「最近、版元の方と話をしていると、モバイルだけ、コンシューマゲームだけというより、どのデバイス・プラットフォームでも同じゲームが遊べるようにしたいという要望が増えてきた」
ドリコム<3793>の内藤 裕紀社長は、第1四半期の決算説明会で、今後の新作ゲームのトレンドについて、複数のプラットフォームで同じ内容のゲームが楽しめる、いわゆるクロスプレイ型のタイトルが増えていくとの見方を示し、その代表例として『Fortnite(フォートナイト)』をあげた。
「端末のスペックも上がってきているので、古い低スペックの端末にはあえて対応せず、スマートフォンだけでなく、コンシューマ機やPCでも遊べるようにするタイトルが増えていくのではないか」
仮にドリコムがこうしたタイトルに取り組む場合、「当社には家庭用ゲームでの開発経験がないので、単独ではなく、家庭用ゲームソフトを得意とする会社と組むことになるだろう。例えば、クライアント側を協力会社が、サーバーサイドやF2P部分を当社が担当するといった枠組みが考えられる」と述べた。
イメージとしては、サイバーコネクトツー(CC2)と取り組んだ『フルボッコヒーローズ』での座組みがそれに近いのだろうか。
また、そうしたクロスプラットフォームプレイのひとつとして、マイクロソフトやソニー、グーグルが取り組んでいるクラウドゲーミングがあり、バンダイナムコエンターテインメントとドリコムが取り組む「enza」もその一つとして位置づけているという。
ドリコムでは、ネイティブアプリはクオリティ重視で開発数を絞りつつ、「enza」のHTML5の持つ優位性を駆使し、マルチタッチポイントで様々な環境・プレイスタイルでも遊べるようにしていくという。スマホだけでなく、アプリ、PCブラウザに加えて、ディスプレイ付きのスマートスピーカーなどへの展開も検討しているそうだ。
会社情報
- 会社名
- 株式会社ドリコム
- 設立
- 2001年11月
- 代表者
- 代表取締役社長 内藤 裕紀
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高97億7900万円、営業利益9億300万円、経常利益7億9300万円、最終利益1億400万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証グロース
- 証券コード
- 3793