【イベント】カナイセイジ氏とJELLY JELLY CAFE代表・白坂翔氏のトークセッションも! ディライトワークスの第6回ボードゲーム交流会をレポート

 
ディライトワークスは、12月5日、同社内のDELiGHTWORKS ボードゲームカフェにて、ゲーム業界関係者の情報交換や交流を目的としたボードゲーム交流会「DELiGHTWORKS ボードゲームパーティー 2018.12 わくわくカナイセイジ×DWナイト」を開催した。
 
本イベントでは、日本を代表するゲームデザイナーであるカナイセイジ氏(カナイ製作所 代表)が手掛けた名作ゲームをはじめ、カナイ氏やボードゲームカフェの第一人者であるJELLY JELLY CAFE代表の白坂翔氏協力のもと、ディライトワークスが制作したオリジナルボードゲームなどを用意。また、特別企画としてカナイ氏と白坂氏によるトークセッションを同時に開催された。
 
本稿では、イベントのオープニングで行われたカナイ氏と白坂氏の対談を中心にレポートをお届けする。
 

■新作2タイトルの制作秘話が明らかに

 
ディライトワークスが実施しているボードゲーム交流会では、毎月設定するテーマに合わせたさまざまなボードゲームが用意される。今回のメインは、「カナイセイジ×ディライトワークス」をテーマとし、カナイ氏が制作に協力したディライトワークスのオリジナルボードゲーム『The Last Brave』と『CHAINsomnia~アクマの城と子どもたち~』の2作。トークセッションでは、作品の話の前に、カナイ氏と白坂氏もブース出展していたアナログゲームイベント「ゲームマーケット2018秋」(2018年11月24日~25日)の振り返りからスタートした。
 
まず、自身が制作協力したゲームの反響が気になっていたカナイ氏は、「イベントが始まってすぐにディライトワークスブースに列ができていて安心しました」とコメント。責任やプレッシャーを感じていたようで、ホッと胸をなでおろしたという。
 

 
「「ゲームマーケット2018秋」の注目作は?」という話題では、SNSを中心に大きく拡散された『ソクラテスラ~キメラティック偉人バトル~』(Azb.studio)を紹介。このゲームは、プレイヤーが召喚士となり、最強の召喚士に与えられるという聖杯を求めて、様々な偉人を組み合わせて最強の偉人を作り出すという、一風変わったカードゲーム。聖杯を巡る戦いや偉人を召喚するなど、ディライトワークスの看板タイトル『Fate/Grand Order』と共通する部分が多いため、カナイ氏がこのゲームを紹介すると会場は大いに盛り上がった。
 
続いて白坂氏は「ゲームマーケット2018秋」を終えて、年々来場者数が増えており、イベント参加者の層も変わってきているとコメント。それは出展側も同様で、ディライトワークスも含めて、もともとボードゲーム界隈ではない企業、個人の参加が多くなったという。その影響で、今までボードゲームに触れてこなかった層が増え、全体的な来場者数の増加に繋がったようだ。
 

 
続いて、話題はカナイ氏と白坂氏が監修を手掛けた探索×協力型脱出ゲーム『CHAINsomnia~アクマの城と子どもたち~』に。「ゲームマーケット2018秋」では見事完売した本作。ディライトワークスの2018年度新入社員5名が企画・開発を担当し、カナイ氏と白坂氏は約4~5カ月もの間、打ち合わせを重ねたという苦労話を明かした。その際、2人は新入社員たちがアイディアを出すのを待っていたという。もし、口を出しすぎると、"カナイ氏や白坂氏のゲーム"になってしまう。だからこそ、新入社員たちの意見を尊重し、アドバイス役に徹したという。結果として、いいゲームが出来たと話し、カナイ氏は「今回はコンペ方式にそれぞれにゲームの企画を出してもらい、その中でよかった企画を最終的に1つにしぼって制作を進めました。残念ながら採用を見送った企画もどれも良く、カナイ製作所で出したいくらいですよ」と最大の称賛を送っていた。ちなみに、『CHAINsomnia~アクマの城と子どもたち~』の再販の予定はまだ未定とのこと。
 
『The Last Brave』に関しては、タイムスケジュール的には慌ただしい感じだったとカナイ氏。ゲームデザインを手掛けたカナイ氏は、内容に関して何度もアップデートを行ったが、本当に良いものができているか自信が持てなかったという。しかし、販売前にディライトワークスで試遊した際、多くの方が楽しんでいたのを見て、ようやく安心できたという裏話が明かされた。こちらは12月13日に一般発売となる。
 

 
最後に、来年の豊富については下記のようにコメント。
 
カナイ氏:今年は自分自身オーバーワーク気味で多くのゲームタイトルに関わりました。でも、なんとかなったんで、来年もオーバーワーク気味に良いペースで新規タイトルを出せればと思います。来年もがんばります!
 
白坂氏:ボードゲーム制作も行っていますが、(JELLY JELLY CAFEの)メインはボードゲームカフェです。どうすればボードゲーム人口が増えるのか、と考えたときに、やはり店舗を増やすこともひとつの正解だと思っています。来年も引き続き、多くの店舗を出せれば良いなと思っています。遠い目標としては、山手線全駅に全部に作りたいですね。

 

 
2018年の締めくくりとして実施された本ボードゲームイベント。トークセッション後は『ラブレター』をはじめとしたカナイセイジ氏の名作ゲームや、『The Last Brave』や『CHAINsomnia~アクマの城と子どもたち~』などを中心に、様々なボードゲームで参加者たちは盛り上がった。
 

 
 
(取材・文 ライター:長戸勲)
 
 
 
■関連サイト
 

Peatix

Facebook

ディライトワークス株式会社
https://delightworks.co.jp/

会社情報

会社名
ディライトワークス株式会社
設立
2014年1月
代表者
代表取締役 庄司 顕仁
企業データを見る