ケイブ、25年5月期決算は最終利益83%減の2億4600万円と大幅減益…『メテオアリーナ』がリニューアル後も苦戦、13億円の特損計上

ケイブ<3760>は、7月14日、2025年5月期の連結決算を発表し、売上高139億6900万円(前の期比13.8%増)、営業利益11億3300万円(同39.4%減)、経常利益11億3100万円(同41.8%減)、最終利益2億4600万円(同83.3%減)だった。

・売上高:139億6900万円(同13.8%増)
・営業利益:11億3300万円(同39.4%減)
・経常利益:11億3100万円(同41.8%減)
・最終利益:2億4600万円(同83.3%減)

 

連結子会社となったサクセスプラスが売上高の増加に大きく寄与したほか、スマートフォンゲーム『東方幻想エクリプス』の業績が通期で寄与し、『キングダム乱 -天下統一への道-』が好調に推移した。ただ、2024 年9月にリリースしたスマートフォンゲーム『メテオアリーナ』の売上原価やプロモーション費用を計上したことにより、営業利益は減少した。

『メテオアリーナ』は、3月より大幅なリニューアルを行い、『メテオアリーナ・スターズ』として再リリースしたが、今後の事業計画を慎重に精査した結果、想定していた収益の獲得が困難であると判断し、減損損失13億6600万円を計上したとのこと。これが最終利益の大幅な減益となった要因だ。

 

1.ゲーム事業
ゲーム事業セグメントにおける売上高は128億2400万円(同6.6%増加)となり、セグメント利益は11億1500万円(同42.5%減少)となった。

『ゴシックは魔法乙女~さっさと契約しなさい!~』(『ゴシックは魔法乙女』という。)は、サービス開始10周年を記念し、多彩なキャンペーンやゲーム内イベントを実施することで、ユーザー満足度の向上に努めた。

5月には10周年を記念して、秋葉原でファンミーティングを開催し、声優によるトークショー、楽曲制作者によるミニライブの実施、10周年を振り返るパネルの展示、オリジナルグッズの販売等を通じて、ユーザーと直接交流し、エンゲージメントを深める機会を創った。

今後も、ユーザーとのつながりを大切にし、より長く愛されるコンテンツとなるよう、一層努力していく。

『東方幻想エクリプス』は、ユーザーの『推し』で競う勢力対抗戦イベントやリリース1.5周年を記念した『ハーフアニバーサリー』イベントを開催し、ユーザーの満足度を高める施策を行った。

5月5日に東京ビッグサイトで開催した『第二十二回博麗神社例大祭』に出展し、キャラクターイラストを使用したグッズ販売や試遊コーナーを設置する等、ゲームの魅力をお伝えし、ファンとの交流を図った。

ローソンプリント、ミニストッププリントにおいて『東方幻想エクリプス』ブロマイドを期間限定で販売し、認知度の拡大に努めている。

また、台湾地域においてゲーム内容の最適化やローカライズ品質の確認のため『東方幻想エクリプス』繁体字版のクローズド・ベータ・テストを実施した。7月下旬のリリース予定となっており、アジア地域を足掛かりに海外マーケットにおける収益の獲得を目指していく。

IPの魅力を多面的に発信し、国内外のファン層拡大と中長期的な成長基盤の構築を進めている。

連結子会社であるでらゲーでは、主要ゲームである『モンスターストライク』が人気IPとのコラボイベントなどにより好調に推移し、引き続き同社グループの売上に大きく貢献している。

『キングダム乱 -天下統一への道-』は、2月にサービス開始から7周年を迎え、安定した運営を継続している。日頃の感謝を込めて、初の公開収録イベントを開催し、観覧者特典としてノベルティグッズの配布や運営チームが直接質問に答えるコーナーの実施など、顧客エンゲージメントの強化に取組んでいる。今後もIPの魅力を最大限に活かし、長期的な収益基盤の維持を図っていく。

『メテオアリーナ』は、ユーザーに、より満足できるサービスを提供するため、大幅なリニューアル・バージョンアップが必要と判断し、3月から長期のメンテナンスを実施した。6月25日にタイトル名を『メテオアリーナ・スターズ』へとリニューアルし、リブート版をリリースしたが、今後の事業計画を慎重に精査した結果、想定していた収益の獲得が困難であると判断し、減損損失を計上している。

2.動画配信関連事業
動画配信関連事業セグメントにおける売上高は11億4400万円(同362.3%増加)となり、セグメント利益は1800万円(前期はセグメント損失6700万円)と大きく改善した。

連結子会社であるcapableのライブ配信事業およびYouTube事業においては、効率的な運営体制の構築を進め、利益率の改善を図ることで、引き続き安定した収益の確保に努めている。

また、成長戦略の一環として参入した店舗事業においては、顧客満足度の向上を軸に、組織体制の見直しや人材育成を重視し、集客力やブランディングの強化に取組んでいる。

当期より連結子会社となったサクセスプラスは、のれん償却費を上回る利益水準を継続しており、今後も受託事業を中心に安定的な収益を確保するとともにライセンス事業への参入を通じて、海外マーケットにおける収益の獲得を目指していく。

なお、2026年5月期の業績予想は非開示。その理由については、同社では、現時点で合理的な業績予想の算定ができないため、と説明している。

株式会社ケイブ
http://www.cave.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社ケイブ
設立
1994年6月
代表者
代表取締役社長 秋田 英好/代表取締役CFO 伊藤 裕章
決算期
5月
直近業績
売上高139億6900万円、営業利益11億3300万円、経常利益11億3100万円、最終利益2億4600万円(2025年5月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
3760
企業データを見る
株式会社でらゲー
http://www.dxg.jp/

会社情報

会社名
株式会社でらゲー
設立
2010年12月
代表者
代表取締役会長 家次 栄一/代表取締役社長 鄭 允哲
企業データを見る