ミクシィ<2121>の第3四半期累計(20年4~12月)の連結決算は、売上高が前年同期比21.2%増の877億円、営業利益が同406.1%増の154億円と大幅増益を達成した。主力サービス『モンスターストライク』がクエストの追加や有力IPとのコラボなどが奏功し売上を伸ばした。
【第3四半期の実績】
・売上高:877億3700万円(前年同期比21.2%増)
・営業利益:154億6100万円(同406.1%増)
・経常利益:153億9800万円(同401.4%増)
・最終利益:104億3300万円(同2495.3%増)
累計の数字を見ると非常に好調だが、第3四半期に入って、営業利益がQonQで78.6%減の14億1000万円と大きく低下した。外注費と広告宣伝費の増加が主な要因だ。例年見られる傾向だが、このあたりは後ほど決算説明会の模様でお伝えしたい。
① デジタルエンターテインメント事業
売上高は740億2700万円(前年同期比13.0%増)、セグメント利益は317億3100万円(同115.1%増)となった。
『モンスターストライク』の売上高は、新たなクエストの追加や有力IPとのコラボ等が功を奏し、好調に推移している。加えて、スマートデバイス向けゲーム『コトダマン』の売上も順調に拡大しており、『モンスターストライク』以外のサービスの収益化も進んでいる。
また、2020年11月には新作スマートデバイス向けゲーム『スタースマッシュ』の配信を開始するなど、新規アプリゲームの開発も進めており、収益の安定化及び収益性の向上に取り組んでいる。
② スポーツ事業
売上高は88億6600万円(前年同期比205.5%増)、セグメント損失は44億4800万円(前年同期はセグメント損失21億9100万円)となった。
プロスポーツチーム経営、公営競技関連事業への投資を行っている。連結子会社であるチャリ・ロト及び2020年6月にリリースしたスポーツベッティングサービス『TIPSTAR』の車券販売取扱高が好調であったことや、ネットドリーマーズを子会社化した影響で前第3四半期累計と比較して売上高が増加している。一方、『TIPSTAR』の開発費用や広告宣伝費等の先行投資が発生したことで費用が増加し、赤字幅が拡大した。
③ ライフスタイル事業
売上高は48億4300万円(前年同期比23.3%増)、セグメント損失は2200万円(前年同期はセグメント損失3億6500万円)となった。
ライフスタイル事業では、SNS『mixi』、家族向け写真・動画共有アプリ『家族アルバムみてね』、サロンスタッフ直接予約アプリ『minimo』を中心に各種サービスを運営している。『家族アルバムみてね』はマネタイズの強化を推進しており、スフィダンテと連携したギフトサービスの展開や、年賀状アプリ『みてね年賀状』が好調であったことにより、売上高は前第3四半期累計と比較して増加し、赤字幅が縮小した。
■2021年3月通期の見通し
2021年3月通期の見通しは変更していない。利益進ちょく率は80%を超えた。
【通期予想】
・売上高:1200億円(前期比7.0%増)
・営業利益:190億円(同10.8%増)
・経常利益:190億円(同12.3%増)
・最終利益:130億円(同20.8%増)
【進捗率】
・売上高:73.1%
・営業利益:81.4%
・経常利益:81.0%
・最終利益:80.3%
【お詫び】
初出時、下記記事で営業利益をEBITDAと誤認しておりました。関係者の皆さまにはお詫び申し上げるとともに、訂正致します。
会社情報
- 会社名
- 株式会社MIXI
- 設立
- 1997年11月
- 代表者
- 代表取締役社長 木村 弘毅
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高1468億6800万円、営業利益:191億7700万円、経常利益156億6900万円、最終利益70億8200万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 2121