【決算レポート】マイネット、1Q営業益275%増の3億円と大幅増 「狙ったとおり。良好な結果」(上原社長) 大型タイトル貢献、早くも通期計画の4割に
マイネット<3928>は、5月14日、2021年12月期の第1四半期(21年1~3月)の決算を発表すると同時に、オンラインで決算説明会を開催した。発表した決算は、売上高29億8900万円(前四半期比8.3%増)、営業利益3億0400万円(同275.3%増)、経常利益3億円(同311%増)、最終利益2億2700万円(同10.6%減)と営業利益は大幅に伸びた。営業利益は、第1四半期ベースとしては過去最高水準だった。
・売上高:29億8900万円(前四半期比8.3%増)
・営業利益:3億0400万円(同275.3%増)
・経常利益:3億円(同311.0%増)
・最終利益:2億2700万円(同10.6%減)
説明にあたった上原仁社長(写真)は、「マイネットとして第三創業期の2年目にあたる。前期はリカバリープランで最高益を実現した。ゲームサービス事業の再成長のための仕込みと新規事業への仕込みを進めている。第1四半期は狙った通りの数字となり、良好な経過だった。」と振り返った。通期計画に対して営業利益と経常利益は4割に達している。
増収増益となった要因は、昨年12月と1月に買い取った大規模タイトルが貢献して売上が伸びたことに加えて、前四半期に計上した一時費用がなくなったためだ。そのうちひとつは『龍が如くONLINE』だったようだ。同社は、いわゆる積み上げ型のビジネスで、タイトルの仕入れが重要になる。「売上を成長させるための仕込みを引き続き行っている」と成長への追求に余念がない。
費用水準は、リカバリープラン以降、横ばいで推移している。「筋肉質な体質を維持できている」という。費用水準は大きく変わらないが、費用の使い方に変化が出ているという。簡単に言えば、管理部門の費用を抑えつつ、ゲームタイトルの広告宣伝費や、新規事業開発やゲームサービス事業に関連する研究開発費に重点を置いて使うようになっているそうだ。
また、投資の回収状況についても発表があった。年度別の投資回収の状況だが、2014~2016年に取得したタイトルは全額回収が完了し、2014~2021年の買取分については着々と進んでいるという。
企業または事業買収型の取得タイトルについては、ポケラボとgloops案件は回収が完了しており、特にポケラボ案件については286%に達した。またグラニ案件も投資額の回収が完了したという。クルーズから取得した一部ゲーム事業については88%だが、不正アクセスでダメージを受けたことを考えると、むしろかなり順調に進んでいると見ていいだろう。
■2021年12月通期の業績見通しは「大変良好」だが据え置き
2021年12月期通期の業績見通しは、従来予想から変更なく、売上高116億円(前期比0.6%増)、営業利益7億5000万円(同33.9%減)、経常利益7億円(同37.3%減)、最終利益6億5000万円(同42.5%減)を見込む。「第1四半期の進捗は大変良好だが、まだ第1四半期なので据え置きとした」という。第1四半期は3億円の営業利益だったが、それを単純に4倍にすると12億円となる。ビジネスなのでそんなに単純にいかないが、見通しは保守的という印象を受けた。
・売上高:116億円(前期比0.6%増)
・営業利益:7億5000万円(同33.9%減)
・経常利益:7億円(同37.3%減)
・最終利益:6億5000万円(同42.5%減)
(編集部 木村英彦)
会社情報
- 会社名
- 株式会社マイネット
- 設立
- 2006年7月
- 代表者
- 代表取締役社長CEO 岩城 農
- 決算期
- 12月
- 直近業績
- 売上高87億1700万円、営業利益1億6800万円、経常利益1億2500万円、最終利益1億4300万円(2023年12月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3928