ミクシィ<2121>が決算説明会資料を開示したので、「mixi」のユーザー属性の推移を簡単に見ていくことにしよう。よくわからないが、広告収入の比率が大きいためか、他のSNSに比べて開示される媒体情報が多い。
■会員数、ログイン数、PVについて 2010年12月末現在の「mixi」の会員数は、2239万人だった。前年同期(1858万人)に比べて20.5%増、前四半期(2190万人)に比べると2.2%増加となった。 また、月間ログインユーザー数は1454万人。こちらも前年同期(1257万人)に比べて15.7%増となり、前四半期(1464万人)に比べると0.7%減となった。 月間PVは、294億8000万PV。前年同期(276億1000万PV)に比べて6.7%増となる。PVの内訳は、Mobileが244億7000万PV、PCが41億PV、Touchが9億PVだった。PCの41億PVは、ここ1年間で最も低い水準となっている。前年同期は51億3000万PVだった。 ■男女比率の推移 男女比率は、男性48.8%、女性51.2%となっており、女性が多い状況が続いている。ただ、女性の比率は徐々に下がっている。 モバイルに限定すると、男性45.0%に対して、女性は55.0%となっている。9月末まで男女比はあまり変化していなかったが、12月末で女性比率が上がった。 ■年齢構成の推移 年齢構成は、10代が9.1%、20代が50.4%、30代が28.7%、40代以上が12.0%となっている。30代以上の会員が徐々に増えていることが確認できる。20代の50.4%という数字だが、「ニコニコ動画」よりも20代の比率が高い。モバイルに限定すると、10代が6.9%、20代が57.7%、30代が21.3%、40代以上が6.9%となっている。20代の比率は低下しているが、依然として高水準である。
■地域別の分布 地域別では、北海道が4.5%、東北が4.5%、首都圏が41.9%、甲信越・北陸が4.4%、東海が10.3%、近畿が10.3%、中国・四国が6.1%、九州・沖縄が8.3%、海外が2.8%となっている。「GREE」では首都圏が33%程度だった。首都圏比率の高さも「mixi」の特徴といえよう。
■まとめ 以上、簡単に「mixi」の会員属性を見てきた。20代の女性、そして首都圏のユーザーが多い。モバイルアクセスになると、この特徴がより顕著になってくる。また、PCのPVが徐々に低下しており、モバイルアクセスの比率が上がっている。 「mixi」でアプリをリリースする場合、若年女性をより意識した作りにすることが大切になるだろう。操作は難しくせず、短時間で、そして気軽に遊べるようなアプリだ。そして、決算説明会資料にあったように、ソーシャル性の重視。 ただ、個人的な経験でも、課金で収益を出すのは難しいというのが実感だ。その割にトラフィックが伸びるので、ファシリティコストばかりかかって、どうにもならなくなってしまうというケースをよく耳にする。 外部の企業とのタイアップによる収益化や、直接課金するのではなく、リワード広告のようなもので収益を稼ぐような形にするのが望ましいのかもしれない。魅力的なプラットフォームだが、一番一筋縄ではいかない気がしている。