【ハイカジ道】タツマキゲームズ代表・畑佐氏の特別連載「全米一位への道」…第8回:GOODROID 特別インタビュー [前編]

畑佐雄大 タツマキゲームズ代表取締役
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第8回:GOODROID 特別インタビュー [前編]

 ハイパーカジュアルゲームを中心に開発やパブリッシングをしている「タツマキゲームズ株式会社」代表の畑佐(はたさ)と申します。なんと! 8回目となる今回は、題名にもありますようにハイカジ道、特別インタビュー回となっております!!

 インタビューさせていただいたのは最近『Snow Race!!』でUS1位を獲得し、いま日本で最も勢いにノッているハイパーカジュアルゲームパブリッシャーの「GOODROID」さんです!

写真左:株式会社GOODROID 上級執行役員 CMO 長岡 昇平さん
写真中央:株式会社GOODROID 2PEACE 事業部長 小川陽也さん

 ハイカジトークに花が咲き乱れ、2時間弱にも及んだロングインタビューとなってしまったため、今回と次回の前後編でお届けしていきたいと思います。ハイカジだけにとどまらない、モノづくりのアツいお話がたくさん聞けましたので、ぜひご覧ください!

ハイカジを始めたキッカケとは?

ーー:GOODROIDさんのオフィスにお邪魔しました!今日はよろしくお願いします!

小川さん:よろしくお願いします!割と出たがりな性格なので、ずっと待ってました笑 今日はよろしくお願いします!

長岡さん:こちらこそよろしくお願いします!あまりメディアに出ることは多くなかったので、ちょっと緊張しています(笑)

ーー:実際にハイカジをやり始めてからはどのくらい経つんですか?

小川さん:ちゃんと事業としてやり始めたのが2020年の夏くらいなので、2年とちょっとくらいという感じですね。

長岡さん:実はその前からも、ちょこちょこ空いてるエンジニアに協力してもらってハイカジをつくるみたいなことはずっとやってまして、それも含めるともうかれこれ4年くらいになりますね。タイトルをいくつかリリースしてみたりしましたが、収益化までは行けていなかった、みたいな感じですね。当時「Rescue Cut」という日本発のハイパーカジュアルゲームがヒットしていて、それに自分たちも刺激を受けてやってみていました。

ーー:そこからいわゆる”事業化”をするきっかけが何かあったんですか?

長岡さん:やり始めてからしばらく経ったときに会社の役員合宿があって、ちょうどそのくらいの時期にイケそうなタイトルがあったというのがキッカケですね。

小川さん:規模は大きくはなかったですが、初めて収益化までつながった『Goodbye Jail』というアプリができて、何となく収益化までの道のりが見えたんです。その直後に『Face Clinic』というアプリのプロトタイプができ、それのテストの結果、CPIがかなり低くてめちゃくちゃよかったんですよ。それもあって「これゲームちゃんとつくれば結構イケるんじゃない?」という雰囲気ができ、ちょうどそのタイミングに役員合宿があったので、ここで事業として本腰入れてやってみようという判断になった感じですね。自分はそのタイミングから正式にアサインしてもらいました。

長岡さん:自分は4年前くらいからず〜っとやりたいやりたい言い続けていたので、ついにちゃんと立ち上がったな!って思えて嬉しかったですね!

▲Goodbye Jail(左)とFace Clinic(右)

築き上げた、自分たち流のハイカジづくり

ーー:それから2年経って、今はどのくらいのチームでつくっているんですか?

小川さん:最初は4人とかでしたが、今は15人くらいのチームまで増えてきました。

ーー:いいですね!その中で新作をつくる人・既存タイトルを運用する人みたいな役割分担はあるんですか?

小川さん:特にそういう分け方はしていなくて、僕たちはプランナー&エンジニアというツーマンセルでタッグを組んでいて、それぞれのチームが企画を考えて、CPIテストをして…というプロセスを回しているイメージですね。うまくリリースまでたどり着いたタイトルがあれば、引き続きそれをつくったチームがそのタイトルの運用も担当していく、といった流れです。特に、エンジニアの熱量を大事にするようにしていて「つくりたい!」と思った人がそれをそのままつくってテストも通して、熱量を持ったまま作り上げていく、というプロセスが大切だなと感じています。

ーー:やっぱり”考えた人がつくる”っていうのが最強だなと思いますね。CPIテストからリリースまでの流れというのを、もう少し具体的に伺ってもいいでしょうか?

小川さん:CPIテストの基準値は大体$0.5、かつジャンルによっても少し幅を持たせるくらいにしているので他のパブリッシャーさんに比べると緩めかと思います。結局は、ゲームのLTVがCPIを上回る状況を作ることができれば成立するので、CPIテストで少し高めの数字が出た場合も、可能性がありそうなタイトルは「継続率」などゲーム内のKPIを上げて、LTVの方で逆転を狙えるようアップデートを繰り返しています。

長岡さん:そういう意味ではCPIテスト自体はそこまで厳しいものではなく「イケるかどうか微妙なラインだけど、もうちょいつくってみるか〜!」という雰囲気でその先を作りながら、成功確率をすこしずつ上げるサイクルを繰り返している感じかもしれません。ある程度、アップデートを繰り返して「これ以上はもうゲーム内KPIが上がらない」という状態になると、そこで開発を切り上げて、潔く次のチャレンジに向かっています。 このあたりの判断を柔軟に行えるのは、自社パブリッシングだからこそできるやり方だとは思いますね。

ーー:日本は特にセルフパブリッシングの会社が多いですよね。たくさんつくる中でのやり方、例えば効率化していった部分や工夫したところはありますか?

小川さん:アイデアの出し方なんかはカヤックさんの話を聞いて、自分たちもブレストをもっと積極的にやっていこうということでオンラインホワイトボードツールをつかって、離れていても気軽にアイデアを出し合えるように工夫していますね。あとは開発のスピードを上げていくという意味でも、ツーマンセルのチームにそれぞれ大まかな方針みたいなものを割り振っています。例えばAチームとBチームは「レース系」で、Cチームは「放置系ゲーム」みたいな感じですね。それぞれのチームがジャンルに特化していくので、開発効率が上がっていくのと、知見やアイデアの質もどんどん洗練されていきます。

長岡さん:あとアプリをリリースする際は、事前に「リリース後、どのポイントをA/Bテストするか」の目星をつけるようにしています。リリース後に、何を改善するか考え始めると、どうしてもスピードが遅くなってしまうので、事前に「ここのKPIが悪ければ、こういうアプデをする」という戦略をある程度、固めた上でリリースするようにしています。

ーー:チームメンバーは増えてきたと思うんですが、メンバーにはハイカジ未経験の方も多いのでは?

小川さん:そうですね。自分たちの場合は社内の人をアサインしてもらうというより、自分で探して採用してくるというやり方でチームを拡大していったので、特にプランナーのメンバーは未経験が多いです。そういう人たちに、これまで自分が経験して得てきた感覚やノウハウ、腹落ちした感じをいかに伝えていくか。どうしたら自分と同じような経験が積んでもらえるだろうか、というのはかなりやり方を考えました笑 その結果として、ハイカジに特化した「スキル習得シート」みたいなものを開発したんです!

長岡さん:ハイカジ開発の中でやっておかないといけないこと、知っておかないといけないことってかなり幅広く色々あるんですが、それらをまとめて「こういう事ができるようになったらチェックを付ける」みたいな運用をする形で使っています。そこに書いてあることを一通りやっていけば、ハイカジの感覚がつかめてくるようなものになっていると思います。未経験で新しく入ってもらうメンバーが多いので、これを使うことで全員の平均値を底上げすることができていますね。

小川さん:たぶんこのシートが、僕がGOODROIDのハイカジ開発の中で一番大きな労力をかけた開発物だと思います(笑)

…後編へ続く!

 いかがでしたでしょうか!文章の都合上、泣く泣くカットしてしまった部分もたくさんありますが、それでも超濃密な内容になっていたかと思います。私自身、ハイカジづくりで参考にできる部分がたくさんありました。後編は、US1位を獲得したときのエピソードから今後の展望の話などまだまだ盛りだくさんの内容となっております。ご期待ください!

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 タツマキゲームズではハイパーカジュアルのあらゆるご相談をお受けしております! ハイカジに興味を持ったり始めてみようかなという人を増やしたいと思っていますので、まずはお気軽にメールやTwitterでご連絡ください。この連載で書いてほしい内容なども大歓迎です。ホントに何でも聞いてください、包み隠さずお伝えします(笑)

メール:info@tatsumaki.games 
Twitter:ハタサ@タツマキゲームズ(@noots_87

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株式会社GOODROID
https://goodroid.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社GOODROID
設立
2014年10月
代表者
代表取締役社長 松田 和彬
決算期
9月
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タツマキゲームズ株式会社

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