【決算説明会】gumi國光社長、「VR/AR市場で中心の近くに躍り出ることができた」 と成果を強調 自社開発のVR MMORPGのリリースは2018年を予定


gumi<3903>の國光社長は、6月12日に開催した決算説明会において、同社のVR/AR市場でのポジショニングに関して「中心の近くに躍り出ることができた」と成果を強調した。

では、まず同社のVR関連の動向を振り返ってみよう。まず投資先であったアメリカ・テキサス州オースティンを拠点とする『Owlchemy Labs』をGoogleが買収したことで、同社のVR FUNDにおいて初のExitを達成している。またgumiが運営するTokyo VR Startupsにおいても、マイクロソフトが展開する支援プログラム「Microsoft BizSpark」の導入やHTCとの業務提携を行っており、これらを含めた様々な取り組みを以って「グローバル視点でVR市場の拡大を牽引していく」(國光社長)と強い決意を明らかにした。

 

 


 

次に今後の同社のVR領域での展望に関してだ。同社がインキュベーションや投資を行う中で、市場自体が活性化と、そのタイミングにおいての目処がついたと國光社長は説明。今後は自社開発の強化も行っていくことを明らかにした。

海外での動向においては、大手ゲーム企業「Crytec」で制作され、大ヒットとなったVRタイトル『Robinson: The Journey』の制作メンバーが独立して作った開発会社Playsnakへの出資を行っており、パブリッシャーとしてハイエンドのマルチオンライン型のハンティングゲーム『Spirit Hunter』をリリースを行う予定とのこと。

また国内の自社開発については、YOMUNEKO社とのコラボレーションで、VRを使ったMMO RPGのリリースを2018年に目指しているという。
 
 
更に國光社長はVR/AR市場の現状と展望に関しても語っている。「VRの普及に関して不安はない」としており、その根拠としてハードの低価格が見えてきた事をまず挙げた。家庭用のハードの普及を例として、機器が普及するためのプライスポイントとして499ドルを想定しており、更に価格が399ドル以下になると一気に普及するとの考えを明かした。

では、そのタイミングがいつくるのか。まずは2017年の話で言うと、lenovoやasusなどが、Microsoftのプラットフォームでおよそ399ドル前後で展開を行うことや、約500ドル以下の一体型HMDの存在などを挙げた。また2018年の中頃にはスマートフォン自体がHMDの役割を担うようになると説明し、ハードウェア面での普及に関して予想しているという。

そしてVRならではキラーコンテンツの必要性に関しても語っている。各国のVRコンテンツを見ている中、現在その質はかなり上がってきていると説明。任天堂のWiiは今までにない体験を提供したことで流行したことを引き合いにし、「VRでは、今の時点でもWiiが提供するよりも凄い体験をユーザーに与えている事を確信している」とアピールした。

國光社長は、これから年末商戦にかけてリリースされるVRゲームはかなり質の高いものが出てくるだろうと期待をのぞかせ、2018年末にはハードウェアの高性能化と低価格化、そして、VRのキラーコンテンツも出揃い大きな市場規模になるのは間違いないと展望を語った。
 
株式会社gumi
http://gu3.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社gumi
設立
2007年6月
代表者
川本 寛之
決算期
4月
直近業績
売上高160億0900万円、営業利益4億4700万円、経常損益1900万円の赤字、最終利益4億4500万円(2023年4月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3903
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