【サービス終了、その瞬間】アカツキゲームス『八月のシンデレラナイン』…栄冠は「夢を失った少年」と「夢を諦めていた少女」に輝く

スマートフォンアプリ市場は、日々新しいゲームがリリースされている。その一方で、様々な事情により惜しまれつつサービスが終了してしまうゲームも少なくはない。

gamebizでもサービス終了に関する記事(関連情報)を取り上げている。

それら記事を読み、「あと数ヵ月後に終わるのか…」と思うが、サービス終了発表~サービス終了当日までの期間、そのゲームについて追ってはいなかった。

そこでgamebizでは、それらゲームのサービスが終了するその瞬間に立ち会って、ゲーム内でどのような事が起こったのかを伝える「サービス終了、その瞬間」を展開している。

今回は、2024年12月17日17時をもってサービスが終了となった、アカツキゲームスの『八月のシンデレラナイン』(以下、『ハチナイ』)をピックアップする。

アカツキゲームス『ハチナイ』(Since 2017 to 2024)

まずは『ハチナイ』の概要について。

本作は、「青春×女子高生×高校野球」をテーマにした“青春体験型野球ゲーム”。プレイヤーは同級生監督として、魅力的な女子キャラクター達を指導・育成しながら、共に”甲子園”という夢を追いかける、という内容だ。

2017年6月27日よりサービスを開始しており、それから約7年半でのサービス終了となった。

タイトル発表からサービス終了までの歴史を振り返る

続いて、『ハチナイ』発表からの歴史を振り返っていこう。

本作は2016年7月1日、同年夏の配信に向けてティザーサイトを公開するとともに、KADOKAWA<9468>とクロスメディア展開を前提とした協業プロモーションを実施することを発表。翌月の8月1日にはポータルサイト公開、事前登録を開始した。

▲こちらはKADOKAWAとのクロスメディアコンテンツ第一弾として公開された、世界観をより深く表現することのできる『ハチナイ』のアニメーションPV。

ちなみに『ハチナイ』は、シリーズ累計160万ダウンロード(当時)を超える「美少女×スポーツ」がコンセプトの人気ゲームシリーズ「シンデレラシリーズ」の最新作。過去にMobage向けに『シンデレラナイン』、Mobage/App Store/Google Play向けに『シンデレライレブン』がリリースされている。

当初は2016年夏リリース予定だった『ハチナイ』だが、2016年9月28日に「さらなる機能の拡張、ゲーム全体のクオリティ向上を目指し、配信時期を来春に延期する」と発表された。(関連記事

それから約半年後の2017年4月26日、『ハチナイ』のリリース時期が2017年6月末に決定したと発表。そのアナウンス通り同年6月27日、事前登録者数29万人突破という数字を手土産に『ハチナイ』は正式サービスを開始したのだった。

リリースから2日間で30万ダウンロードを達成した『ハチナイ』は、同年8月1日に「八夏祭(はっかさい)」を開催。(関連記事) 以降もゲーム内で様々な施策を展開してユーザーを楽しませてくれた。


▲2017年9月1日には89(ハチナイ)万DLを達成。

ちなみに『ハチナイ』はゲーム内だけでなく、ゲーム外でも様々なイベントを行ってきた。gamebizの前身であるSocialGameInfo時代、それらイベントを取材したり、山口プロデューサーへのインタビューを実施した。ここで、その主な記事を紹介しておこう。

【インタビュー】アカツキ、『八月のシンデレラナイン』プロデューサー・山口修平氏が明かす12月のアップデート内容、そして2018年の展望

【コミケ93】アカツキブース、『八月のシンデレラナイン』グッズなどを販売 「有原翼」と花火デートが楽しめるVR体験コーナーも

【イベント】アカツキ、『八月のシンデレラナイン』ファン感謝デーを開催 新たな試合画面や勝ち抜きマッチなど今後の気になる最新情報を多数公開

【イベント】アカツキ、『八月のシンデレラナイン』1st LIVE「ハチナイ サマーLIVE 2018」(ハチサマ)を開催! パ・リーグ6球団×ハチナイ コラボを発表

と一部をピックアップしたが、このほかにも『ハチナイ』の様々な動きを記事化しているので、興味がある人はこちらをチェックしてみよう。

ちなみに個人的に印象に残っているのは、2018年3月20日に発表された、柳沢慎吾さん出演のプロモーション動画配信。(関連記事)いいよね、柳沢慎吾さん!

と、リリースからファンを楽しませるために駆け抜けてきた『ハチナイ』だったが、2024年10月17日、本作のサービスが2024年12月17日17時をもって終了することが発表されたのだった。(関連記事

1週間前からプレイ…有終の美(サ終)を見届ける

『ハチナイ』の発表からサービス終了決定までの流れをお届けしたところで、ここからはサービス終了1週間前の2024年12月11日からログインしたプレイ記録をダイジェストでお届けする。

実は『ハチナイ』については、元々個人のスマホでプレイしていた。ただ、以前も別のアプリの記事(関連記事)で説明した通り、ずっとiPhone6を使っていたもんだから、『ハチナイ』を普通に遊ぶのは厳しくなって随分前にアンインストールしてしまっていたのだ、すみません!(全部、物価が高いのと賃金が低い、こんな世の中が悪いのだ)

ということで、社用スマホで改めてアプリをインストール&ゲームデータのダウンロードだ。

…そう言えば、昔遊んだとき、プレイヤー名って何にしていたんだっけ? 別に同じにする必要はないけど。でも、筆者の趣味嗜好は数年前からそう大きくは変わっていないから、多分こんなところだろうさ。

やっぱ野球の監督と言えば、名作野球マンガ『タ●チ』の柏葉監督でしょう!  須見工戦での采配はいま見ても滾るよね!!

まぁ、『ハチナイ』でのプレイヤーの立場は“同級生監督”って事なので、柏葉英二郎の風貌で有原翼たちと接していると思うと若干ジワるけど。


▲「だったら、甲子園に行くんだな」。このシーンは柏葉監督目線、と筆者は勝手に妄想している。

そうこうしている内に、ゲームをプレイする準備が整ったので、チュートリアルスカウトや、チュートリアル突破URに覚醒できるSSR選手プレゼントで選手を集めていった。


▲そうそう、思い出した。前に『ハチナイ』で遊んでいた時、筆者は中野綾香が好きだったんだ。だから今回も迷う事なくチームに迎えたんだ。

で、ゲームを始めて1週間、メインマッチをチクチク進めながら、スカウトで選手を補強したり、練習で他の高校に選手を送り出したりしていった。

そして迎えた『ハチナイ』サービス終了当日。そう言えば、ここまで試合中のスクショを全く保存していなかったので、筆者はいつものようにサービス終了1時間前の16時にログインし、ゲーム内の様子を確認しながら、試合画面を撮影しようと思ったのだが……。

そ、そんなっ!バカなっ!? 本企画を長くやってきたが、このパターンは初めてだ。野球は最後の1球まで何が起こるかわからない、とはよく聞くけど、サービス終了も最後まで何が起こるかわからないという事なのか。(メンテナンス実施期間を事前に把握していなかった筆者の采配ミス!圧倒的無能監督!!)

結局、筆者は『ハチナイ』の最後を見届ける事は出来ず。こうして、『ハチナイ』は約7年半の歴史に幕を下ろしたのだった。

▲サービス終了後の公式X(Twitter)

ちなみに、『ハチナイ』サービス終了当日の2024年12月17日21時から「ハチ生-最終回」が放送。運営チームより今後の予定などについてお知らせがあったので、まだ視聴していない方はチェックしよう。

視聴URL ⇒ https://www.youtube.com/live/CkEaHj8P480

それと、『ハチナイ』は一部機能を除いてアプリが楽しめるオフライン版が用意されているので、まだオフライン版への移行をしていない方はお忘れなく!


▲オフライン版に移行したら、そこには選手たちが変わらず生活していたよ。

最後に筆者からひと言ふた言。

最近、イチロー氏が高校野球女子選抜と試合をして、女子高校野球が注目され、女子高校野球の発展に貢献している、と筆者は個人的に思っているが、「青春×女子高生×高校野球」がテーマの『ハチナイ』も、約7年半の歴史の中で、女子高校野球の発展に貢献したきたのではないか、と筆者は個人的に思っている。うん、それだけ言いたかった。

というわけで『ハチナイ』、お疲れ様でした。

© Akatsuki Inc.

【サービス終了、その瞬間】バックナンバー

前回の記事 ⇒ SMS『束縛彼氏』…ワタシ、丹沢雫! 松来弦くんとの甘い思い出を大公開しちゃうよっ☆(裏テーマ:AI彼氏はサ終を理解しているのか?)

24年4月~10月掲載記事まとめ ⇒ 『エンキル』『タクトオーパス』『超速GP』『DQチャンプ』『スカフォト』『パワサカ』

番外編もチェック ⇒ 番外編「after that サービス終了」(2023年)…『ハニプレ』『ダイの大冒険 魂の絆』『ロックマンXDiVE』等のその後をリサーチ

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株式会社アカツキゲームス
https://games.aktsk.jp/

会社情報

会社名
株式会社アカツキゲームス
設立
2021年12月
代表者
代表取締役社長 戸塚 佑貴
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