【Rekoo Japan後編】中国主導から国内主導へ・・・開発スタッフも強化中です!

前回のインタビューでは、Rekoo Japanの現在の状況について聞いた。「サンシャイン牧場」のDAU(日間アクティブユーザー数)が100万人弱であることは読まれた方も驚いたのではないか。Rekoo Japanでは、これまで中国で開発したタイトルを日本にローカライズして運営してきたが、今後は、日本で運営するソーシャルゲームについては日本主導で企画・開発していくという。開発体制のあり方や今後の事業展開の方針を聞いてみた。

 

【Rekoo Japan前編】「サンシャイン牧場」リリースから2年・・・現状と展望を聞く

 

---: 御社の開発・運営体制を教えていただけますか?

孫氏 : 当社では、これまでは中国で企画・開発したタイトルを日本にローカライズして提供してきました。「Facebook」や「Tencent」向けを意識して開発したコンテンツが中心となっています。中国から日本語の話せるスタッフが常駐し、中国と日本の間の橋渡しを行っています。ただ、色々と問題があり、変えていく必要があると考えています。

---: といいますと。

孫氏 : 「サンシャイン牧場」は、サービス開始当初、まぁ、今もそうなのですが中国語が残っていたりして、日本の方からすると、妙な世界のゲームになっていました。個人的には、この点が受けているかとも思ったこともあったのですが、ユーザーさんに何度かお話を聞いたとき、揃って「直したほうがいい」と言われました。当たり前ですよね。もうひとつは、日本側からデコレーションアイテムなどの発注を出すとき、中国の開発側とのズレがよく生じるということです。異文化間のコミュニケーションの難しさですね。

---: そうした点はどうやって修正されていくのでしょうか?

孫氏 : Rekoo Mediaでは、現在、Tencentと日本市場を重視した事業展開を行う方針です。日本のユーザーさんから愛されるコンテンツを提供するには、日本側が主導して企画・開発していく必要があると考えています。最近、ソーシャルゲームの開発スタッフを強化しているのは、このあたりが背景にあります。現在、日本主導の開発体制に移行している最中なのです。今度、オフィスも移転するんですよ。現在は20名程度の社員ですが、今度は100名が入れるオフィスに移ります。

---: 国内主導となると、対象のマーケットも国内ですね。

土居氏: そうです。現在複数の新規開発ラインが立ち上がっており、開発を進めています。やるべきことも多いですけど、非常にやりがいのある仕事です。プラットフォームは、「サンシャイン牧場」の強みを活かすとなると、「mixi」がメインになるでしょうが、他プラットフォームの展開については柔軟に考えていきます。また、デバイスについても、PCやフィーチャフォンだけでなく、スマートフォン向けのコンテンツに注力していくことになるでしょう。日本でやるわけですから、バトル系など実験的なコンテンツも提供していきたいですね。

---: バトル系ですか!

土居氏: 例えば、ですよ(笑)。同時に、運営体制についても順次、改めていきます。これまではリリースタイトルや運営体制は、「Facebook」のゲームを念頭に置いたものになっていました。日本のモバイルソーシャルゲームの運営にあるようなキメの細かい運営を行っていきます。KPI(Key Performance Indicator)の分析や、PDCA(Plan-Do-Check-Action)をより強化していきます。

---: Rekoo Japan単体での海外展開もありますか?

孫氏 : そうですね。将来的には狙っていきたいですが、当面は、国内で足固めをしていく段階になると考えています。海外の企業からいわせると、日本市場は本当に魅力的なマーケットなんですよ。諸外国に比べてARPUはケタ違いに高いですし、課金率も非常に高いからです。仮にTencentやFacebookで日本市場と同じ水準の収益をあげようとすると、かなりのユーザーを集めなくてはなりません。

---: 御社では、どの職種の募集をしているのですか?

孫氏 : 全職種です。プロデューサーやディレクター、プログラマー、デザイナーですね。

---: 中国語は必須ですか? この点、心配されている方は多いかと思うんですが。

孫氏 : いえ、当社は、中国系の会社ですが、中国語は必須ではありません。先ほど申し上げたように、日本主導で企画・開発するわけですから、日本語だけで十分、業務をこなすことができるでしょう。中国側に発注するとしても、橋渡しをしてくれるスタッフが常駐していますし。とはいえ、当社に限らず、ソーシャルゲームの世界で活躍する人材を目指す場合には、英語や中国語などを含めたコミュニケーション能力は必須になるでしょう。会社として、外国語を身につけようとするスタッフを後押ししたいと思っています。何らかの補助制度の導入も考えています。

---: スキル要件や経験はありますか?

土居氏: 当たり前ですが、ソーシャルゲームのプレイ経験は必須です。プログラマーについては、ソーシャルゲームの開発をしたことのある人や、フレームワークの構築経験のある人は歓迎します。デザイナーは、Flashスクリプトが書ける人がいいですね。プロデューサーやディレクターについては、やる気とロジカルに物事を考えられる人が望ましいと考えています。

---: 中国企業ということで、どういう会社なのか、なかなかイメージできないという人が多いかと思うのですが。

孫氏 : 当社は表に出てくる事が非常に少ないですからね(笑)。私の印象では、Rekoo Japanは、シリコンバレーにあるようなベンチャー企業に近いイメージです。かなり開放的な雰囲気の会社です。半分以上のスタッフが短パンで仕事をしていますから(笑)。成果を出したスタッフには、インセンティブをどんどん出しています。

---: インセンティブはどのくらいになるのですか?

孫氏 : そうですね。現在ですと、最大でプロジェクト利益の10%がチームに還元されるようにしています。自由度の高い職場ですし、会社の体制を大きく変えようとしている時期にありますから、将来的に世界で活躍したい人や、自分自身の価値を高めたい人、自分から何かを作っていこうという人には、格好の活躍の場になると思いますよ。定年までこの会社で働くわけではないでしょうから、会社を踏み台にしてステップアップして欲しいと考えています。

 

Rekoo Japan採用サイト

Rekoo Japan株式会社
http://www.rekoo.co.jp/

会社情報

会社名
Rekoo Japan株式会社
設立
2009年10月
代表者
パトリック・リュー(刘 勇)
直近業績
非公開
上場区分
非上場
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