スマートフォンアプリ市場は、日々新しいゲームがリリースされている。その一方で、様々な事情により惜しまれつつサービスが終了してしまうゲームも少なくはない。
gamebizでもサービス終了に関する記事(関連情報)を取り上げている。
それら記事を読み、「あと数ヵ月後に終わるのか…」と思うが、サービス終了発表~サービス終了当日までの期間、そのゲームについて追ってはいなかった。
そこでgamebizでは、それらゲームのサービスが終了するその瞬間に立ち会って、ゲーム内でどのような事が起こったのかを伝える「サービス終了、その瞬間」を展開している。
今回は、2023年1月25日をもってサービス終了となったenish<3667>の『彼女、お借りしますヒロインオールスターズ』をピックアップした。
■enish『彼女、お借りしますヒロインオールスターズ』(Since 2021 to 2023)
まずは『彼女、お借りしますヒロインオールスターズ』(以下、かのぱず)の概要について。
本作は、アニメ「彼女、お借りします」のキャラクターはもちろん、人気ラブコメのキャラクターたちも「レンタル彼女」として登場するラブコメパズルゲーム。
2021年9月2日よりサービスを開始したが、2022年10月26日に2023年1月25日をもってサービスを終了することがアナウンスされた。
■サービス終了の数日前からログイン…そして有終の美を見届ける
サービス終了となる1月25日からさかのぼって、1月19日から『かのぱず』にログインした。ここからは、その模様をお届けよう。
【1月19日】
まずはアプリをインストールして、ゲームデータのダウンロードをしながらプロローグを見たりチュートリアルを進めていった。
なんかいきなり主人公、すなわちプレイヤーである筆者がフラれるところから始まるという凹む展開に。冒頭で4人のヒロインから1人を選ぶシーンがあったけど、筆者が選んだのはいきなり主人公を振った七海麻美だった。フラれてなお好意を寄せるとは、自分のドMっぷりに引く。ヤベェ… 帰りたい… 状態である。
まぁ、それでもゲームを進めなければならないので、パズルの基礎的なルールを学んだところでこの日は日が暮れた。
【1月20~21日】
とりあえず「彼女、お借りします」の物語を体験できるというメインストーリーを進めていくことにした。ストーリーは章仕立てで各章ごとにパズルをプレイするステージが設けられている。筆者は通常業務の合間を縫って、パズルに挑戦しまくったのだった。
ステージをある程度進めていくと、「彼女、お借りします」の物語を楽しむことができるのだが、これがまた40を超え、不惑であるはずの筆者を惑わせるドキドキシーンがちょいちょいお出ましするじゃないか。「私を…迷わせようとするとは生意気な!」(ハ●ーン様)
あ、それからパズルでプレイヤーを助けてくれる他のユーザーさん何人かにフレンド申請を出してみた。果たしてどれだけお友達になってくれるものか。
【1月22~23日】
昨日、何人かにフレンド申請をした結果、たった一人だけ、されど一人だけ、筆者と友達になってくれたプレイヤーさんがいった。ありがとう!これはもうズッ友である。
そのフレンドさんに挨拶をしつつ、ストーリー以外の要素に触れるべく、アルバイトに精を出したり、スキルブックを獲得できる日替わりデート、エンやドーナツをゲットできる時間限定デートなどに挑戦していった。
【1月24日】
今日も今日とてストーリーを進めよう。
序盤こそパズルの難易度も低く、パズルが苦手な筆者でもスコアSの獲得も朝飯前だったが、ステージが進むにつれてパズルをクリアできてもBやCといった微妙な結果に…。筆者のパズル力の問題なのかと要因を考えてみると、「あ、手持ちのレンカノのカードを全然強化してないじゃん」という結論に至り、カードを強化することにした。
筆者お気に入りの七海麻美ちゃんのカードを強化したら、何やらストーリーも解放されたりしてメリットだらけじゃないか。もっと早く強化しておけば良かったよ。
それから更なるデッキ強化を図るべく、ガチャも回した。
カード強化&ガチャのおかげで、パズルのスコアも再びAやSを獲得できるようになった(相変わらずBとかCになることもあるが)。
【1月25日】
ついにこの日が来た。1月25日の給料日…ではなく『かのぱず』のサービス終了当日だ。
終了1時間前の11時過ぎにログインした筆者。まずは唯一フレンドになってくれたプレイヤーさんに最後の挨拶だ。どうやらマイフレンドはこの日、2時間前にログインして『かのぱず』に別れを告げたもよう。
また、冒頭で筆者をフッた七海麻美にも別れを告げねば。筆者は写真撮影で思い出を作ったり、ホーム画面で頭を撫でたりした。
サービス終了まであと数分に迫ったところで、他のプレイヤーさんの様子を確認。プレイヤー検索をかけてみると、数十分前にログインした人もいれば、Nowログインしている人も見受けられた。
『かのぱず』の最後を見届けようという、皆さんの想いがヒシヒシと伝わってきた。そして…。
時刻は12時を回り、ゲームはメンテナンスに入った。こうして、『かのぱず』は約1年4ヶ月の歴史に幕を下ろしたのだった。
▲サービス終了直後の公式Twitter。
© 宮島礼吏・講談社/「彼女、お借りします」製作委員会 ©enish,inc.
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会社情報
- 会社名
- 株式会社enish
- 設立
- 2009年2月
- 代表者
- 代表取締役社長 安徳 孝平
- 決算期
- 12月
- 直近業績
- 売上高35億800万円、営業損益12億600万円の赤字、経常損益12億6500万円の赤字、最終損益13億7400万円の赤字(2023年12月期)
- 上場区分
- 東証スタンダード
- 証券コード
- 3667