【ゲーム株概況(7/11)】様子見ムードの中一部に自律反発狙いの買い 任天堂・スクエニ目標株価変更も下落、上方修正のUSEN高値、下方修正のUUUM大幅安

7月11日の東京株式市場は反発。日経平均株価は、前日比13円84銭高の3万2203円57銭でこの日の取引を終えた。前日まで5日続落となっていたこともあり、自律反発を期待した買いが入ったようだ。ただ、為替の円高などが重しとなったことに加え、12日に米国消費者指数の発表を控えていることもあり、積極的な動きは限定的だった。

この日は、野村證券のレーティングが観測された。任天堂<7974>の投資判断「Buy」の継続とし、目標株価を7400円から7500円に引き上げた一方、スクウェア・エニックス・ホールディングス<9684>の投資判断「ニュートラル」の継続とし目標株価を6900円から6600円に引き下げた。いずれもこの日は売り優勢でマイナスで引けた。

USEN-NEXT HOLDINGS<9418>が年初来高値を更新。買い一巡後は上げ幅を縮小しもみ合った。同社は前日、2023年8月期連結業績予想の上方修正を行い、営業利益184億円から205億円に引き上げた。配膳ロボットなどの店舗サービスや、法人向けICT・光回線などの企業向けの通信事業が好調だったとしている。

ザッパラス<3770>がストップ高まで買われた。KADOKAWA<9468>と「占い」カテゴリーにおける両社の既存事業の強化・拡大に向けた業務提携の検討に関する基本合意書を締結したと発表したことがポジティブ・サプライズと受け止められた。

このほか、調整局面に入っていたカバー<5253>やANYCOLOR<5032>、買取王国<3181>、HEROZ<4382>などに自律反発狙いの買いが入ったようだ。イベントを控えて主力市場で手詰まりムードが広がる中、一足早く調整が終わったと見て短期資金が入ったとの見方も出ている。

他方、UUUM<3990>が大幅続落し、一時700円台を割り込む場面があった。前日7月10日に2023年4月に修正した2023年5月期の連結業績予想の再修正を発表し、棚卸資産評価損約7億円の計上などで各利益項目がいずれも赤字計上の見込みとなったことが市場から嫌気された。