駅から徒歩1分程度の新宿オークタワーなので、通勤もしやすい場所かと思っています。
―外資企業の場合、コミュニケーションの部分を心配する人もいると思います。コミュニケーションについてはいかがですか?
木村氏:コミュニケーションも全く心配ありません。弊社のもう一つの大きな特徴があるとすれば、日本人、中国人比率が50:50比率で社内バランスをとっているところです。これは日中コミュニケーションを図る上で欠かせない部分であると思っていて、一方の常識だけではなくもう一方の常識をしっかりと把握し、コミュニケーションロスが発生しないよう進めていくチーム構成であったりもします。
そういう意味で言うと、日本法人の経営サイドも日本人と中国人で進めているところもありますので比較的、社内外含めてコミュニケーションの取りやすい外資企業だと思っています。またコミュニケーションにおいて最も不安なのは言語という声も良く聞かれますが、中国語の部分に関しては社内にコーディネーターがいますので、日本語のみでもご安心ください。
―最後に2017年はコンゾン・ジャパンにとってどのような年にしていきたいですか?
楊氏:コンゾン・ジャパンとしては、シンプルに既存事業の3事業を大きく伸ばしていく時期だと思っています。先ほど木村からの話にもありました、「パブリッシング事業」では複数タイトルのリリースと複数タイトルの運用、「ライセンス事業」では日本国内の良質なIPコンテンツを中国へ展開、「アライアンス事業」では制作委員会や共同開発体制の構築になります。各事業において、もう一段階、会社、事業ともども大きくステップアップしていきたいと思っています。
特にこの2017年度は「パブリッシング事業」において、採用を強化していきます。コンゾン・ジャパンとしても大きなチャレンジの一年でもあり、自身もぜひチャレンジしたいとご興味がおありの方はご応募いただければと思います。この先多くのタイトルをリリースして、日本のスマホゲーム市場に存在感を示していきたいと思っており、コンゾン・ジャパンにスタッフとしてご興味いただきました方、または企業パートナーとしてご興味いただけました方はお気軽にご連絡ください。
―本日はありがとうございました。