【決算レポート】マイネット、2Q(4~6月)は子会社連結除外などで大幅減収に OneSports NEXTが7月に傘下入り ファンタジースポーツ事業の開発ラインを拡張へ

柴田正之 編集部記者
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マイネット<3928>の2023年12月期の第2四半期(4~6月)の連結決算は、滋賀レイクスターズの連結除外に加え、獲得タイトルの期ズレの影響により大幅な減収減益となった。

なお、最終損益が赤字となっているのは、人員削減による合理化に伴う再就職支援金を支給しており、特別損失5000万円を計上したことが影響している。

売上高21億1900万円(前年同期比21.6%減)
営業利益400万円(同90.7%減)
経常利益700万円(同83.7%減)
最終損益3900万円の赤字(前年同期4500万円の黒字)

■前四半期は滋賀レイクスターズの全株式の売却で特別利益が発生

前回2023年12月期の第1四半期(1~3月)の連結決算を振り返ってみると、子会社滋賀レイクスターズの全株式の売却したことにより特別利益が発生し、最終利益が大きく膨らんでいた。この売却による特別利益により、累計業績では前述の特別損失は相殺されている形になっている。

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■運営タイトル数は前四半期から変化なし OneSports NEXTが7月に傘下入り

ゲームサービス事業を見てみると、2023年6月末時点での運営タイトル数は前四半期末と変わらず25本となった。なお、7月にはプロスポーツライセンスを使用したスポーツゲームに実績のあるOneSports NEXTが傘下に加わっており、そのOneSports NEXTが新作『プロ野球ネクストヒーローズ』を2023年8月24日付でリリースしている。

また、新たな収益基盤としてゲーム周辺領域のパイプラインを拡張するとしており、既存の「買取運営」に加え、「運営受託」「部分受託」「開発受託」、そして「新規開発」と下期以降に売上高の多様化と積層化を進行し、安定的な収益の確保を目指していく。

■ファンタジースポーツ事業の開発ラインを拡張

続いてファンタジースポーツ事業では、「B.LEAGUE#LIVE2022」のプロダクトマーケットフィットの検証が完了し、今後は複数競技への展開も含め、開発と運営に集中し準備を進行していくという。

そのための戦力として前述のOneSports NEXTも期待されており、開発ラインの拡張や競争力の強化を図っていく。なお、開発ラインはこれまでの1本から3本に拡張する予定だ。

■人員削減による合理化は34名の削減で完了

なお、前述の人員削減による合理化は、退職勧奨によって40名程度の削減を行う予定としていたが、34名の削減で完了した。これにより、下期の人件費は1億円の削減が見込まれる一方、前述のとおり、特別退職金4800万円の計上などによる特別損失を計上している。

■通期の営業利益と経常利益予想を上方修正

2023年12月期通期の業績予想については、前回の第1四半期決算の発表時の予想から営業利益と経常利益のみを上方修正しており、以下のとおり。

売上高94億円(前期比10.8%減)
営業利益1億円→1億1000万円(増減率10.0%増、前期3億9900万円の赤字)
経常利益8000万円→8500万円(増減率6.3%増、同4億1900万円の赤字)
最終利益1億円(同16億3300万円の赤字)

ちなみに修正予想に対する第2四半期時点での進捗率は売上高は50.8%とほぼ計画線の推移となっているが、営業利益は67.5%、経常利益は78.5%、最終利益は129.1%に達している。なお、同社は今後の事業進捗を見定め、下期に業績修正の要否を判断するとしている。

株式会社マイネット
http://mynet.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社マイネット
設立
2006年7月
代表者
代表取締役社長CEO 岩城 農
決算期
12月
直近業績
売上高87億1700万円、営業利益1億6800万円、経常利益1億2500万円、最終利益1億4300万円(2023年12月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3928
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