Pico Technology、シリーズAラウンドでの資金調達の実施 調達額は約27億円を予定

VR/AR向けハードウェア、ソフトウェア開発などを手がけているPico Technologyは、7月31日、シリーズAラウンドでの資金調達の実施を発表した。調達額は1.675億元(約27億2709万円)の予定で、2015年4月の設立以来、初めての公開資金調達となる。

今回の資金調達はGF Qianhe Investment Co., Ltd.とGF Xinde Investment Management Co.,Ltd主導し、Qingdao Jufeng Science and Technology Venture Investment Co., Ltd.なども参加している。

■中国のVR端末メーカーとして、VR/ARとAIの分野で世界トップクラスをめざす!

2015年4月設立のPico Technology Co., Ltd.(北京小鳥看看科技有限公司)は、同12月に「Pico 1」を中国市場で発売。以来、「Pico neo DKS」「Pico Goblin」「Pico neo」などのスタンドアローン型ヘッドマウントディスプレイ(HMD)を毎年リリースしている。

またアメリカ、日本にも法人を設立するなど、VR用端末を世界市場で販売している。2017年、Pico Technologyの「Pico Goblin」商品は中国市場でスタンドアローン型のヘッドマウントディスプレイ(HMD)で一番人気がある商品になった。

その後、2017年12月に6Dof(6自由度)対応を実現したスタンドアローン型HMD「Pico neo」も発表した。

現在、Pico TechnologyのVR商品は教育、不動産、保険、自動車、医療などの分野で世界の有名企業と協力して多彩な事業を展開している。今後はVRだけではなく“視覚”の分野での研究開発に注力していく予定だという。

2017年は“TOF(Time of Flight)技術”に基づいたデプスカメラ(Depth Camera)「Pico Zense」の開発チームも発足している。CEOを務める周 宏偉は、Pico Technologyの将来展望としてスタンドアローン型のVR用HMDの開発・販売を主力事業として、「3D Sensing(TOF)」とAR分野にも注力していきたいと話しているとのこと。

また、「VR」「AR」「TOF技術」それぞれの商品ラインナップをバランスよくリリースして、AIを活用した“視覚の分野”で世界トップクラスをめざすと、説明している。VR/AR分野への戦略として「Pico neo」シリーズは技術面に特化したハイエンド製品、「G」シリーズはリーズナブルな価格エントリークラスの製品として展開していく。

2019年中にもAR分野の新製品を発表する予定で、“TOF(Time of Flight)技術”に基づいたデプスカメラ(Depth Camera)「Pico Zense」を多彩な分野で活用できる研究開発を進めていく。