アドビ、Adobe Substance 3Dのメジャーアップデートのリリース メタバース体験を強化する新たな研究プロジェクトも発表

アドビは、開発者向けの3D Material SDKと強力な新規プラグイン、Adobe Substance3D Painter、Adobe Substance3D Designer、Adobe Substance3D SamplerのApple Mシリーズへのネイティブ対応を含んだ拡張性と性能を向上させる、Adobe Substance3Dのメジャーアップデートを発表した。

加えて、アドビの研究開発部門Adobe Researchが開発中の、魅力的でリアルな没入型エクスペリエンスのデザイン・作成・提供を可能にするイノベーションを先行公開した。また、大手ブランドがAdobe Substance3Dのツールを使用してユニークな没入型の顧客体験を構築している事例を発表した。さらに、学生および教員を対象としたAdobe Substance3Dの無償利用の提供範囲を全世界に拡大することを発表した。


■3Dと没入型エクスペリエンスを強化するAdobe Substance3D Collection
3Dや没入型コンテンツの重要性が高まるにつれ、ゲーム、エンターテインメント、Eコマースの各業界でAdobe Substance3Dツールに対する需要が増加している。また、メタバースやその他の没入型エクスペリエンスの提供に取り組む企業が増える中、3Dコンテンツ制作は、よりクリエイティブプロフェッショナルのコアスキルとして位置づけられるようになっている。Adobe Substance3Dツールは前年比100%の成長を遂げ、今日の月間アクティブユーザー数は数十万人に達している。

Adobe Substance3D Collection全体にわたるアップデートには、以下が含まれる。
・Apple Mシリーズのネイティブサポート:Adobe Substance3D Painter、Adobe Substance3D Designer、Adobe Substance3D SamplerがApple Mシリーズにネイティブ対応し、3Dコンテンツ制作者はこれまで以上に迅速に作業できるようになる。この3つのツールはすべて、3Dビジュアルとエクスペリエンスのための唯一のエンドツーエンドソリューションであるAdobe Substance3D Collectionに含まれる。
・新しいAdobe Substance3D Materials SDKにより、開発者は独自のプラグインを作成し、他のアプリケーション内でAdobe Substance3D MaterialとModelエンジンを使用することが可能になった。これにより、Adobe Substanceのマテリアルの力を多くの人に提供することが可能となる。また、新しいAdobe Substance3D Automation Toolkitは、Adobe Substanceツールにおけるファイル操作を自動化するための機能を提供する。
・Adobe Photoshop内のAdobe Substance Materials プラグインは、すでに何十万人ものAdobe Illustratorユーザーに利用されているAdobe Illustrator用の既存のプラグインと連携し、ユーザーの時間を節約し、テクスチャやデザインのバリエーション、3D効果の作成に必要な多数の工数を削減することを可能にする。Adobe Substance3D Plugin for Unityの最新アップデートにより、アーティストは、2Dおよび3Dのマルチプラットフォームゲームやインタラクティブ体験を作成するための開発プラットフォームであるUnityエンジン内で直接Adobe Substanceパラメトリック素材を読み込み、適用、修正できるようになった。
・アドビは年内に新製品Adobe Substance3D Modelerをリリースし、Adobe Substance3Dがカバーする機能に3D造形ワークフローを追加する予定。Adobe Substance3D Modelerは、3Dモデリングに直感的なアプローチを導入し、ユーザーをこれまでの複雑で技術的な制約から解放する。デスクトップおよびVR環境で動作するこのツールは、コンセプトアートの作成、スケッチやプロトタイピング、精緻なキャラクターや小道具の作成、さらにはシーン全体の構築など、幅広い領域へとクリエイティブの可能性を拡大する。


■将来のメタバース体験を強化する、アドビの研究機関Adobe Research発の新たなイノベーション
研究科学者、エンジニア、アーティスト、デザイナーが集結し、実験的なアイデアを革新的なテクノロジーとして具現化する世界トップレベルの研究機関であるAdobe Researchは、本日、将来のメタバース体験を強化するための研究プロジェクトを発表した。

・Adobe ResearchとAdobe Commerceが提供する新しいAR および3D ショッピングツールは、オンラインに存在する豊富な商品情報を店舗でのショッピング体験に組み込む。顧客がモバイルデバイスでスキャンした商品ごとに、パーソナライズしたショッピングのヒント、商品価格比較、レビュー、詳細情報にアクセスできる。これにより、購買客は店頭に居ながらにしてより良い購買決定を下すことができ、小売業者はニーズに合わせてリアルタイムで対応できるツールを手に入れることができる。B2B企業であれば、この技術を利用して倉庫における在庫管理を最適化することもできる。

・AR顧客体験を最適化するために、視覚的な詳細を損なわずにロード時間を短縮する新しいインテリジェントな手法を先行発表した。AIを活用したこの新しいアプローチでは、顧客の視線の動きに基づき最も関連性の高いARコンテンツから優先的に描画するため、通常必要とするロード時間を数分の1に短縮しながら高品質なAR体験を提供できる。これにより、多くの企業が悩まされている、大規模で複雑なARシーンのロード時間の遅さに起因する問題を軽減できる。この技術はAdobe Aeroに年内搭載する予定。


■価格と提供時期
Adobe Substance3D Painter、Adobe Substance3D Designer、Adobe Substance3D SamplerのApple Mシリーズネイティブ対応およびAdobe Photoshop内のAdobe Substance Materials プラグインは本日より提供を開始する。Adobe Substance3D Plugin for Unityは今月末に、現在ベータ版であるAdobe Substance3D Modelerは年内に提供を予定している。

また、今年の夏よりアドビは、Adobe Substance3Dの無償利用を、世界中のすべての学生および教員に拡大する。Adobe Creative Cloud コンプリートプランに加入している大学では、すでにAdobe Substance3Dを無料で利用することができる。

さらに、アドビは、フランスのRUBIKA DESIGN Valenciennes Design Schoolや米国カリフォルニア州パサデナのArtCenterなど、3Dや没入型コンテンツのカリキュラムについて教育機関と提携している。

 

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