コーエーテクモ、22年3月期のアリババ経由の売上高は66%増の144億円と大幅増 『三国志・戦略版』貢献 IP事業強化も"起点"の家庭用重視は変わらず
コーエーテクモホールディングス<3635>は、2022年3月期の決算における、ALIBABA CULTURE MEDIA(アリババゲームス)経由の売上高について、前の期比で66.7%増の144億0900万円と大幅に伸びたことを明らかにした。アリババゲームス経由の売上高がコーエーテクモホールディングス全体の売上高727億5900万円に占める割合も14.3%から19.8%に上昇した。
アリババゲームス経由の売上は、主にコーエーテクモゲームスがライセンス供与を行っており、『三國志13』をベースに開発したスマートフォンゲーム『三国志・戦略版』関連のロイヤリティ収入となる。『三国志・戦略版』は、2019年9月リリース以降、世界トップクラスの規模を誇る中国市場はもちろん、繁体字圏でも高い人気を誇っている。
ロイヤリティ収入は、家庭用ゲームソフトのリピート販売と同じく、採算性が高く利益貢献も大きい。さらに伸ばしていくため、コーエーテクモゲームス内に新たにIP事業部を新設した。中国・上海の拠点からスマホゲームでのIP許諾や協業の営業活動を行うなど、これまで育ててきた「IP」の価値向上を図っていく考えだ。
同時に、同社は、モバイルゲームで収益を伸ばすことができている数少ない会社の一つでもある。特に好調なのは自社開発の『三國志 覇道』だ。国内中心の展開だが、セールスランキングでもTOP30に入ってくることは珍しくない。App Store経由の売上高は、前の期は全体の10%以下である60億円に満たなかったが、22年3月期は90億8900万円まで伸ばした。
同社は、家庭用ゲームソフトで育てた「IP」をライセンス許諾やモバイルゲームに展開して収益を一段と伸ばすなど良好な循環を生み出すことに成功している。
そしてこうした事業展開は、家庭用ゲームソフトでヒットタイトルを継続的に生み出しているからこそ可能だ。目先の収益の上がる事業に過度に傾注せず、循環の出発点となる家庭用ゲームの開発体制を引き続き強化し、500万本級タイトルや毎期200万本級以上のタイトルの創出を目指しているという。
会社情報
- 会社名
- 株式会社コーエーテクモゲームス
- 設立
- 1978年7月
- 代表者
- 代表取締役会長(CEO) 襟川 陽一/代表取締役社長(COO) 鯉沼 久史
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高681億700万円、経常利益341億6600万円、最終利益268億5200万円(2023年3月期)
- 上場区分
- 非上場
会社情報
- 会社名
- コーエーテクモホールディングス株式会社
- 設立
- 2009年4月
- 代表者
- 代表取締役会長 襟川 恵子/代表取締役社長 襟川 陽一
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高845億8400万円、営業利益284億9400万円、経常利益457億4100万円、最終利益337億9200万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3635