マーベラス、20年3月期の営業利益は48%減の24.5億円 オンライン・コンシューマ・音楽映像がいずれも減益

マーベラス<7844>は、この日(5月12日)、2020年3月通期の連結決算を発表し、売上高253億6500万円(前の期比5.3%減)、営業利益24億4900万円(同48.0%減)、経常利益25億0200万円(同47.8%減)、最終利益17億9700万円(同46.4%減)と大幅な減益となった。

オンライン事業、コンシューマ事業、音楽映像事業がいずれも20%を超える減益となった。特にオンライン事業については78%のマイナスとなった。

 


セグメント別の状況は以下のとおり。


 
■オンライン事業

売上高は81億0200万円(同16.5%減)、セグメント利益は2億7200万円(同78.0%減)となった。

「シノビマスター 閃乱カグラ NEW LINK」が好調に推移したが、2019年12月で6周年を迎えた「剣と魔法のログレス いにしえの女神」をはじめとする長期運営タイトルの売上が減少した。

また、スマートフォン向けの新作タイトルとして、ログレスシリーズの最新作「ログレス物語(ストーリーズ)」を、中国発の弾幕シューティングRPG「ガール・カフェ・ガン」をそれぞれ2019年9月に配信開始したが、期待通りの収益を上げることができなかった。

「ログレス物語(ストーリーズ)」については、2020年3月1日付で配信・運営をAimingへ移管した。さらに、当期中のリリースを予定していた2つの新規アプリのうち、1つは次期以降へリリースを延期し、ノベルアプリについては発売を中止することとした。そのほか、一部タイトルでは、将来収益の見直しによる開発資産の評価減や、開発中止による開発費用の一括計上があった。


 
■コンシューマ事業

売上高は113億9600万円(同11.5%増)、セグメント利益は20億2600万円(同28.8%減)となった。

ゲームソフト販売部門では、Nintendo Switch向けタイトルとして「ルーンファクトリー4スペシャル」を2019年7月に、完全新作アクションゲーム「DAEMON X MACHINA(デモンエクスマキナ)」を同年9月に、「牧場物語 再会のミネラルタウン」を同年10月に発売し、それぞれ好調なセールスを記録した。

また、PlayStation4向けタイトルとして「ノーモア★ヒーローズ」シリーズ最新作「Travis Strikes Again: No More Heroes Complete Edition」を2019年10月に、海外アクイジションタイトル「CONTROL(コントロール)」を同年12月に、新作アクションレースゲーム「神田川JET GIRLS」を2020年1月に発売した。

さらに、海外で「ルーンファクトリー4スペシャル」北米・欧州版、「DAEMON X MACHINA」Windows PC版を2020年2月に発売、「Granblue Fantasy: Versus」北米・欧州版、Windows PC版を同年3月に発売し、好評を博した。

アミューズメント部門では、キッズアミューズメントマシン「ポケモンガオーレ」が、2020年3月に新型コロナウイルスの影響によりインカムが低下したものの、通期では引き続き好調な結果となった。しかし、前期の第2四半期に実施したソフトウェア資産等の売却による一時収入からの反動減があり、利益面に大きく影響した。


 
■音楽映像事業

売上高は58億8800万円(同14.4%減)、セグメント利益は15億7300万円(同25.1%減)となった。 

当事業の音楽映像制作部門では、プリキュアシリーズのTVアニメ『スター☆トゥインクルプリキュア』、『映画プリキュアミラクルユニバース』、『映画スター☆トゥインクルプリキュア 星のうたに想いをこめて』のパッケージ商品化を行った。また、2019年1月公開で大ヒットとなった「映画刀剣乱舞-継承-」を同年6月発売し、好調なセールスを記録した。

ステージ制作部門では、「舞台『刀剣乱舞』」、「ミュージカル『テニスの王子様』」、『あんさんぶるスターズ!エクストラ・ステージ』、「ミュージカル『薄桜鬼』」、「舞台『弱虫ペダル』」、「ミュージカル『青春-AOHARU-鉄道』」、「『家庭教師ヒットマンREBORN!』the STAGE」といったシリーズ作品を公演した。

また、今期の完全新作としては、「ミュージカル『憂国のモリアーティ』」、「舞台『血界戦線』」、「PERSONA5the Stage」を公演し、好評を博した。しかしながら、前期と比べてステージ公演のパッケージや関連商品の販売が減少した。

なお、当事業における新型コロナウイルスの影響については、2020年4月以降のTVアニメで一部タイトルにおいて放送延期が決定しているほか、舞台公演では、2020年4月および5月の公演中止が決定しており、これに伴う公演中止損を特別損失として当期に計上した。


 
■2021年3月期の見通し

2021年3月期の連結業績予想については、新型コロナウイルスによる影響を現段階において合理的に算定することが困難であることを理由に未定とした。今後、連結業績予想の開示が可能となった時点で速やかに開示する、としている。
株式会社マーベラス
https://www.marv.jp/

会社情報

会社名
株式会社マーベラス
設立
1997年6月
代表者
代表取締役社長 執行役員 兼 デジタルコンテンツ事業本部長 佐藤 澄宣
決算期
3月
直近業績
売上高294億9300万円、営業利益24億1500万円、経常利益30億200万円、最終損益5億1700万円の赤字(2024年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
7844
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