【年始企画】2016年の国内アプリストア売上ランキングを探る(海外パブリッシャー編)…ネットマーブル、Com2uSなどアジア勢の活躍が目立つ

2016年の国内のアプリストア売上ランキングについて、前日の記事で取り上げたが、その記事ではあまり取り上げていなかった海外パブリッシャーのタイトルの動向についてもまとめてみた。

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2016年の海外勢の動きを評価する上で、やはり注目されるのはアジア勢の活躍だろう。2015年以前も上位に位置していたCom2uSの『サマナーズウォー: Sky Arena』に加え、2016年リリースのタイトルでは、2月にリリースされたNetmarble Gamesの『セブンナイツ』が年間を通じて安定した売り上げ推移を示している。

また、OURPALMの『THE KING OF FIGHTERS '98UM OL』は、SNKプレイモアの人気格闘ゲーム『THE KING OF FIGHTERS '98 ULTIMATE MATCH』の設定を忠実に再現したタップアクションゲームであり、韓国、台湾、香港、中国で成功した後、日本に逆輸入される形で配信されたタイトルとなる。ある意味、ボーダレス化を象徴するようなタイトルとも言えるわけで、今後は国内ソフトメーカーやIPホルダーと海外メーカーという枠組みでのタイトル展開が広がる可能性を示唆しているともとらえられよう。
 

■欧米勢はKingとSupercellが大きく後退 『ポケモンGO』でNianticが台頭


一方、欧米勢は、その勢力図に変化が出た1年だったと言えよう。SupercellやKingのタイトルがほぼトップ30から姿を消す一方で、『ポケモンGO』が爆発的ヒットを記録したNianticが台頭した形となっている。

そうした中で、好調を維持しているのがMachine Zoneだ。『ゲーム・オブ・ウォー - Fire Age』はやや減速傾向にあるものの、同社の新スタジオであるEpic Warの『モバイルストライク』が年後半にかけて大きく成長してきている。
 

■課金形態の多様化は欧米勢にとっては1つの好機となる可能性も


なお、前日の記事においても2016年は『ポケモンGO』が課金形態に一石を投じるタイトルとなったことを取り上げたが、そうした動きは特にアイテム課金方式、いわゆる「ガチャ」を採用していないタイトルを持つ欧米勢にとっては1つの好機ともとらえられる。2017年は、前述のような国境を越えた枠組みなども合わせ、ボーダレス化がさらに進んでいくことも十分予想されよう。