DeNA、23年3月期決算は営業益63%減の42億円と大幅減 既存タイトル中心のゲームは2ケタ減収減益 ライブストリーミングやヘルスケアも投資先行
ディー・エヌ・エー(DeNA)<2432>は、5月10日、2023年3月期の連結決算(IFRS)を発表し、売上収益1349億1400万円(前の期比3.1%増)、営業利益42億0200万円(同63.3%減)、税引前利益135億9500万円(同53.8%減)、最終利益88億5700万円(同71.0%減)と大幅減益だった。
・売上収益:1349億1400万円(同3.1%増)
・営業利益:42億0200万円(同63.3%減)
・税引前利益:135億9500万円(同53.8%減)
・最終利益:88億5700万円(同71.0%減)
スポーツ事業の赤字幅が縮小したものの、既存タイトルの運営中心となったゲーム事業は新作タイトルの開発費などもあり減収減益となったことに加え、ライブストリーミングも先行投資を行ったことで赤字となった。ヘルスケア・メディカル事業も人件費の増加で赤字幅が拡大した。
セグメント別の業績は次のとおり。
①ゲーム事業
・売上収益:640億0600万円(前の期比14.3%減)
・営業利益:95億8200万円(同17.4%減)
既存のタイトルを中心とした事業運営となり、ユーザ消費額は前の期比で減少し、前の期比で減収減益となった。前期内のリリースを予定していた新規タイトルの中には一部遅れるものがでたが、長期貢献のタイトルや固定費の最適化等が下支えをした。収益基盤の強化に向けては、新規タイトルの仕込み・リリースと、費用構造の筋肉質化や固定費の最適化に引き続き取り組んでいる。
②ライブストリーミング事業
・売上収益:401億0600万円(同15.7%増)
・営業損失:5億7200万円(前の期は34億8400万円の利益計上)
国内の「Pococha(ポコチャ)」が引き続き堅調に推移した。また、グローバル版の「Pococha」や、キャラクターの姿でライブ配信を楽しめる「IRIAM(イリアム)」も含め、ライブストリーミング事業では、適切にコントロールしつつ、成長投資を行った。
③スポーツ事業
・売上収益:209億5800万円(同42.5%増)
・営業損失:2300万円(同25億7500万円の損失)
新型コロナウイルス感染症の影響による観客動員の制約等を要した前の期と比較し、業績は大きく回復した。
④ヘルスケア・メディカル事業
・売上収益:69億8500万円(同132.8%増)
・営業損失:22億0200万円(同6億2400万円の損失)
中長期の成長機会を積極的に捉えるべく、新たな成長・挑戦に向けた M&A等を進めてきたが、当該事業においては、前期中に、事業ポートフォリオの強化が大きく進捗した。2022年8月3日にはデータホライゾンが、2022年10月3日にはアルムがそれぞれ同社の連結子会社となり、以降、各社の業績を当該事業の業績に含んでいる。
⑤新規事業・その他
・売上収益:29億2800万円(同23.9%減)
・営業損失:8億8200万円(同3億2600万円の損失)
中長期での事業ポートフォリオの強化を目指した各種取り組み、及びEC事業におけるサービスを含んでいる。
会社情報
- 会社名
- 株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)
- 設立
- 1999年3月
- 代表者
- 代表取締役会長 南場 智子/代表取締役社長兼CEO 岡村 信悟
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上収益1367億3300万円、営業損益282億7000万円の赤字、税引前損益281億3000万円の赤字、最終損益286億8200万円の赤字(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 2432