【サービス終了、その瞬間】スクエニ『プロジェクト東京ドールズ』…ファンへの感謝の気持ちを込め、最後まで楽しんでもらおうという運営の姿勢を見た

スマートフォンアプリ市場は、日々新しいゲームがリリースされている。その一方で、様々な事情により惜しまれつつサービスが終了してしまうゲームも少なくはない。

gamebizでもサービス終了に関する記事（関連情報）を取り上げている。

それら記事を読み、「あと数ヵ月後に終わるのか…」と思うが、サービス終了発表～サービス終了当日までの期間、そのゲームについて追ってはいなかった。

そこでgamebizでは、それらゲームのサービスが終了するその瞬間に立ち会って、ゲーム内でどのような事が起こったのかを伝える「サービス終了、その瞬間」を展開する。

今回は、2021年10月29日12時00分をもってサービス終了となったスクウェア・エニックスの『プロジェクト東京ドールズ』をピックアップした。

■スクウェア・エニックス『プロジェクト東京ドールズ』（Since 2017 to 2021）

まずは『プロジェクト東京ドールズ』の概要について。本作は、2017年の東京を舞台に人気急上昇中のアイドルグループ「DOLLS」の活躍を描くアクションRPGだ。

2017年6月22日よりサービスを開始（関連記事）し、2021年8月30日にサービスが2021年10月29日12時をもって終了することが発表。『プロジェクト東京ドールズ』は、サービス開始から約4年4ヵ月でのサービス終了となった。

■サービス終了の数日前からログイン…そして有終の美を見届ける

サービス終了となる10月29日からさかのぼって、10月23日から『プロジェクト東京ドールズ』にログインしてみた。ここからは、その模様をお届けよう。

【10月23日】

"サービス終了、その瞬間"の記事も今回で3回目となる。実は初回（本記事下段の過去記事参照）のとき、アプリをダウンロードしてゲームを始めようとしたら、アップデートが始まり、初日はゲームデータのダウンロードだけで終わってしまった、という凡ミスを犯した筆者。

そこで今回は同じ轍を踏まないよう、10月23日よりも前の段階でとりあえずインストールだけ済ませておいたのだ。「聖●士に同じ技は二度も通じぬ」である。今やこれは常識である。

さて、まずはプロローグ的なもの楽しみますかね。

と、一通りプロローグを堪能したところで、信じられない光景が目の前に広がった。

……あれ？　ゲームをインストールして、始めにデータダウンロードは終わらせたはずなのに、ここに来てまたも何かをダウンロードしている！？　しかも、約4年4ヵ月という歴史を持つだけあって、これまた長い時間を費やすことに。

まさか2段階でデータダウンロードがあるとは……。まさに、右手のゴッ●フィンガーを破壊して勝ったと思いきや、左手のゴッド●ィンガーを喰らって負けた某ネオチャイナ代表ような気分だ。

結局、この日はデータダウンロード画面を眺めるだけにとどまった。

▲サクラちゃん、奇遇ですね。筆者もこの日、まだ、何も…できてない…！

【10月24日】

一夜明け、いよいよ本格的に『プロジェクト東京ドールズ』のゲーム内を見て回ることに。

お知らせを確認すると、やはり運営サービス終了のアナウンスは出ている。これを見ると、本当にあと数日でゲームができなくなってしまうのか、とセンチメンタルな気持ちになる。

ちなみに、メモリアの購入は出来ないようになっていたが、既に所持しているメモリアを消費してアイテムを購入したり、メモリアガチャを利用することは可能だった。

▲ゲーム内イベントも、サービス終了ギリギリまで行われていた。

【10月25日】

この日は、クエストをチクチクと進めていった。

クエストに挑戦する際、他のプレイヤーからレンタルサポートを受けることができるのだが、選択リストに表示される最終ログインを見ると、皆さん数分前までプレイしていたことがわかる。

最後の最後まで『プロジェクト東京ドールズ』を楽しもうという姿勢に、筆者は感動したのだった。

※画面はプレイ2日目のものです。3日目のレンタルサポート選択画面はスクショし忘れました。

【10月26日～27日】

数日プレイしていて、ある事に気付いた筆者。それは、例えばホーム画面から他のメニューに遷移する際、数秒間のローディング時に表示される画像に、過去の周年を記念したイラストがちょいちょい使用されている、という事だ。

これは『プロジェクト東京ドールズ』運営チームによる、長くゲームを遊んでくれたプレイヤー達への感謝の気持ちを示した粋な計らいなのだろう。

全種類スクショできたか謎だが、筆者が撮ったイラスト群を下に貼っておこうと思う。

【10月28日】

サービス終了を明日に控え、引き続きチクチクとゲームをプレイしていると、クエストクリアの報酬やログイン報酬などで、メモリアがまあまあ貯まった。

うん、せっかくだからガチャを引こう、うん引こう。サービス終了直前ということもあり、「2017年に登場したすべてのカードが出現！」など、昔から遊んでいたプレイヤーには懐かしいラインナップとなっていた。

ということで、その時点で利用可能だったガチャを一通り引いてみたので、その結果をご覧いただきたい。

チケットガチャも利用できたので、せっかくなのでその結果もどうぞ！

【10月29日（最終日）】

ついに迎えたサービス終了当日。筆者は終了の30分前くらいからログインした。

今回は終了時間が平日の昼12時ということで、前回取り上げたタイトル同様、「どれだけのプレイヤーが最後の瞬間に立ち会えるのだろう？」という不安もあった。

が、クエスト時のレンタルサポート選択画面を見ると、最終ログイン1分前がズラリ並んでおり、改めて『プロジェクト東京ドールズ』プレイヤー達の情熱に感服した。

▲今回、十数人にフレンド申請した中で唯一フレンドになってくれたプレイヤーさんは、サ終当日はログインしていなかった。

さて、今回ゲーム開始時に、9人のドールの中からお気に入りを選択できたわけだが、筆者が誰を選んだか気になると思う。…えぇ、「気にならね～」という声が聞こえようとも、ここに発表したいと思う。

ドゥルルルル…ジャン！　ナナミ（cv. 佐倉綾音）君ですよ。

彼女とは、結局1週間のお付き合いとなったわけだが、最初はツンデレというか思いのほかツンツン女子だなという感じで、もっと愛嬌のあるドールに乗り換えようとも思ったもの。

▲ちょっと触ったらこの態度。確かに触ったが、それでも僕はやってない。

しかし、数日間過ごす中で、ツンツンじゃなく、やはりツンデレなだけで、実は可愛い反応が魅力的なドールだったと気付いた。これはもう、ナナミ君は筆者にホの字であり、筆者もナナミ君にホの字なのだ。

▲これからも一緒にいたいという気持ちは全プレイヤーが思う所だろう。このセリフ、何だか泣ける。

そんな訳で、今回サービス終了の瞬間は、ナナミ君と迎えよう思った筆者は、終了ギリギリまで彼女を愛で続けたのだった。

▲着せ替えしたり注入したりしながら、最後の時を待った。

そして、着せ替えや注入のほかにドールとコミュニケーションをとる方法はないかと、オプションページを開いたその瞬間！　……メンテナンスに入り、タイトル画面へと戻されたのだった。

こうして、約4年4ヵ月の歴史に終止符を打った『プロジェクト東京ドールズ』。

サービス終了の当日も、ログインしているプレイヤーが確認でき、改めて愛されていた作品だったと感じた。また、過去のすべてのカードが登場するガチャや、ローディング画面に周年を記念したイラストを用いるなど、長く遊んでくれたプレイヤー達に感謝すると共に、最後まで楽しんでもらおうという運営チームの心意気も素晴らしかった。

これで『プロジェクト東京ドールズ』というアプリゲームはこれで幕を閉じたが、今後もアルバム「Songs & Sounds 02」と「公式設定資料集Vol.2」の発売が決定している（関連ページ）。

また、『スクールガールストライカーズ2』では、11月8日～30日まで『プロジェクト東京ドールズ』コラボ第2弾（関連記事）を開催している。

『プロジェクト東京ドールズ』の、これからの展開にも注目したい。

▲サービス終了後の公式Twitterには、開発からユーザーへの感謝のメッセージが添えられていた。

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