セガサミーHD、2023年3月期決算は売上高21%増、営業益46%増と予想を上回る着地に 『ソニックフロンティア』など新作が寄与 パチスロ遊技機の販売増も

  • セガサミーホールディングス<6460>は、4月28日、2023年3月期の連結決算を発表、主に遊技機事業においてパチスロ遊技機の販売台数が増加するなど好調に推移した結果、売上高、営業利益、経常利益ともに前回予想を上回った。

    売上高3896億3500万円(前々期比21.4%増)
    営業利益467億8900万円(同46.0%増)
    経常利益494億7300万円(同48.4%増)
    最終利益459億3800万円(同24.1%増)

    各セグメントごとの状況は以下のとおり。

    ①エンタテインメントコンテンツ事業 売上高2828億8100万円(前々期比19.9%増)、経常利益411億8100万円(同11.7%増)
    コンシューマ分野は、フルゲームにおいて、新作タイトルとして『ソニックフロンティア』や『ペルソナ5 ザ・ロイヤル』リマスター版、『龍が如く 維新! 極』などを販売し、販売本数は1009万本(前期877万本)と好調に推移した。リピートタイトルの販売は市場動向の落ち着きにより軟調に推移し、販売本数は1779万本(前期1843万本)となった。その結果、フルゲームの販売本数は全体で2789万本(前期2720万本)となった。

    F2Pにおいては、『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク』と、開発はセガ、パブリッシャーはバンダイナムコエンターテインメントが担う『ONE PIECE バウンティラッシュ』がけん引し、好調に推移した。

    アミューズメント機器分野は、UFOキャッチャーシリーズやプライズなどを中心に販売した。

    映像・玩具分野は、映像において劇場版「名探偵コナン ハロウィンの花嫁」を公開したほか、映像制作や配信に伴う収入等を計上し、玩具において「カメラもIN!マウスできせかえ!すみっコぐらしパソコン プレミアムプラス デコ」などの新製品や定番製品を販売した。

    ②遊技機事業 売上高942億5300万円(同24.2%増)、経常利益207億1300万円(同101.4%増)
    パチスロ機は、「パチスロ甲鉄城のカバネリ」や「パチスロ幼女戦記」などの6.5号機が好調に推移し、9万4000台の販売(前期7万7000台)となった。特に「パチスロ甲鉄城のカバネリ」については、2022年7月の発売後から高水準の稼働を維持しており、複数回にわたって追加販売を実施したことから、期初計画を大幅に上回る販売台数となった。

    パチンコ機は、主力シリーズ機「P真・北斗無双 第4章」などの販売を行い、10万3000台の販売(前期9万7000台)となった。なお、2024年3月期発売タイトルについて、一部台数を2023年3月期中に先行納品しており、この台数については2023年3月期に計上している。

    ③リゾート事業 売上高115億4000万円(同33.2%増)、経常損益32億1700万円の赤字(前期67億3800万円の赤字)
    「フェニックス・シーガイア・リゾート」において、政府や独自の観光需要喚起策が寄与したことや、個人客を中心に各種施策やCRM強化に取り組んだことにより、グループとなって以来、最高の売上高と初の黒字化を達成した。

    海外は、持分法適用関連会社のPARADISE SEGASAMMYが運営する「パラダイスシティ」において、2022年6月以降は渡航制限の緩和に伴いカジノ売上の回復が徐々に見られ、2022年10月以降の日本人VIP客のドロップ額(チップ購入額)については新型コロナウイルス感染症拡大前を超える水準での急速な回復が見られた。
    ※PARADISE SEGASAMMYは12月決算のため3ヵ月遅れで計上

  • ■今期は売上高11%増、営業利益17%増を見込む

  • 2024年3月期通期の連結業績予想については以下のとおり。

    最終利益が減益となっているのは、2023年3月期に米国子会社における繰延税金資産の計上、繰越欠損金による課税所得の減少や、英国子会社における研究開発に関する税額控除により法人税などが減少していたためとなる。

    売上高4330億円(前期比11.1%増)
    営業利益550億円(同17.5%増)
    経常利益580億円(同17.2%増)
    最終利益400億円(同12.9%減)

セガサミーホールディングス株式会社
http://www.segasammy.co.jp

会社情報

会社名
セガサミーホールディングス株式会社
設立
2004年10月
代表者
代表取締役会長 里見 治/代表取締役社長 グループCEO 里見 治紀
決算期
3月
直近業績
売上高4678億9600万円、営業利益568億3600万円、経常利益597億7800万円、最終利益330億5500万円(2024年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
6460
企業データを見る