【サービス終了、その瞬間】EYOUGAME『ユートピア・ゲート』…午前11時という時間帯での幕引きにプレイヤー達は立ち会えたのか!?

スマートフォンアプリ市場は、日々新しいゲームがリリースされている。その一方で、様々な事情により惜しまれつつサービスが終了してしまうゲームも少なくはない。

gamebizでもサービス終了に関する記事(関連情報)を取り上げている。

それら記事を読み、「あと数ヵ月後に終わるのか…」と思うが、サービス終了発表~サービス終了当日までの期間、そのゲームについて追ってはいなかった。

そこでgamebizでは、それらゲームのサービスが終了するその瞬間に立ち会って、ゲーム内でどのような事が起こったのかを伝える「サービス終了、その瞬間」を展開する。

今回は、2021年9月30日11時00分をもってサービス終了となったEYOUGAMEの『ユートピア・ゲート~双子の女神と未来へのつばさ~』をピックアップした。

■EYOUGAME『ユートピア・ゲート』(Since 2020 to 2021)

まずは『ユートピア・ゲート』の概要について。本作は、ダメ女神に頼られた冒険者が世界を救うという、可愛さ満点の幻想MMORPG。

本作は、2020年3月31日よりサービスを開始(関連記事)。2021年8月13日に、同年9月30日をもってサービスを終了することが発表された。サービス開始から1年半でのサービス終了となった。

■サービス終了の数日前からログイン…そして有終の美を見届ける

サービス終了となる9月30日からさかのぼって、9月24日から『ユートピア・ゲート』にログインしてみた。ここからは、その模様をお届けよう。

【9月24日】

サービス終了の7日前、『ユートピア・ゲート』をインストール。まずはチュートリアルを進め、運命の日を迎える準備を整えることにしよう。


▲筆者がここに来た理由…それは有終の美を見届けに来たのです。


▲どうやら筆者がゲームを開始する前に、メンテナンスを実施していたようだ。

【9月25日】

『ユートピア・ゲート』プレイヤーたちのやりとりを盗み見……否!観察してみた。

馴染みのプレイヤーで挨拶を交わしたり、ゲーム内イベントに興じたりと、いつもと変わらないであろう空気感がそこには漂っていた。


▲海を眺めながら、おセンチな気分に浸る筆者のガンナー。

【9月26日~28日】

毎日のログインボーナスも当たり前のようにゲットできるし、ガチャやショップなども普通に利用できるもよう。他のプレイヤーも引き続きゲームを楽しんでいる。

「あと数日後にはサービスが終了してしまう」、そんな事を感じさせない程に、この日も『ユートピア・ゲート』の世界は穏やかに過ぎていった。

【9月29日】

明日になるとサービスが終了する。きっと、リリース当初から本作をプレイしている皆さんは、寂しさと虚しさと切なさで押しつぶされそうなのではないか?

そう思うと、筆者は居ても立っても居られないわけだが、どうすることもできず…。その行き場のない感情をゲーム内のモンスターにぶつけるが如く、筆者のキャラであるガンナーの銃口が火を噴いた。


▲錆びついてはいないけど、マシンガン的なもので今を撃ち抜く筆者のガンナー。


▲他社のゲームについて語り合うプレイヤーの会話を見て、ちょっぴり笑ってしまった。

【9月30日(最終日)】

ついに最終日を迎えた。実は筆者は、本作がサービスを終了するというニュースを見たとき、1つ気掛かりな事があったのだ。

そう、サービス終了時刻が午前11時なのだ。9月30日は木曜日、すなわち平日であり、何かしらの休暇をとっている人でなければ、学校なり会社なりに行っている時間帯。

果たして、『ユートピア・ゲート』プレイヤーの皆さんは、サービス終了の瞬間に立ち会うことができるのだろうか? そんな事を心配しつつ、午前10時30分頃ログインした筆者は、やたら強そうなモンスターと死闘を繰り広げつつ、運命の刻を待った。


▲なかなか倒すことができず、バトルしながらサービスが終了してしまうところだった…。

残り時間15分を切ったあたりから、プレイヤーの皆さんの会話を眺めてみた。すると、午前中という時間帯でも多くのプレイヤーがログインしていることが確認できた。

そして、「ありがとうございました」「お疲れ様でした」など、プレイヤー同士の最後の挨拶が交わされる中、時計の針が午前11時をさした。

…あれ? ……あれあれ? 午前11時1分になってもプレイできる。

サービスが続いていく世界線!? そう思ったが、どうやら他のプレイヤーの皆さんも、まだプレイができているもよう。

どうやら午前11時前にログインしていれば、ログアウトするまで数分間はプレイできるようだ。

上の画像でも「自ら手放せとw」というコメントがあるように、ログアウトしたら終了だけどログアウトするかはプレイヤー次第というのは、なかなか酷な手法だなと思ったが、逆に、サッカーの試合みたいに数分間のアディショナルタイムを設けてくれたのは粋な計らいと言えるのかもしれない。

そんな事を考えていた刹那、メンテナンスにより強制的にトップ画面に戻されたのだった。

こうして、1年半の歴史に幕を閉じた『ユートピア・ゲート』。前述の通り、今回はサービス終了時刻が平日の午前中ということで、どうなる事かと心配していたが、蓋を開けてみれば多くのプレイヤーがログインしていた。

そして、最後の最後までゲームを楽しむその姿勢に、『ユートピア・ゲート』に対する皆さんの愛をひしひしと感じることができた。


▲サービス終了直後の公式Twitterのツイート。

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