1月31日から2月4日までのソーシャルゲーム業界の一週間を振り返ろう。この週は、第3四半期の決算発表が行われており、SNSやSAP各社の業績などが明らかになった。タイトルリリースも前週よりも減っており、ネタ不足に苦しんだ一週間だった。
[1月31日]
ヘッドロック、mixiアプリ『ぼくらのファンタジア』のサービスを3月30日に終了
「mixiアプリ」初の本格的なMMORPGとして、昨年3月に始まった『ぼくらのファンタジア』だが、3月30日をもって終了することになった。「mixi」では、ブラウザ型のMMORPGは3タイトル配信されたが、そのうち2タイトルが姿を消すことになる。推奨スペックの高さや、数度のシステム変更、長時間プレイを要求されるMMORPGがSNSでは合わなかったなど、思いつく要因を挙げればきりがない。
[2月1日]
DeNA、第3四半期は経常益244%増の401億円に拡大-ソーシャルゲーム関連の売上がけん引
ディー・エヌ・エー<2432>が第3四半期の決算発表を行った。経常利益が前年同期比244%増の401億円。すごいの一言に尽きるが、資本市場関係者の評価は芳しくない。株式新聞が指摘していたように、同社に対する期待値があまりにも高すぎるのではないか思われる。
[2月2日]
グリ-、第2四半期は経常益45.8%増の131億円-ソーシャルゲームの課金収入と広告が伸びる
グリー<3632>が第2四半期の決算発表を行った。第2四半期の累計の経常利益が前期比45.8%増の131億4700万円だった。同社の決算については、良い評価が多いように思われる。11月あたりでは海外戦略などの面で、DeNAから立ち後れているといった評価が多かったが、最近の施策も含めて再評価の動きが強まっている。
それと、株価の「位置」もあるようだ。下の図は、2010年9月7日の株価を100として、その後の両社の株価推移を示したものだが、DeNAに比して、グリーの株価は出遅れ感がある(=上値余地があるという意味)ようにも見える。
[2月3日]
ドリコム、第3四半期は増収減益-通期予想を下方修正
ドリコムが下方修正を行った。新作アプリの作り込みを行い、リリース時期を遅れせたため、とのこと。大手ゲーム会社が参入し競争が厳しくなる中、目先の利益に多少目をつぶっても、コンテンツのクオリティを高めて提供するという同社の姿勢は正しいように思える。
[2月4日]
ミクシィ、第3四半期は経常益2.9%増-「mixiアプリモバイル」の広告販売好調で 通期予想上方修正
ミクシィ<2121>が第3四半期の決算発表を行った。同時に上方修正を行ったが、SAPに提供していたアドプログラムの支払い条件について、ページビューではなく、ユニークユーザーベースになったとのこと。2010年9月から変更されたという。
変更前と変更後は以下のとおり。
変更前: 1日の売上 = 広告の表示回数 × PV単価
変更後: 1日の売上 = DAU × UU単価 + 広告の表示回数 × PV単価
「mixiアプリ」開始当初、アドプログラムの条件がかなりよかったこともあり、一日に何度もアクセスさせてPVを稼ぐという仕組みが見られた。他社のアプリの広告がでるようになっていることを考えると、アドプログラムへの参加を取りやめるSAPも出てきそうな予感もするが。。。