KADOKAWA、第3四半期の営業益は56%増の132億円と過去最高益 出版とゲーム好調 21年3月通期予想を105億円→140億円に上方修正
KADOKAWA<9468>は、この日(2月4日)、2021年3月期の第3四半期の連結決算を発表し、売上高が1.7%増の1527億円、営業利益が同56.1%増の132億円と大幅な増益を達成した。主力の出版事業が好調だったほか、ゲーム事業も大きく利益を伸ばした。
【業績】
・売上高:1527億7700万円(前年同期比1.7%増)
・営業利益:132億0400万円(同56.1%増)
・経常利益:134億4700万円(同46.3%増)
・最終利益:89億8700万円(同14%増)
セグメント別の動向は以下のとおり。
[出版事業]
売上高は942億5300万円(前年同期比9.6%増)、セグメント利益(営業利益)は94億2800万円(前年同期比86.2%増)となった。
書籍市場全体で需要が高まっていることに加え、同社においては「ダンジョン飯(9)」(コミックス)、「あやかし草紙 三島屋変調百物語伍之続」「青くて痛くて脆い」(一般文庫)、「あつまれ どうぶつの森 ザ・コンプリートガイド」「世界一美味しい手抜きごはん 最速! やる気のいらない100レシピ」(一般書)等の販売が好調に推移した。
また、新型コロナウイルス感染症拡大の環境下においても新刊点数を前年同期並みに維持したことや、返品率が大幅に良化したことが収益貢献した。
電子書籍・電子雑誌は、市場全体が伸長していることに加え、積極的なマーケティング施策により引き続き好調に推移し、第2四半期に続いて、第3四半期においても四半期ベースで過去最高の売上高を更新した。
[映像事業]
売上高は224億3900万円(前年同期比9.5%減)、セグメント利益(営業利益)は23億1600万円(前年同期比4.0%減)となった。
北米、中国に向けたアニメ「Re:ゼロから始める異世界生活」「デカダンス」「天晴爛漫!」「くまクマ熊ベアー」等の海外権利許諾や国内配信収入に加え、「ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld」「この素晴らしい世界に祝福を!ファンタスティックデイズ」等の同社アニメIPを活用し、他社が販売するゲームとのコラボレーション等の権利許諾が引き続き収益貢献した。
一方で、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、映画館の営業自粛や席数の制限による映画配給やデジタル映画鑑賞券「ムビチケ」等への影響が見られた。映像・音響制作を手掛けるスタジオ事業については、第1四半期に新型コロナウイルス感染症による減収影響を受けたものの、第2四半期以降は前年同期の水準まで回復している。
[ゲーム事業]
売上高は123億7500万円(前年同期比21.8%増)、セグメント利益(営業利益)は29億4600万円(前年同期比99.0%増)となった。12月発売の新作「サイバーパンク2077」の売上貢献に加え、「SEKIRO:SHADOWS DIE TWICE」「DARK SOULS」シリーズ等のリピート販売が引き続き好調に推移した。
[Webサービス事業]
売上高は164億2200万円(前年同期比14.2%減)、セグメント利益(営業利益)は20億8500万円(前年同期比14.5%減)となった。
動画配信サービス「ニコニコ」の月額有料会員(プレミアム会員)は、12月末には157万人となり、3月末の163万人からは減少となっているものの、減少ペースは低下していることに加え、都度課金収益の拡大に努めるなど、収益の多様化に取り組んでいる。動画・生放送・ブログなどを配信できるプラットフォーム「ニコニコチャンネル」の有料会員数は12月末には121万人となり、3月末の117万人から増加した。
4月開催の「ニコニコ超会議」及び8月開催の世界最大級のアニソンライブ「Animelo Summer Live」は、新型コロナウイルス感染症の拡大を踏まえリアルイベントとしての開催を見送ったが、インターネット上に特化した「ニコニコネット超会議2020」及び「ニコニコネット超会議2020夏」、「Animelo Summer Night in Billboard Live」、「The VOCALOID Collection」を開催し、好評を博した。リアルイベントを中止したことによって前年に比べて売上は減少したものの、ネットによる開催としたことで費用も減少し、Webサービス事業全体の収益性は維持した。
[その他事業]
売上高は127億3400万円(前年同期比7.5%減)、セグメント損失(営業損失)は29億9400万円(前年同期 営業損失17億2800万円)となった。MD事業は、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、発売タイミングの延期等により減収となった。一方、教育事業においては、インターネットによる通信制高校であるN高等学校で生徒数が順調に増加しており、同校等に教育コンテンツの提供を行ドワンゴの収益貢献により、引き続き好調に推移した。また、アニメホテル、イベント運営、飲食事業などの商業施設を展開するところざわサクラタウンが11月6日にグランドオープンした。
同時に、2021年3月通期の業績予想を以下のように上方修正した。
【予想数字】
・売上高:2060億円(前回予想2080億円)
・営業利益:140億円(前回予想105億円の利益計上)
・経常利益:140億円(前回予想110億円の利益計上)
・最終利益:95億円(前回予想73億円の利益計上)
【修正率】
・売上高:1.0%減
・営業利益:33.3%増
・経常利益:27.3%増
・最終利益:30.1%増
同社では、主力の出版セグメントにおいて、紙書籍事業の多くの作品ジャンルの売上が堅調に推移するとともに返品率が大幅に改善したほか、電子書籍も市場拡大による成長が継続したため、としている。映像セグメントにおいても、映画館の席数制限等によるマイナス影響は継続しているものの、アニメ事業の海外配信や他社ゲーム等への権利許諾の拡大により、営業利益が伸長した。
【業績】
・売上高:1527億7700万円(前年同期比1.7%増)
・営業利益:132億0400万円(同56.1%増)
・経常利益:134億4700万円(同46.3%増)
・最終利益:89億8700万円(同14%増)
セグメント別の動向は以下のとおり。
[出版事業]
売上高は942億5300万円(前年同期比9.6%増)、セグメント利益(営業利益)は94億2800万円(前年同期比86.2%増)となった。
書籍市場全体で需要が高まっていることに加え、同社においては「ダンジョン飯(9)」(コミックス)、「あやかし草紙 三島屋変調百物語伍之続」「青くて痛くて脆い」(一般文庫)、「あつまれ どうぶつの森 ザ・コンプリートガイド」「世界一美味しい手抜きごはん 最速! やる気のいらない100レシピ」(一般書)等の販売が好調に推移した。
また、新型コロナウイルス感染症拡大の環境下においても新刊点数を前年同期並みに維持したことや、返品率が大幅に良化したことが収益貢献した。
電子書籍・電子雑誌は、市場全体が伸長していることに加え、積極的なマーケティング施策により引き続き好調に推移し、第2四半期に続いて、第3四半期においても四半期ベースで過去最高の売上高を更新した。
[映像事業]
売上高は224億3900万円(前年同期比9.5%減)、セグメント利益(営業利益)は23億1600万円(前年同期比4.0%減)となった。
北米、中国に向けたアニメ「Re:ゼロから始める異世界生活」「デカダンス」「天晴爛漫!」「くまクマ熊ベアー」等の海外権利許諾や国内配信収入に加え、「ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld」「この素晴らしい世界に祝福を!ファンタスティックデイズ」等の同社アニメIPを活用し、他社が販売するゲームとのコラボレーション等の権利許諾が引き続き収益貢献した。
一方で、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、映画館の営業自粛や席数の制限による映画配給やデジタル映画鑑賞券「ムビチケ」等への影響が見られた。映像・音響制作を手掛けるスタジオ事業については、第1四半期に新型コロナウイルス感染症による減収影響を受けたものの、第2四半期以降は前年同期の水準まで回復している。
[ゲーム事業]
売上高は123億7500万円(前年同期比21.8%増)、セグメント利益(営業利益)は29億4600万円(前年同期比99.0%増)となった。12月発売の新作「サイバーパンク2077」の売上貢献に加え、「SEKIRO:SHADOWS DIE TWICE」「DARK SOULS」シリーズ等のリピート販売が引き続き好調に推移した。
[Webサービス事業]
売上高は164億2200万円(前年同期比14.2%減)、セグメント利益(営業利益)は20億8500万円(前年同期比14.5%減)となった。
動画配信サービス「ニコニコ」の月額有料会員(プレミアム会員)は、12月末には157万人となり、3月末の163万人からは減少となっているものの、減少ペースは低下していることに加え、都度課金収益の拡大に努めるなど、収益の多様化に取り組んでいる。動画・生放送・ブログなどを配信できるプラットフォーム「ニコニコチャンネル」の有料会員数は12月末には121万人となり、3月末の117万人から増加した。
4月開催の「ニコニコ超会議」及び8月開催の世界最大級のアニソンライブ「Animelo Summer Live」は、新型コロナウイルス感染症の拡大を踏まえリアルイベントとしての開催を見送ったが、インターネット上に特化した「ニコニコネット超会議2020」及び「ニコニコネット超会議2020夏」、「Animelo Summer Night in Billboard Live」、「The VOCALOID Collection」を開催し、好評を博した。リアルイベントを中止したことによって前年に比べて売上は減少したものの、ネットによる開催としたことで費用も減少し、Webサービス事業全体の収益性は維持した。
[その他事業]
売上高は127億3400万円(前年同期比7.5%減)、セグメント損失(営業損失)は29億9400万円(前年同期 営業損失17億2800万円)となった。MD事業は、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、発売タイミングの延期等により減収となった。一方、教育事業においては、インターネットによる通信制高校であるN高等学校で生徒数が順調に増加しており、同校等に教育コンテンツの提供を行ドワンゴの収益貢献により、引き続き好調に推移した。また、アニメホテル、イベント運営、飲食事業などの商業施設を展開するところざわサクラタウンが11月6日にグランドオープンした。
■2021年3月通期の業績予想を上方修正
同時に、2021年3月通期の業績予想を以下のように上方修正した。
【予想数字】
・売上高:2060億円(前回予想2080億円)
・営業利益:140億円(前回予想105億円の利益計上)
・経常利益:140億円(前回予想110億円の利益計上)
・最終利益:95億円(前回予想73億円の利益計上)
【修正率】
・売上高:1.0%減
・営業利益:33.3%増
・経常利益:27.3%増
・最終利益:30.1%増
同社では、主力の出版セグメントにおいて、紙書籍事業の多くの作品ジャンルの売上が堅調に推移するとともに返品率が大幅に改善したほか、電子書籍も市場拡大による成長が継続したため、としている。映像セグメントにおいても、映画館の席数制限等によるマイナス影響は継続しているものの、アニメ事業の海外配信や他社ゲーム等への権利許諾の拡大により、営業利益が伸長した。
会社情報
- 会社名
- 株式会社KADOKAWA
- 設立
- 1954年4月
- 代表者
- 代表執行役社長CEO 夏野 剛/代表執行役CHRO兼CLMO 山下 直久
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高2581億900万円、営業利益184億5400万円、経常利益202億3600万円、最終利益113億8400万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 9468