ソーシャルゲーム情報の1週間を振り返る(2011年1月17日~21日)

 1月17日~21日のソーシャルゲーム情報を振り返ろう。この週は、「MSNゲーム」の始動や、スマートフォン版「Gree」でWebアプリの配信が始まったといったニュースが注目を集めるとともに、コナミによるハドソンの完全子会社化、いくつか個性的なタイトルもリリースされた。   【1月17日】 「143本ものゲームが遊べる「MSNゲーム」が本日スタート NHN Japanとマイクロソフト」  「ハンゲーム」の運営で知られるNHN Japanとマイクロソフトが共同で展開するゲームポータル「MSNゲーム」がスタート。「ハンゲーム」で提供されているゲームを再構成して提供しているとのこと。あくまで個人的な印象だが、ハンゲームに比べてユーザーの年齢構成が高くなる気がしている。「ハンゲーム」としては違った年齢層を取り込みたいという意図があるようにも思える。他方、「ハンゲーム」にアプリやゲームを提供する会社からすると、いずれ「MSNゲーム」でもゲームを提供できるようになるわけで、プラットフォームとしての「ハンゲーム」の魅力は高まりそうである。   【1月18日】 「人気アイドルグループ「SKE48」のアプリが登場 ピタゴラス・プロモーション、『デジタルプロデューサー』の配信開始」 「mixi」で人気アイドルグループSKE48を題材にしたソーシャルアプリが始まった。SKE48のボイスや楽曲をふんだんに使用しているうえ、リズムゲームとしても作り込まれている印象だった。派手なプロモーションを行っていないが、すでに1万4000人を超える利用者を集めている。何より驚いたのは、日本だけでなく、中国や香港、台湾、韓国などからのアクセスがあったことだ。 また、この日は、「GREE、開発パートナーによるスマートフォン向けWEBアプリを公開」が公開された。ネイティブアプリではなく、Webアプリだったが、ソーシャルゲームのスマートフォン対応が着実に進んでいることを確認できた、という点で大きな意味があると思われる。いくつかプレイした感想としては、Webアプリだとかなり工夫をしなくては厳しいかもしれない、という印象を持った。いずれにしろこれからだ。   【1月19日】 「恋愛ソーシャルアプリ好調で今期2度目の上方修正 ボルテージ、今期経常7.47億円に」   ボルテージ<3639>が今期2度目の通期予想の上方修正。「GREE」で提供するソーシャルアプリの売り上げが好調のようだ。スマートフォンの販売が急激に伸びているとの報道があったが、同社も今後、スマートフォンへのシフトを強化していくものと思われる。すでに「ボルテージ、Android版「恋愛上等★イケメン学園」をドコモマーケットで配信 月額課金タイトル」のように同社はスマートフォンでの月額課金サービスの提供に取り組んでいる。   【1月20日】 「コナミ、ハドソンを株式交換で完全子会社化 ソーシャル・スマートフォン事業に資源集中」  コナミ<9766>がハドソン<4822>を完全子会社化するというニュースも話題になった。コナミとしては、スマートフォンやソーシャル分野で、両社の強みを生かして一体で取り組むことで競争力が発揮できると考えたようだ。同社に限らず、大手ゲーム会社は、少し前まで試験的に新分野のタイトルをリリースする程度だったが、最近、取り組みを強化している。「GREE」や「モバゲータウン」でも大手がランキング上位を席巻しつつあるようだ。また、投機家の願望を裏切る株式交換比率も話題になった。   【1月21日】 「メガテンが「GREE」に登場-インデックス、『真・女神転生 デビルハンターZERO』の配信開始」   アトラスの有名RPG「真・女神転生」がソーシャルゲームになった。ゲームやアニメ、芸能人、ドラマなど強力なIPタイトルを用いたソーシャルゲームをリリースするという流れは今後も続くものと思われる。同日、アクワイアが「ととモノ。」、角川コンテンツゲートが「俺妹」をテーマにしたソーシャルゲームをリリースしている。シーシャルゲームがこれだけ増えると差別化が難しく、オリジナルタイトルで勝負するのはきつい状況になりつつあるのだろうか。で、IPタイトルものが氾濫すると、その次は、となるわけだが。。。