ベクター<2656>が1月25日に発表した第3四半期累計(4-9月期)業績は、売上高30億6400万円、経常利益4億0200万円、四半期純利益2億3200万円だった。前年同期は連結決算だったため、比較はできないが、参考数値を記載しておくと、売上高27億2900万円、経常利益2億8300万円、四半期純利益2億1500万円だった。
参考値とはいえ、前年同期では売上高で12.2%、経常利益で42%増と増収増益になったわけだが、いまや主力となったオンラインゲーム事業が引き続き好調で、前年同期比で105.9%増と大きな伸びとなった。売り上げに占める割合も前年同期44.5%から67.9%に上昇した。
従来型オンラインゲームで4タイトルを新規サービスを開始したほか、ブラウザゲームで新規4タイトル、モバイルで新規3タイトルを投入したことが奏功した、としている。その結果、運営中のタイトルは、従来型で8タイトル、ブラウザゲームで7タイトル、モバイルで8タイトルとなった。
一方、ソフトウェア販売については、ウイルス対策ソフトには根強い需要があるものの、パソコンソフトに対する関心度合いが低く、新規顧客の獲得も頭打ちになっているとのこと。サイト広告の販売も景況感の悪化もあり、総じて低調だった。
3月通期は、売上高46億円(前期比45.7%増)、経常利益6億円(同45.3%増)、当期純利益3億4300万円(同22.9%増)、EPS2492.35円を見込む。同社では、計画どおりに推移していることから、業績予想に変更はない、としている。期末までに新規投入するタイトル数は、従来型が1タイトル、モバイルが5タイトルの合計6タイトルの予定。