ドリコム<3793>の内藤裕紀社長は、この日(5月10日)、東京都内で開催したアナリスト向けの決算説明会で、今期(2018年3月期)において新作タイトルを6~7本リリースする考えを改めて示した。リリース時期についても、従来どおり「上期が多めになる」とのこと。
説明にあたった内藤社長は、「音楽やアニメなど他のエンタメと同様、アプリについてもどうしても当たりハズレが出るものだが、すべてのタイトルのヒットを狙って開発している」という。たとえ開発費を追加で負担することになっても絶対にヒットさせるという決意で取り組んでいるそうだ。
幸い「IPシフト」を行なった後の第1弾タイトル『ダービースタリオンマスターズ』がヒットしたことで、社内の士気が上がっているだけでなく、採用面でも有名タイトルを手掛けたプロデューサーやディレクターが入社するなど開発陣のベースアップが図られているという。
リリース予定タイトルは、フォワードワークスとの共同タイトル『みんゴル』や、バンダイナムコエンターテインメントとの共同プロジェクト『Project LayerD』が発表されているが、それ以外のタイトルについての発表はなかった。これは主に版権元が発表するものとなるためだが、『みんゴル』については近々何か発表がある模様。
また、ヒット作が生まれていることでリピュテーション(評判)が向上し、版権元からの打診も増えているそうだ。「皆さんが想像されるような、ほぼすべての版元さんとコミュニケーションを取っている。新規のタイトルの検討チームが毎週のように新しい案件を検討している状況だ」と引き合いが非常に多いことを示唆した。
ドリコムでは、開発にあたって、「ビジネス視点だけではなく、良いもの、ファンに求められるものが作れるかどうかを重視している」と収益性だけでは開発の是非は判断していない。ドリコムが運用するゲームとユーザー層が被らないこと、そして、社内に開発リソースがあり、作品へのファンがいることを重視している。
なお、ドリコムでは、今期リリース予定のタイトルはもちろんだが、来期(2019年3月期)のリリースに向けた新作タイトルの開発も進めるなど、今期だけでなく、来期以降の成長に向けた取り組みにも余念がない。
(編集部 木村英彦)
会社情報
- 会社名
- 株式会社ドリコム
- 設立
- 2001年11月
- 代表者
- 代表取締役社長 内藤 裕紀
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高97億7900万円、営業利益9億300万円、経常利益7億9300万円、最終利益1億400万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証グロース
- 証券コード
- 3793