【インタビュー】中西D&熊澤Pが語る『バイオハザード レクイエム』――「フィルム・ノワール」が生んだ新たなレオン像


カプコン<9697>が2月26日に品川 ザ・グランドホールで開催した、『バイオハザード レクイエム』完成披露発表会。本会の終了後に、『バイオハザード レクイエム』ディレクターの中西晃史氏、プロデューサーの熊澤雅登氏への囲みインタビューが行われた。本稿では、その模様をお届けしていく。

なお、『バイオハザード レクイエム』完成披露発表会のレポート、およびゲスト出演者への囲みレポートについては、別途、以下の関連記事にてお届けしているので、気になった方はそちらも参考にしてほしい。

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■開発陣が語る『バイオハザード レクイエム』――新旧ファンをつなぐ設計思想とは

――:今回の舞台がラクーンシティだったり、レオンが登場したり、これまでの「バイオハザード」シリーズファンにとっても非常に魅力的なものになっていると思うのですが、逆に『バイオハザード レクイエム』がシリーズ初プレイになるという方に向けて改めて本作の魅力を教えてもらえますか?

中西晃史氏(以下、中西):今回、Nintendo Switch2でも同時発売することに関しては、任天堂ハードファンの皆様にも喜んでもらえるのかなと思います。

熊澤雅登氏(以下、熊澤):新主人公の「グレース」は、まだバイオハザード事件を体験したことがない立場から、“これまで何があったんだろう”ということを物語の中で知りながら進んでいきます。一方、レオンは過去の事件を振り返りながら進んでいくのですが、2人の物語が交錯していく感じは初めてシリーズに触れる方でも楽しめるのかなと思います。



――:レオンのデザインをこれまでと差別化しようとした時に、どのようなことを意識されていたのでしょうか?

中西:今回、アートのコンセプトとして「フィルム・ノワール」を掲げていました。それと、アラフィフになって成長したレオンをどう描いていくのかというテーマがありました。コンセプトを引き出すのに苦労しているので、この軸を持ってデザインしたレオンからいつもより殺伐としている感じが伝わって良かったと思っています。

熊澤:いろんなバイオハザード事件を経験して50代になったレオンが何を思うのかというところから着想を得ましたね。

中西:プロモーション施策でレオンの情報が初出だった頃からお客様に「雰囲気が殺伐としている」と言っていただけていたので、しっかりと伝わっているなと思いました。



――:実機プレイではパリィの様子なども公開されましたが、改めてユーザーに「ここを見てほしい」というポイントがあれば教えてください。

中西:本当に要素が盛りだくさんなので、まずは素直にいろいろと楽しんでいただければと思います。パリィの話で言うと、ゲームに慣れている方とそうでない方でプレイスキルに幅が出てしまうので、どちらのユーザーさんにも対応できるようになっています。

最近は『7』や『ヴィレッジ』、リメイクシリーズという作品を発売してきた中で、毛色が異なる魅力を混ぜようとしているのが伝われば良いなと思います。

熊澤:シリーズを新しい気持ちで体験いただくためにも、いろんな方向性を模索していった方が良いのではないかと思っています。

中西:今回、古くからのファンも、新しいお客様にも、どういったフィードバックをもらえるかという点には注目しています。



――:貫地谷さんのキャスティングには凄く驚いたのですが、収録はいかがでしたか?

中西:仰られる通り、ゲーム声優は初挑戦ということでしたが、対応力が高く、本当に器用で上手かったです。

熊澤:僕も一日だけ立ち会わせていただいたのですが、素敵な演技に感動させていただきました。とある場面では、あまりのエモーショナルさに現場で思わずうるっときてしまいました……!

中西:例えばゲームだと、死亡モーションも状況によって異なったりするのですが、しっかりと演じ分けられていたので流石だなと。

熊澤:身体を使って演技されているところもあり、やっぱり俳優さんだなという印象がありましたね。



――:海外で出た発売前レビューの中に「難しい謎がある」とあったのが気になっています。

中西:恐らく、クリア後を想定しているところにある「難しい謎」のことだと思います。普通にプレイしていると「これなんだろう?」というものが残るはずなので、ぜひ遊んで確かめてみてください。

――:今回、夢グループとのコラボを含めユニークなプロモーションが行われていますが、この狙いを教えていただけますか?

中西:他社も含めて公式が積極的にユニークなことを行うようになったので、弊社も先へ行かないとという想いはあります。今回、最初にネタを聞いたときは「ちょっと先に行き過ぎてるんじゃないか?」とも思いましたが、蓋を開けてみれば大当たりでありがたかったです。

熊澤:毎回めちゃくちゃ考えていて、これまでやってきたことも増えてきたので、今後ハードルを上げないで欲しいなとは思いますね(笑)。

中西:でも、これは次も期待されるよね。



――:本日、狩野さんが実況プレイをされた様子を見ていかがでしたか?

中西:3回ぐらいはやられるかなと思っていました(笑)。「RE」以降のシリーズも遊ばれているので、基本ができていましたね。

熊澤:あの場面は、プレイヤーによっては難所となっているところなので、(見ていて)慣れているなという印象がありました。



――:改めて現在の心境と、発売の瞬間をどのように迎える予定か教えてください。

中西:気持ちとしては、レビューが公開されて発表会が終わったら一段落で、しばらくYouTubeを観て過ごそうかなというところです。発売の瞬間については、国によって時間が異なるので、今夜からはゆっくり寝られるかなというテンションです。

熊澤:「こういうところで驚いてほしいな」、「こういう仕込みをしてるんだけど、どういう反応をしてもらえるんだろう」というところは凄く気になっています。一人一人反応が違ったりもするので、我々としても「こういう風に感じるんだ」と勉強させていただきたいです。

――:これからまた新たな「バイオハザード」が始まるわけですが、次に向けての展望もお聞かせいただけますか?

熊澤:やっと終わったところなのに(笑)。

中西:帰ってYouTubeを観るって言ったじゃないですか(笑)。とはいえ、求めていただけるのであれば次も作ります。

熊澤:今回の反響を受けたうえで「次はこういう方向性にしてみよう」となるかもしれません。

中西:先ほど、森川さんとも「レオンが90歳になってもいけますかね?」という話もしましたし、森川さんも頑張ってくれるとのことでした。基本的には楽しみながら作っているので、止められない限りは作り続けますよ。

――:本日はありがとうございました。


完成披露発表会、そして今回の囲み取材を通じて見えてきたのは、『バイオハザード レクイエム』がシリーズの積み重ねを受け継ぎながらも、新たな挑戦へ踏み出した作品であるという点だ。

ラクーンシティ、そして年齢を重ねたレオンという象徴的な存在を軸に、初めてシリーズに触れるプレイヤーにも門戸を開く本作。すでに発売を迎えた今、開発陣が仕込んだ数々の“驚き”が、プレイヤー一人ひとりの体験の中でどのように語られていくのか注目したい。




(取材・文 編集部:山岡広樹)

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1983年6月
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決算期
3月
直近業績
売上高1696億400万円、営業利益657億7700万円、経常利益656億3500万円、最終利益484億5300万円(2025年3月期)
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