ハピネットの基幹システムの開発を巡る訴訟でSRAの上告を最高裁が棄却 SRAの賠償金支払いを命じた判決が確定に

ハピネット<7552>は、7月4日、SRAホールディングスの子会社であるSRAとの基幹システムの開発を巡る訴訟について、最高裁判所がSRAからの上告を棄却したことを明らかにした。これにより、東京高等裁判所の控訴審判決が確定した。

ハピネットによると、SRAを開発委託先とし、2005年より次世代基幹システムの開発に着手したところ、メイン機能である販売システムが合意された時期に納品されなかった。

SRAはハピネットに2011年3月31日付で業務委託料の未払いを理由として約4億円の損害賠償請求を求める訴訟を東京地方裁判所に提起した。これに対してハピネットは、SRAに対して、2011年4月6日付で債務不履行を理由として、約11億5000万円の既払業務委託料の返還と損害賠償を求める反訴を行った。

両訴訟は併合したうえで審理が進められ、東京地裁は、原告がSRAの訴訟についてはハピネットに約2200万円と利率6%を加えた額の支払いを命じる一方、原告がハピネットの訴訟については、SRAに約8億2200万円と金利6%を加えた額の支払いを命じた。この判決を受けて、両社はそれぞれ東京高裁に控訴していた。

東京高裁は、原告がSRAの訴訟については両社の控訴は棄却した。また原告がハピネットの訴訟については、SRAにはハピネットに8億2200万円の支払いであることには変わりはないが、そのうち6億7500万円については6%の利率の起算日を原審よりも遡った時点に変更されたとのこと。また訴訟費用についても東京地裁ではSRAが4分の3、ハピネットが4分の1としていたが、東京高裁ではSRAが5分の4、ハピネットが5分の1となった。

なお、ハピネットは、受取賠償金については特別利益として2018年3月期決算に計上したため、2019年3月期の業績予想の修正は行わない、としている。
株式会社ハピネット
https://www.happinet.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社ハピネット
設立
1969年6月
代表者
代表取締役会長兼最高経営責任者 苗手 一彦/代表取締役社長兼最高執行責任者 榎本 誠一
決算期
3月
直近業績
売上高2824億4100万円、営業利益55億7500万円、経常利益58億5300万円、最終利益35億5400万円(2022年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
7552
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