【インタビュー】「BANDAI TABLETOP GAMES」でアナログゲーム市場に挑戦 BANDAI SPIRITS高橋誠氏が語る“テーブルトップゲーム”に込めた狙い


BANDAI SPIRITS ホビーディビジョンは、新ロゴ「BANDAI HOBBY」を制定し、新たなテーブルゲームブランド「BANDAI TABLETOP GAMES」を発表した。第一弾タイトルとして、ポケモンのサイコロバトルゲーム「プラコロ」と、ガンダムのミニチュアボードゲーム「GUNDAM ASSEMBLE」を展開することも明らかになっている。

今回gamebizでは、発表会の終了後にBANDAI SPIRITS ホビーディビジョン ゼネラルマネージャーの高橋誠氏にインタビューを実施。なぜ“ボードゲーム”ではなく“テーブルトップゲーム”なのか、そしてポケモンとガンダムというIPを選んだ理由、今後の展望について話を聞いた。


▲BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン ゼネラルマネージャーの高橋誠氏。

「ボードゲームではなく“テーブルトップゲーム”」と呼ぶ理由

――:先ほどの発表会でも経緯について伺いましたが、まず気になったのが「ボードゲーム」ではなく「テーブルトップゲーム」という表現です。この呼び方には何かこだわりがあるのでしょうか。

高橋誠氏(以下、高橋):やはり、このカテゴリーは長く続けていきたいと考えています。そういった意味で、まず基本セットを買っていただいた後に、拡張商品などでどんどん広げていけるような展開を目指したい。そうした構想も含めて、「ボードゲーム」ではなく「テーブルトップゲーム」という言い方にしています。

――:展開の仕方としては、御社が展開されているカードゲームに近い流れをイメージされているのでしょうか。

高橋:そうですね。運営のスタイルに関しては、カードゲームのスタイルを参考にしています。ただし、そのままではなく、ミニチュアボードゲームならではの特徴もありますので、そこはアレンジしています。

商品の流れについては、海外で先行してミニチュアボードゲームを展開しているメーカーもありますので、そういったメーカーの状況も確認しながら、我々の強みを生かして独自の設計をしています。



「遊べる場所」をどう作るのか

――:発表では、イベント参加などを管理できるシステムの紹介もありました。実際に遊ぶ場所としてはどのようなところを想定されていますか。

高橋:「プラコロ」に関しては、イオングループ各店様のように低年齢層のファミリーが集まる場所で展開できるといいなと考えています。

また、カードゲームの大会を開催しているようなお店でも開催していただける店舗が出てくるのではないかと思っています。今日はちょうど情報解禁の日なので、これからお店の方々と相談しながら展開していきたいですね。

――:例えばボードゲームカフェのような場所で遊ばれる可能性もありそうですね。

高橋:そうですね。まだそこまで具体的には想定できていませんが、そういった形で展開していただける機会があればぜひお願いしたいと思っています。



「プラコロ」復活の背景はポケモン30周年

――:それぞれのタイトルについても伺わせてください。まず「プラコロ」をこのタイミングで復活させることになった背景を教えてください。

高橋:もともと、こういったテーブルトップゲームを展開したいという想いはありました。そうした中で、ポケモン30周年というタイミングで株式会社クリーチャーズ様や株式会社ポケモン様からお声がけをいただきました。

発表会でも石原さんからコメントがありましたが、そのタイミングが非常に良かったというのが大きいですね。


▲株式会社ポケモン・代表取締役社長 CEOの石原恒和氏。

ミニチュアボードゲームとしてガンダムを選んだ理由

――:もう一つの軸としてガンダムが選ばれていますが、その理由はどこにあるのでしょうか。

高橋:先ほどもお話しした通り、ミニチュアボードゲームという文化は欧米で非常に根付いています。その中で、ゲームとして最も特性が出るのは“戦場”をイメージしたゲームだと考えました。

そう考えると「ガンダム」というIPは非常に相性が良い。キャラクターとしての強みだけでなく、ゲーム性との相性という意味でもガンダムを選ばせていただきました。

さらに言えば、ガンダムは我々グループのオリジナルIPでもあります。ゲームをきっかけにガンダムを知っていただき、そこから作品にも興味を持っていただく。そうしてファンになっていただく流れをグループとして作っていきたいという想いもあります。

――:海外展開も視野に入れているのでしょうか。

高橋:はい。ガンダムの方は海外戦略をベースに考えています。



海外では根付いている“ミニチュアボードゲーム文化”

――:ミニチュアボードゲームは海外では文化として定着しているとのことですが、どのように遊ばれているのでしょうか。

高橋:ミニチュアボードゲームというカテゴリー自体が海外では非常に大きなシェアを持っています。

お店のプレイスペースで遊ばれていることも多いですし、欧米では自宅に友人同士が集まって夜にボードゲームやゲームを遊ぶ文化もあります。そういった意味では、お店でも自宅でも両方で遊ばれている印象ですね。


▲アメリカ・ラスベガスにて開催された「GUNDAM ASSEMBLE」シークレット体験会の様子。

「まずは触れてもらうこと」を重視した価格設計

――:最後に、発売を楽しみにしているファンへメッセージをお願いします。

高橋:商品内容については自信を持って提供できるものになっています。ただ、それだけではなく、遊ぶ環境やサービスも重視しています。より長く、多くの方に遊んでもらえるよう、プロモーションやマーケティングも含めて丁寧に展開していきたいと思っています。

――:少し余談ですが、「GUNDAM ASSEMBLE」のスタートセットの価格が3850円[税込]と聞いて驚きました。かなり挑戦的な価格に感じましたが、この意図についても教えていただけますか。

高橋:我々としては、まず最初にお客様に触れていただくことが大事だと考えています。そのため、最初に手に取っていただく商品は戦略価格で提供しています。まず遊んでいただくことを重視しています。



テーブルトップゲームが広げるBANDAI HOBBYの可能性

――:最後に、今後の展望について教えてください。

高橋:今回発表した「BANDAI TABLETOP GAMES」は、新しいホビーの可能性を広げるものになると考えています。

これまでプラモデルを楽しんでくださっているお客様に加えて、ゲームから入ってくださるお客様にも「BANDAI HOBBY」のファンになっていただく。そういった形でホビーの入口を広げていきたいですね。

――:本日はありがとうございました。


プラモデルで培ってきた“ものづくり”のノウハウを活かしながら、アナログゲームという新たな領域に挑戦するBANDAI SPIRITS。テーブルトップゲームという新しいホビーは、どのようにコミュニティーを広げていくのか。今後の展開にも注目が集まりそうだ。


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(取材・文 編集部:山岡広樹) 



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株式会社BANDAI SPIRITS(バンダイスピリッツ)
https://www.bandaispirits.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社BANDAI SPIRITS(バンダイスピリッツ)
設立
2018年2月
代表者
代表取締役社長 榊原 博
決算期
3月
直近業績
売上高1815億9300万円、営業利益312億2700万円、経常利益318億2500万円、最終利益225億3300万円(2023年3月期)
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