マーベラス、3Qは減収減益…オンライン事業の大幅減益が響く 『ログレス』中国版は終了へ 音楽映像事業は好調 QonQではオンライン事業も急回復(グラフ追加・追記)

マーベラス<7844>は、1月31日、2017年3月期の第3四半期累計(4~12月)の連結決算を発表、売上高216億3600万円(前年同期比10.7%減)、営業利益38億2100万円(同3.8%減)、経常利益39億1700万円(同0.6%減)、四半期純利益28億2000万円(同4.8%減)と減収減益で着地した。
 

各セグメント別の状況は以下の通り。

①オンライン事業…売上高114億5500万円(前年同期比25.4%減)、セグメント利益24億8900万円(同26.1%減)
昨年12月にサービス開始から3周年を迎えた主力タイトル『剣と魔法のログレス いにしえの女神』において、新機能の実装や継続的なコラボレーションイベントの実施、3周年記念イベントの実施などにより、ユーザーの拡大及び収益の回復に努めた結果、好調に推移した。一方で、同タイトルの中国展開は、当初想定していたような収益が見込めずサービスの中止を決定した。このほか、第2四半期までに、不振タイトルのサービス提供を中止したほか、一部の開発中タイトルの開発を中止し、開発費用を一括計上した。

②コンシューマ事業…売上高64億9800万円(同9.8%増)、セグメント利益11億9700万円(同83.3%増)
自社販売部門は、2016年11月10日に発売した「Fate/EXTELLA(PS Vita・PS4)」が、シリーズ前作実績を大幅に上回るヒットとなった。また、2016年6月23日に発売した「牧場物語 3つの里の大切な友だち(ニンテンドー3DS)」が順調なセールスとなっているほか、2016年7月14日に「UPPERS(アッパーズ)(PS Vita)」を発売した。アミューズメント部門は、新型マシンとして2016年6月23日より「ドラゴンクエスト モンスターバトルスキャナー」を、2016年7月7日より「ポケモンガオーレ」を、それぞれ稼動開始した。

③音楽映像事業…売上高37億900万円(同25.2%増)、セグメント利益9億9000万円(同24.2%増)
音楽映像制作部門は、TVアニメ「魔法つかいプリキュア!」などのパッケージ商品化を行ったほか、2016年7月より主幹事TVアニメ「クオリディア・コード」の放送を開始した。また、2016年10月よりTVアニメ「刀剣乱舞-花丸-」の放送を開始し、同タイトルのBlu-ray・DVD販売が好調に推移した。加えて、同社ライブラリの映像配信や番組販売等の二次利用収入が好調に推移した。ステージ制作部門は、「ミュージカル『テニスの王子様』」「舞台『弱虫ペダル』」「ミュージカル『薄桜鬼』」「舞台『K』」「超歌劇『幕末Rock』」といったシリーズ作品の新作公演を行い、それぞれ好調に推移した。また、新作タイトルは、「舞台『刀剣乱舞』虚伝 燃ゆる本能寺」や「あんさんぶるスターズ!オン・ステージ」の公演を行い、それぞれBlu-ray・DVD販売も合わせて大好評となった。

■QonQでは大幅な増収増益、オンライン事業も回復
業績を四半期推移(QonQ)で見てみると、売上高は前四半期比27.1%増の86億3700万円、営業利益は同3.6倍の25億400万円と大幅な増収増益となった。また、累計では減収減益となっているオンライン事業もQonQでは、売上高が同19.1%増の42億700万円、営業利益が同4.0倍の15億3300万円となっている。前述の『剣と魔法のログレス いにしえの女神』の新機能の実装、3周年イベントの実施など数々の施策は、この四半期にしっかりと成果を発揮していることが見て取れる。
 


なお、2017年3月期通期の連結業績予想は、従来予想から変更なく、売上高340億円(前期比6.9%増)、営業利益60億円(同10.7%増)、経常利益58億5000万円(同11.9%増)、当期純利益41億5000万円(同15.2%増)の見込み。
 
株式会社マーベラス
https://www.marv.jp/

会社情報

会社名
株式会社マーベラス
設立
1997年6月
代表者
代表取締役社長 執行役員 兼 デジタルコンテンツ事業本部長 佐藤 澄宣
決算期
3月
直近業績
売上高294億9300万円、営業利益24億1500万円、経常利益30億200万円、最終損益5億1700万円の赤字(2024年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
7844
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