MIXI、第1四半期は『モンスト』減収とシリーズ作品への投資で大幅減益 10周年施策で下期重点 『タワスカ』がホロライブコラボで一定の成果

MIXI<2121>の2024年3月期 第1四半期(23年4月~23年6月)の連結決算は、売上高292億0700万円(前年同期比5.9%減)、営業利益22億4500万円(同59.6%減)、経常利益23億4400万円(同56.0%減)、最終利益13億1500万円(同62.7%減)と大幅な減益となった。

・売上高:292億0700万円(同5.9%減)
・営業利益:22億4500万円(同59.6%減)
・経常利益:23億4400万円(同56.0%減)
・最終利益:13億1500万円(同62.7%減)

同社では、減益の主な要因として、主力タイトル『モンスターストライク』の売上減少に加えて、「モンスト」シリーズ関連のコストが増加したため、としている。

また、「モンスト」シリーズは、本家並を期待するのはさすがに無理があるだろうが、『タワーオブスカイ』が売上ランキングで上位に入るなど一定の成果が見えてきた。「ホロライブ」コラボが奏功したとのことだが、単発になっている感もあり、継続性の有無も注視したいところ。

 

■スポーツ

・売上高:75億4400万円(前年同期比18.8%増)
・営業損失:2億7700万円(前年同期は6億5300万円の損失)

増収・赤字幅縮小となった。TIPSTARとチャリロトの車券販売が伸長したことに加え、、観戦事業では千葉ジェッツのチャンピオンシップ進出、FC東京の観戦者数が増加したため。また、ジョイントベンチャーの解消も赤字幅縮小に寄与した。前期にJPFとの合弁を解消し、「株式会社PIST6」の株式を売却した経緯がある(関連記事)。

 チャリロトとTIPSTARの売上高については、開示していないが、前年同期比で12.5%増だった。ただ、前四半期から会計処理の変更を行ったため、その影響を除くと6.5%の増収になるとのこと。TIPSTARのEBITDAは黒字を維持しているという。

 またスポーツ観戦事業については、千葉ジェッツはチャンピオンシップに進出し、準優勝となった。さらにレギュラーシーズンにおいては最多勝・最高勝率及び24連勝というBリーグ新記録を樹立した。FC東京は、5月に開催した国立競技場でのホームゲームでクラブ最多入場者数を達成した。

  

■ライフスタイル

・売上高:24億2100万円(同31.1%増)
・営業損失:3億7400万円(同1億7300万円の損失)

投資先行となったものの、「家族アルバム みてね」の売上が伸びた。投資については、海外ユーザーの獲得のための施策や、体制強化への投資を行ったため、としている。「家族アルバム みてね」については昨年夏にリニューアルした写真プリントが好評で、「国内外で手応えのある商材が展開できている」(同社)。

 

 

■デジタルエンターテインメント

・売上高:188億4700万円(同16.2%減)
・営業利益:69億5400万円(同35.3%減)

主力の『モンスターストライク』が減収となったほか、モンストシリーズ関連コストが増加したため、減収減益となった。これについては想定済みだったとのことで、第2四半期からオフラインイベントなどでMAU(月次アクティブユーザー数)を引き上げ、第3四半期と第4四半期の周年施策や年末年始施策などで売上を伸ばしていき、通期予想の達成を目指す。

 

なお、7月から始まった第2四半期についてはオフラインイベント「DREAMDAZE」や有名IPとのコラボイベントなどが奏功し、MAUは前年同期比でプラスになっているという。運営は自信を深めているとのことで、10周年に向けて計画に沿って運営を行っていく考え。

 

コスト要因となった「モンスト」シリーズの展開については、昨年リリースした『タワーオブスカイ』で人気Vtuberグループ「ホロライブ」とのコラボを行った。ユーザー数が大幅に伸びたほか、セールスランキングでもTOP30に入ったが、関係者から「想定以上に良かった」との声が聞かれた。

新規タイトルとして、第1四半期に『キュービックスターズ』、第2四半期に『ゴールドラッシュバトラー』をリリースした。「モンスト経済圏」拡大のため、今後も「モンストIP」への投資を継続的に行っていく考え。

 


■2024年3月期の業績見通し

2024年3月期の業績は、売上高1380億円(前期比6.0%減)、営業利益120億円(同51.7%減)、経常利益110億円(同39.7%減)、最終利益75億円(同45.3%増)、EPS102.78円を見込む。

・売上高:1380億円(同6.0%減)
・営業利益:120億円(同51.7%減)
・経常利益:110億円(同39.7%減)
・最終利益:75億円(同45.3%増)
・EPS:102.78円

計画に対する進捗率は、売上高21.2%、営業利益18.7%、経常利益21.3%、最終利益17.5%となっている。

・売上高:21.2%
・営業利益:18.7%
・経常利益:21.3%
・最終利益:17.5%

 

株式会社MIXI
https://mixi.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社MIXI
設立
1997年11月
代表者
代表取締役社長 木村 弘毅
決算期
3月
直近業績
売上高1468億6800万円、営業利益:191億7700万円、経常利益156億6900万円、最終利益70億8200万円(2024年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
2121
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