大和証券投資情報部は、1月31日付け「STOCK NEWS」で、テンセント(香港市場コード:700、大和コードN0700)を取り上げている。
中国の総合ネット企業で、オンラインゲーム、携帯電話向けコンテンツの配信、オンライン広告が収益の柱となっているが、大和証券では、SNS「Qゾーン」に注目しているという。情報統制により、「Facebook」の利用が禁止されているなか、中国のSNS需要を取り込むことに成功し、2010年9月末時点の登録者数は4億8000万人にのぼっているとのこと。
テンセントは、SNS事業の拡大戦略の一環として、1月25日、50億元を投じてゲームやSNS関連ソフトなどを開発する有望中小企業に投資するファンドを立ち上げると発表。翌26日は、日本SNS大手グリーと業務提携を行うと発表した。大和証券では、新アプリ導入や他社アプリの展開などにより、仮想商品の販売や付加価値サービスの売上拡大につながるとみている。
なお、中国において、ネット利用者は現在4.6億人だが、うち約6割にあたる2.7億人が一人っ子政策で生まれた30歳以下の世代。この世代は、ネットを利用したやり取りや社会的なつながりを深めることが特徴で、大和証券では2020年までに40歳以下のネット利用者が5.5億人に拡大すると予想している。さらに3G携帯によるネット接続も増加しており、テンセントにとって良好な市場環境が続くと見ているようだ。