【速報5】WAU1000万視野のAbemaTV、収益化の準備着々 電通経由の広告売上と定額課金拡大 ブランドセーフティと若者へのリーチを両立するメディアに
サイバーエージェント<4751>は、本日(4月24日)開催のアナリスト・機関投資家向けの第2四半期の決算説明会で、インターネットテレビ局「AbemaTV」の状況について、WAU(週次アクティブユーザー数)が年末年始に過去最高となる918万人を突破したが、「需要期」以後も700万台をキープするなど順調に推移していることを明らかにした。
「マスメディアとしての出発点」とするWAU1000万達成が見えたことから、収益化の取り組みも徐々に強化している。資本提携を行っている電通経由の広告売上が伸びているほか、課金ユーザーも40万人を突破した。サービス終了のアナウンスを行ったアメーバピグの減収をカバーし、メディア事業の売上高は97億3000万円と過去最高を突破した。
広告主も、いわゆるナショナルクライアントが増えているという。藤田晋社長は「何年も前からナショナルクライアントがネットにシフトするといわれてきたが、なかなか起きなかった。その理由は、出稿するメディアでブランド価値が守られるのか懸念があったからだ」。プラットフォームやCGMではそうした役割は担えなかったという。
そこで「AbemaTV」では、ブランドセーフティなメディアを目指した。同時にテレビや新聞、雑誌を見ない若者に受け入れられるメディアであることも目指した。質の高いオリジナル番組を充実させることで若年層を取り込みつつ、広告主の価値毀損も防ぐ。「広告商品としても価値の高いものができてきたのでは」と振り返った。
このほか、競輪チャンネルを開設するとともに、インターネット投票を開始した。先日は「投げ銭」機能も実装するなど、広告とサブスクリプション以外の収益源も準備しつつある。藤田社長は、「放送外収入にも力を入れて多角的に事業を展開する。新しい形のメディアの収益モデルを作っていきたい」と意気込みを見せた。
(編集部・木村英彦)
会社情報
- 会社名
- 株式会社サイバーエージェント
- 設立
- 1998年3月
- 代表者
- 代表取締役 藤田 晋
- 決算期
- 9月
- 直近業績
- 売上高8029億9600万円、営業利益418億4300万円、経常利益414億7500万円、最終利益162億4600万円(2024年9月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 4751