【決算レポート】アクセルマーク、第3四半期は2四半期連続の営業黒字 債務超過は「問題なく解消できる」(松川社長) Jリーグ題材のBCゲームにも期待

 

アクセルマーク<3624>の2021年9月期の第3四半期の連結決算は、売上高6億9600万円(前四半期比10.3%増)、営業利益1100万円(同120.0%増)、経常利益1200万円(同42.8%減)、最終利益5000万円(同138.0%増)となり、前四半期に続いて黒字を達成した。累計でも最終利益が5800万円の黒字となった。

・売上高:6億9600万円(同10.3%増)
・営業利益:1100万円(同120.0%増)
・経常利益:1200万円(同42.8%減)
・最終利益:5000万円(同138.0%増)

 松川裕史社長は「広告事業で「ECMARK」が過去最高の四半期売上を記録し、この黒字化に大きく貢献した」とコメントした。「長く赤字基調が続いていたが、黒字化に向けた施策が第1四半期までに完了したことで第2四半期から営業黒字が継続した」。

 また最終利益が経常利益に比べて大きくなっているが、第2回転換社債と第23回新株予約権の発行に係る払込みについては、金銭による払込みに代えて、第1回転換社債が出資されたため、発行価額の差額を社債償還益として特別利益に計上した。

 財務状況だが、第2四半期以降の黒字継続や、資金調達が奏功し、自己資本比率が33%まで回復した。第3四半期末での純資産額は5億6400万円となっていることに加えて、第4四半期の営業黒字を見込んでおり、「今期末の債務超過解消は問題なく解消できるものとみている」。

なお、足元の収益状況と財務体質の改善を受けて、第3四半期の決算短信から「継続企業の前提に関する重要事象等」の記載を解消した。債務超過による上場廃止に係る猶予期間入り銘柄だったが、このままいけば解除されることになりそうだ。

 このほか、新規事業の状況だが、ブロックチェーン関連事業については、OneSports社と共同開発中の「Crypto Sports(仮称)」は、Jリーグオフィシャルライセンスを使用するブロックチェーンゲームとして提供する予定。

松川社長は「スポーツを題材とするブロックチェーンゲームは世界的にも大変な盛り上がりを見せている。日本ではプロスポーツを題材にしたブロックチェーンゲームは提供されておらず、本作が国内で初となる」と期待を寄せた。

 今後の展開については、ブロックチェーンゲーム領域の先駆者として取り組んできたが、この領域に関する知見やノウハウが蓄積されている。様々なIPホルダーやプラットフォーマーから協業の引き合いが増えており、今後もサービス提供を行っていく、としている。

 ヘルスケア事業についても、アクセリードとウィズ・パートナーズとの協業として展開する。国内外ベンチャー企業の新規技術を評価し、日本市場での成長が見込まれる有望な技術・製品の国内事業化権を確保した上で、適切な事業パートナーを開拓し、バリューチェーンを構築する事業開発型のビジネスモデルになるという。

アクセルマーク株式会社
http://www.axelmark.co.jp/

会社情報

会社名
アクセルマーク株式会社
設立
1994年3月
代表者
代表取締役社長 松川 裕史
決算期
9月
直近業績
売上高21億4400万円、営業損益9800万円の赤字、経常損益1億円の赤字、最終損益1億200万円の赤字(2023年9月期)
上場区分
東証グロース
証券コード
3624
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