【コロプラ決算レポート】周年イベント端境期の3Qながら「コストコントロールで営業黒字を確保」(馬場社長) 7月実施の『白猫PJ』の周年イベントに手応えも
▲馬場功淳社長(5月の決算説明会で撮影)
コロプラ<3668>は、8月13日、2019年9月期の第3四半期(10~6月)の連結決算を発表した。今回はその決算内容を同日に実施されたテレフォンカンファレンス(電話会議)による説明会の内容も踏まえながらまとめてみた。
まず始めに業績を四半期推移(QonQ)で見ると、第3四半期の売上高は前四半期比16.2%減の79億5600万円となり、営業利益は100万円以下ではあるものの黒字を確保した。ただ、経常損益は6600万円の赤字、最終損益は8100万円の赤字となっている。前四半期に主力タイトルの1つ『クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ』(以下『黒猫のウィズ』)の周年イベントを実施した反動に加え、もう1つの主力タイトルである『白猫プロジェクト』(以下『白猫PJ』)の5周年イベントを7月に控える端境期ということもあって、減収となっている。この結果について馬場社長は「例年通りの売り上げ推移となったが、コストコントロールで営業黒字を確保した」としていた。
続いて費用面を見てみると、広告宣伝費が前年同期比で38.1%減、前四半期比で20.9%減の6億1200万円と減少しているのが目立つところか。これは、第4四半期の『白猫PJ』の周年イベントや、新作のプロモーションに向けた準備期間として、広告宣伝費を抑制したことが影響している。なお、第4四半期の広告宣伝費は「11億円見込む」(馬場社長)とのことだ。
従業員数は、4月にグループ全体で93名の新卒を迎えたこともあり、グループ全体の第3四半期末の従業員数は1395名となっている。
リリース時期別売上推移を見ると、全体にやや低調な推移となっているが、特にFY15ものは『バトルガール ハイスクール』、FY16ものは『ドラゴンプロジェクト』のサービス終了を発表した影響が出ている形となっている。
なお、前述の『黒猫のウィズ』の周年の反動がFY13ものに出ていることも見て取れる。
海外展開については、新たな海外展開の動きがなかったこともあり、売上高・利益ともに落ち着いた推移となっている。
自社IPの展開となるリアルイベントは、この第3四半期は「小規模から中規模のイベントを実施した」(同)とのこと。また、TVアニメ「白猫プロジェクトZERO CHRONICLE」の2020年4月より放送開始が決定した。
新作パイプラインは、自社IPタイトル1本、他社IPタイトル2本が追加で開発承認され、現在は合計9本の開発が進められている。なお、これら9本の中で、タイトル名などが明らかになっているのは、先日発表されたスクウェア・エニックスとの共同開発タイトル『ドラゴンクエストウォーク』のみで、『ドラゴンクエストウォーク』は「年内リリース予定」(同)となっている。
2019年9月期通期の予想は、グループを取り巻く事業環境は短期的な変化が激しいことから、グループの業績の見通しについては適正かつ合理的な数値の算出が困難とし、非開示としている。
7月に実施した前述の『白猫PJ』の周年イベントが好調で、第4四半期期間(7~9月)に寄与してくることからQonQでの増収増益が見込まれるが、前年同期の水準に届くかどうかは「現時点では分からない」(同)としていた。
コロプラ<3668>は、8月13日、2019年9月期の第3四半期(10~6月)の連結決算を発表した。今回はその決算内容を同日に実施されたテレフォンカンファレンス(電話会議)による説明会の内容も踏まえながらまとめてみた。
■QonQで16%の減収、「コストコントロールで営業黒字を確保」(馬場社長)
まず始めに業績を四半期推移(QonQ)で見ると、第3四半期の売上高は前四半期比16.2%減の79億5600万円となり、営業利益は100万円以下ではあるものの黒字を確保した。ただ、経常損益は6600万円の赤字、最終損益は8100万円の赤字となっている。前四半期に主力タイトルの1つ『クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ』(以下『黒猫のウィズ』)の周年イベントを実施した反動に加え、もう1つの主力タイトルである『白猫プロジェクト』(以下『白猫PJ』)の5周年イベントを7月に控える端境期ということもあって、減収となっている。この結果について馬場社長は「例年通りの売り上げ推移となったが、コストコントロールで営業黒字を確保した」としていた。
続いて費用面を見てみると、広告宣伝費が前年同期比で38.1%減、前四半期比で20.9%減の6億1200万円と減少しているのが目立つところか。これは、第4四半期の『白猫PJ』の周年イベントや、新作のプロモーションに向けた準備期間として、広告宣伝費を抑制したことが影響している。なお、第4四半期の広告宣伝費は「11億円見込む」(馬場社長)とのことだ。
従業員数は、4月にグループ全体で93名の新卒を迎えたこともあり、グループ全体の第3四半期末の従業員数は1395名となっている。
■サービス終了タイトルの影響でFY15とFY16ものの売り上げが減少
リリース時期別売上推移を見ると、全体にやや低調な推移となっているが、特にFY15ものは『バトルガール ハイスクール』、FY16ものは『ドラゴンプロジェクト』のサービス終了を発表した影響が出ている形となっている。
なお、前述の『黒猫のウィズ』の周年の反動がFY13ものに出ていることも見て取れる。
海外展開については、新たな海外展開の動きがなかったこともあり、売上高・利益ともに落ち着いた推移となっている。
自社IPの展開となるリアルイベントは、この第3四半期は「小規模から中規模のイベントを実施した」(同)とのこと。また、TVアニメ「白猫プロジェクトZERO CHRONICLE」の2020年4月より放送開始が決定した。
■新作パイプラインは3本追加で合計9本に 『ドラゴンクエストウォーク』は年内リリース予定
新作パイプラインは、自社IPタイトル1本、他社IPタイトル2本が追加で開発承認され、現在は合計9本の開発が進められている。なお、これら9本の中で、タイトル名などが明らかになっているのは、先日発表されたスクウェア・エニックスとの共同開発タイトル『ドラゴンクエストウォーク』のみで、『ドラゴンクエストウォーク』は「年内リリース予定」(同)となっている。
2019年9月期通期の予想は、グループを取り巻く事業環境は短期的な変化が激しいことから、グループの業績の見通しについては適正かつ合理的な数値の算出が困難とし、非開示としている。
7月に実施した前述の『白猫PJ』の周年イベントが好調で、第4四半期期間(7~9月)に寄与してくることからQonQでの増収増益が見込まれるが、前年同期の水準に届くかどうかは「現時点では分からない」(同)としていた。
会社情報
- 会社名
- 株式会社コロプラ
- 設立
- 2008年10月
- 代表者
- 代表取締役会長 チーフクリエイター 馬場 功淳/代表取締役社長 宮本 貴志
- 決算期
- 9月
- 直近業績
- 売上高309億2600万円、営業利益28億5800万円、経常利益32億7600万円、最終利益18億9300万円(2023年9月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3668