『グランブルーファンタジー』や『Shadowverse』といったスマホ向けゲームの代表作を始め、『神撃のバハムート VIRGIN SOUL』や『GRANBLUE FANTASY The Animation』などのアニメ、さらには漫画サービス「サイコミ」と、幅広い分野でコンテンツを展開しているCygames。
そんなCygamesには、各コンテンツの世界観や設定を支える独自のシナリオチームが存在する。2017年1月には、一度、前チームリーダーである佐藤孝昌氏にお話を伺った際の記事も掲載している。
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・【インタビュー】Cygamesのシナリオチームリーダー・佐藤氏に訊く…ソーシャルゲームにおけるシナリオ作り
今回、そのシナリオチームの新リーダーとして大竹亜季氏が就任されたとの話を聞き、改めて経緯や業務内容についてインタビューする機会をいただけた。本稿では、社内でシナリオライターをチームとして抱えることでのメリットや、これから大竹氏が目指す新体制、求めている人材などについてお話を伺ってきた。
――:まず最初に、大竹さんの経歴をお教えください。
大竹亜季(以下、大竹):弊社に入社したのは2013年2月です。時期としては、ちょうどソーシャルゲームが業界として伸びてきた頃になります。それまでは、コンシューマーやアーケードを中心にプランナーとしてゲーム制作に参加しておりました。
入社した際もプランナーとして採用され、キャラクター原案や世界観設定に携わりつつ、企画・開発・運営を担っていました。その後、2015年7月に、よりゲームのキャラ設定や世界観を大切にしていこうという方針から社内でシナリオチームが組まれることになります。その際、私がプランナーの中でもキャラクター原案や世界観設定など、シナリオライターに近いことをしていたことからシナリオチームに加わりました。
シナリオチームに入ってからも、基本的にはそれまでのように新しいキャラの制作をしつつ、最近はテキストの作成や監修に関わることが多くなりました。
――:シナリオチームに入られた際の印象はいかがでしたか?
大竹:メンバーの技術力が高いというのが最初の印象です。ライティングスキルはもちろん、そもそもの世界観やキャラクターを作り込む力が非常に優れています。それまでのように個ではなく、”シナリオチオーム”として一丸となることでより力が増していると感じています。
また、ひとりで制作して行き詰まったときに、頼れる仲間が近くにいるというのは凄くありがたいです。シナリオ面だけでなく、倫理観や法律に詳しい方など、あらゆる分野において相談しやすい環境が得られたことは、各々のクオリティアップに繋がっていると思います。
――:開発現場の現状をお聞かせください。
大竹:人数的には現在60人ほどです。世界観やキャラ設定など、ライティングに特化した人材がこれだけ集まっている場所というのは国内を探してもなかなか他にはないのではないでしょうか。チームとしては、現在、凄く盛り上がってきているタイミングではありますが、今後もますます活発にしていきたいと考えています。
――:シナリオチームの中でも各々タイトルごとに担当が分かれているのでしょうか?
大竹:物理的にはプロジェクトごとに分かれています。ただ、メンバー同士の連携が密に取れるようなコミュニティや仕組みは構築しています。例えば、月に一度チーム全体でミーティングを行い、面白いと感じたトピックスや技術を共有することでインプットの機会を増やしています。また、週1回プロジェクトリーダーを集めてミーティングを行い、情報を共有しています。リーダー陣がミーティングで得た情報をプロジェクトスタッフに共有しているので、物理的には離れているけれど情報はすぐ伝達できているという状況です。
――:全体ミーティングではどういったお話をされていますか。
大竹:例えば、TRPGのシナリオ作成がどういった部分に特化しているのかという話を聞けたり、作詞のコツを教えていただけたりします。趣味の話から技術的な話まで、様々な側面からシナリオ的な観点で勉強できる場になっています。ファンタジー好きの方、キャラクター好きの方、男性向けコンテンツに強い方、女性向けコンテンツに詳しい方など、各々の得意分野をみんなで吸収していますので、知識の共有が非常に行いやすい環境です。
――:ミーティング以外にも交流の場はあるのでしょうか?
大竹:普段から自分が読んだ面白い本をメンバーに勧めたり、新しい仕組みを取り入れてみようという話をしたり、温度感や速度感の高い話が毎日繰り広げられています。
――:チームができる以前は、ライター同士で繋がるという面でいかがでしたか。
大竹:プロジェクトごとに距離があるので、どのようにして連絡を取ればいいか分からない、他のプロジェクトがどういった問題を抱えているのか分からないなど、今よりは難しい状況がありました。シナリオチームを結成したことをきっかけに、実は同じ問題を抱えていたことが発覚したり、連携が取りやすくなったことで以前より情報が瞬時に共有されるようになりました。
――:女性としての働きやすさはいかがでしょうか。
大竹:非常に働きやすいと感じています。細かい話ではありますが、冷え性の方のためにパーカーや膝掛が用意されていたり、保湿が気になる方のために加湿器の貸し出しを行っていたり、社内にネイルサロンがあったりと、女性のバックアップには力を入れている会社だと思います。特に、ライターの方はキーボードを打つ際に指先が綺麗だとテンションが上がるという方も多く、気分転換になっているという話をよく聞きますね。
――:そんなCygamesのシナリオチームで現在、人材を募集されているとのことですが、どういった方を求められているのでしょうか?
大竹:まず、チームとしてユーザーに面白いと感じていただけるシナリオや世界観を作り、世界一のシナリオチームになるということを目標として掲げています。そのため、ライターやプランナーだけでなく、周りを支えるアシスタントや進捗管理を行える方を増やしていきたいと考えています。
シナリオ制作に関わりたいという熱意を持っている方であれば未経験者も歓迎しています。実際、未経験のスタッフがシナリオチームに入って初めてライティング業を行ったという方もたくさんおられますよ。元々テキストを書くことが好きという方が多いのはもちろん、趣味で小説を書いていたり、Webデザインをしていたり、多種多様なところからライティングを始められています。
――:未経験の方はどういった業務から始められるのですか。
大竹:執筆をした後、先輩ライターに助言をもらって直していくというのが主になります。モノ作りやゲームが好きで熱意に溢れた方が多いので、しっかりとサポートしていただけます。
――:特に、どういった悩みを抱えている方に応募してほしいという点はありますか。
大竹:フリーランスで活動されている多くの方に当てはまると思うのですが、ライター同士で毎日のように話せる環境を作ることは難しいと思います。弊社では、すぐ隣の席に同じライターがいるという状況があるので、ライティングのちょっとした悩みについても気軽に質問できますし、同じライターとして誰かに話したいという悩みを抱えている方には物凄く優位な環境だと思いますよ。
――:そのほか、現在コミック原作者を募集されているというお話を聞きました。
大竹:弊社では、漫画アプリ「サイコミ」を配信しており、ご好評いただいております。この「サイコミ」をより一層強化するため、コミック原作者の方にも是非、来ていただきたいと考えています。ゲーム以外のメディアコンテンツにもチャレンジしている会社ですので、アニメや漫画に関わる仕事もたくさんあります。
――:最後に読者の方々にメッセージをお願いします。
大竹:シナリオに特化した大きなチームがあるのは弊社ならではだと思いますので、是非、この環境に一度触れていただきたいです。ここに来てライティングや企画のスキルが向上したと仰っていただくことも非常に多いので、個人としてスキルアップがしたいという方には是非、来ていただきたいと思います。
シナリオチームの目的はただひとつ、ユーザーにより良いシナリオ、より面白いゲームを届けたいという気持ちのみです。世界一のシナリオチームを目指すという方針に賛同していただける方がおられましたら、是非、弊社で一緒にゲームを作っていければと思います。
――:本日はありがとうございました。
また、Cygamesシナリオチームでは、7月7日にセミナーの実施を予定している。今回のセミナーでは、大竹氏が登壇するほか、数々の人気ゲームに携わってきたサブマネージャー坂本氏による講演「Cygames流ゲームシナリオの極意」が行われるとのこと。
そんなCygamesには、各コンテンツの世界観や設定を支える独自のシナリオチームが存在する。2017年1月には、一度、前チームリーダーである佐藤孝昌氏にお話を伺った際の記事も掲載している。
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・【インタビュー】Cygamesのシナリオチームリーダー・佐藤氏に訊く…ソーシャルゲームにおけるシナリオ作り
今回、そのシナリオチームの新リーダーとして大竹亜季氏が就任されたとの話を聞き、改めて経緯や業務内容についてインタビューする機会をいただけた。本稿では、社内でシナリオライターをチームとして抱えることでのメリットや、これから大竹氏が目指す新体制、求めている人材などについてお話を伺ってきた。
■チームを持つメリットは技術共有によるクオリティアップ
――:まず最初に、大竹さんの経歴をお教えください。
大竹亜季(以下、大竹):弊社に入社したのは2013年2月です。時期としては、ちょうどソーシャルゲームが業界として伸びてきた頃になります。それまでは、コンシューマーやアーケードを中心にプランナーとしてゲーム制作に参加しておりました。
入社した際もプランナーとして採用され、キャラクター原案や世界観設定に携わりつつ、企画・開発・運営を担っていました。その後、2015年7月に、よりゲームのキャラ設定や世界観を大切にしていこうという方針から社内でシナリオチームが組まれることになります。その際、私がプランナーの中でもキャラクター原案や世界観設定など、シナリオライターに近いことをしていたことからシナリオチームに加わりました。
シナリオチームに入ってからも、基本的にはそれまでのように新しいキャラの制作をしつつ、最近はテキストの作成や監修に関わることが多くなりました。
――:シナリオチームに入られた際の印象はいかがでしたか?
大竹:メンバーの技術力が高いというのが最初の印象です。ライティングスキルはもちろん、そもそもの世界観やキャラクターを作り込む力が非常に優れています。それまでのように個ではなく、”シナリオチオーム”として一丸となることでより力が増していると感じています。
また、ひとりで制作して行き詰まったときに、頼れる仲間が近くにいるというのは凄くありがたいです。シナリオ面だけでなく、倫理観や法律に詳しい方など、あらゆる分野において相談しやすい環境が得られたことは、各々のクオリティアップに繋がっていると思います。
――:開発現場の現状をお聞かせください。
大竹:人数的には現在60人ほどです。世界観やキャラ設定など、ライティングに特化した人材がこれだけ集まっている場所というのは国内を探してもなかなか他にはないのではないでしょうか。チームとしては、現在、凄く盛り上がってきているタイミングではありますが、今後もますます活発にしていきたいと考えています。
――:シナリオチームの中でも各々タイトルごとに担当が分かれているのでしょうか?
大竹:物理的にはプロジェクトごとに分かれています。ただ、メンバー同士の連携が密に取れるようなコミュニティや仕組みは構築しています。例えば、月に一度チーム全体でミーティングを行い、面白いと感じたトピックスや技術を共有することでインプットの機会を増やしています。また、週1回プロジェクトリーダーを集めてミーティングを行い、情報を共有しています。リーダー陣がミーティングで得た情報をプロジェクトスタッフに共有しているので、物理的には離れているけれど情報はすぐ伝達できているという状況です。
――:全体ミーティングではどういったお話をされていますか。
大竹:例えば、TRPGのシナリオ作成がどういった部分に特化しているのかという話を聞けたり、作詞のコツを教えていただけたりします。趣味の話から技術的な話まで、様々な側面からシナリオ的な観点で勉強できる場になっています。ファンタジー好きの方、キャラクター好きの方、男性向けコンテンツに強い方、女性向けコンテンツに詳しい方など、各々の得意分野をみんなで吸収していますので、知識の共有が非常に行いやすい環境です。
――:ミーティング以外にも交流の場はあるのでしょうか?
大竹:普段から自分が読んだ面白い本をメンバーに勧めたり、新しい仕組みを取り入れてみようという話をしたり、温度感や速度感の高い話が毎日繰り広げられています。
――:チームができる以前は、ライター同士で繋がるという面でいかがでしたか。
大竹:プロジェクトごとに距離があるので、どのようにして連絡を取ればいいか分からない、他のプロジェクトがどういった問題を抱えているのか分からないなど、今よりは難しい状況がありました。シナリオチームを結成したことをきっかけに、実は同じ問題を抱えていたことが発覚したり、連携が取りやすくなったことで以前より情報が瞬時に共有されるようになりました。
――:女性としての働きやすさはいかがでしょうか。
大竹:非常に働きやすいと感じています。細かい話ではありますが、冷え性の方のためにパーカーや膝掛が用意されていたり、保湿が気になる方のために加湿器の貸し出しを行っていたり、社内にネイルサロンがあったりと、女性のバックアップには力を入れている会社だと思います。特に、ライターの方はキーボードを打つ際に指先が綺麗だとテンションが上がるという方も多く、気分転換になっているという話をよく聞きますね。
■今、Cygamesシナリオチームが求める人材とは
――:そんなCygamesのシナリオチームで現在、人材を募集されているとのことですが、どういった方を求められているのでしょうか?
大竹:まず、チームとしてユーザーに面白いと感じていただけるシナリオや世界観を作り、世界一のシナリオチームになるということを目標として掲げています。そのため、ライターやプランナーだけでなく、周りを支えるアシスタントや進捗管理を行える方を増やしていきたいと考えています。
シナリオ制作に関わりたいという熱意を持っている方であれば未経験者も歓迎しています。実際、未経験のスタッフがシナリオチームに入って初めてライティング業を行ったという方もたくさんおられますよ。元々テキストを書くことが好きという方が多いのはもちろん、趣味で小説を書いていたり、Webデザインをしていたり、多種多様なところからライティングを始められています。
――:未経験の方はどういった業務から始められるのですか。
大竹:執筆をした後、先輩ライターに助言をもらって直していくというのが主になります。モノ作りやゲームが好きで熱意に溢れた方が多いので、しっかりとサポートしていただけます。
――:特に、どういった悩みを抱えている方に応募してほしいという点はありますか。
大竹:フリーランスで活動されている多くの方に当てはまると思うのですが、ライター同士で毎日のように話せる環境を作ることは難しいと思います。弊社では、すぐ隣の席に同じライターがいるという状況があるので、ライティングのちょっとした悩みについても気軽に質問できますし、同じライターとして誰かに話したいという悩みを抱えている方には物凄く優位な環境だと思いますよ。
――:そのほか、現在コミック原作者を募集されているというお話を聞きました。
大竹:弊社では、漫画アプリ「サイコミ」を配信しており、ご好評いただいております。この「サイコミ」をより一層強化するため、コミック原作者の方にも是非、来ていただきたいと考えています。ゲーム以外のメディアコンテンツにもチャレンジしている会社ですので、アニメや漫画に関わる仕事もたくさんあります。
――:最後に読者の方々にメッセージをお願いします。
大竹:シナリオに特化した大きなチームがあるのは弊社ならではだと思いますので、是非、この環境に一度触れていただきたいです。ここに来てライティングや企画のスキルが向上したと仰っていただくことも非常に多いので、個人としてスキルアップがしたいという方には是非、来ていただきたいと思います。
シナリオチームの目的はただひとつ、ユーザーにより良いシナリオ、より面白いゲームを届けたいという気持ちのみです。世界一のシナリオチームを目指すという方針に賛同していただける方がおられましたら、是非、弊社で一緒にゲームを作っていければと思います。
――:本日はありがとうございました。
また、Cygamesシナリオチームでは、7月7日にセミナーの実施を予定している。今回のセミナーでは、大竹氏が登壇するほか、数々の人気ゲームに携わってきたサブマネージャー坂本氏による講演「Cygames流ゲームシナリオの極意」が行われるとのこと。
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(取材・構成:編集部 山岡広樹)