【レビュー】『Pokémon Sleep』で”睡眠計測×ゲーム”の魅力を大自然の中で体験! 毎朝起きるのが楽しみになるアプリが登場!


ポケモンは、71112日、新潟県三条市にある複合型リゾート「Snow Peak HEADQUARTERS Campfield」にて、『Pokémon Sleep』のメディア向け先行体験会を実施した。本稿では、その模様についてレポートをしていく。

▲今回のメディア体験会は、Snow Peak協力のもと『Pokémon Sleep』の世界観に合わせて大自然に囲まれた中で行われた。

Pokémon Sleep』は、睡眠のエンターテインメント化を目指して作られたポケモンの新たなアプリゲームだ。毎晩、眠る前に枕元にスマートフォンまたは「Pokemon GO Plus +」を置いておくだけで、翌朝さまざまなポケモンたちの寝顔を見ることができる。

ちなみに、『Pokémon Sleep』は睡眠計測をもとにゲームが遊べるアプリであり、継続的に使用することで毎日の睡眠リズムを知ることはできるが、睡眠そのものの質を改善するアプリではないため、その点を間違わないよう注意。なお、本作の開発はスマートフォン向けアプリ『はねろ!コイキング』を開発したSELECT BUTTONが担当している。


▲『Pokémon GO』と連携することでより便利に遊べるようになる「Pokemon GO Plus +」。『Pokémon Sleep』においては、睡眠計測に使用したり、ナイトキャップをかぶったピカチュウと仲良くなることができる。

ゲームを始めると、ユーザーは「ポケモンのねむり」について研究をしているというネロリ博士から、ポケモンたちの寝顔の研究をお願いされる。本作においては、この「ポケモン寝顔図鑑」を完成させることが主な目的となる。


冒険の舞台は、大きなカビゴンがいる小さな島。島に生息しているカビゴンの「ねむけパワー」により引き寄せられて眠ったポケモンたちの寝顔を調査していく。カビゴンのねむけパワーを増幅する「睡眠シンクロ装置」でユーザーとカビゴンの睡眠がシンクロするため、自分がよく眠るほどカビゴンの周りに多くのポケモンたちが集まってくるというわけだ。


ゲーム内では、ここまでの説明が終わったところで早速、眠って睡眠計測を行うことになる。睡眠計測は1時間30分以上の計測が必要で、1日に2回まで行うことができる。「睡眠計測中」という画面が表示されたのを確認したら、スマートフォンを裏向きにして枕元に置いておくだけでセット完了だ。

なお、この際に注意したいことが2点あり、まずひとつは睡眠計測にもバッテリーを消費するため充電器に接続した状態にしておくこと。2つ目に、本作は寝返りの際の振動などを頼りに睡眠計測を行っているため、スマートフォンはベッドの柔らかい部分に置いておくことがポイントになる。固い木製の部分に置いてしまうと振動が伝わらず、計測できない場合もあるため注意。

▲参加者は、配られた名札に描かれたポケモンと同じポケモンが貼られたテントに一泊して『Pokémon Sleep』を体験することに。

▲就寝前にはSnow Peakのスタッフさんから寝袋やライトの使い方が丁寧に説明され、初のキャンプ体験となった筆者も楽しく過ごすことができた。

また、睡眠計測のほかにアラームや睡眠導入サウンドも用意されており、入眠・起床しやすいアプリとなっている。そのほか、就寝時間の目標を設定する「ねむりの約束」を行うことができる。約束した時間の30分前に通知されるようになるほか、設定した時刻に眠ることができればご褒美として翌日プレゼントがもらえる。


そうして目覚めると計測結果が表示される。ちなみに本作では「睡眠の長さ」を重く評価しており、大人なら8時間30分以上の睡眠を100点として「睡眠スコア」が算出される。本作の睡眠情報に関する監修を行った柳沢正史教授によると、十分な睡眠時間を得ずに睡眠の質を語ることはナンセンスだという話もあり、『Pokémon Sleep』では何よりも「睡眠の長さ」と「睡眠の規則性」を重視しているとの話だった。日本全体で睡眠不足が囁かれていることもあり、まずは長く眠ることが推奨されている形だ。

ここに、カビゴンの育ち具合を示す「エナジー」が掛け合わさることでその日の「ねむけパワー」が決まり、寄ってくるポケモンの数が決まる。ねむけパワーが大きいほど、多くのポケモンが集まったり、珍しい寝顔を発見することができるとのこと。なお、カビゴンエナジーは朝・昼・夜にカビゴンにきのみや料理を与えることで上昇させることができるのだが、この辺りの詳細については後に改めて記述する。


話を少し戻して睡眠計測の詳細についての詳細を紹介していく。本作では睡眠の深さを表す「睡眠ステージ」が計測される。「うとうと・すやすや・ぐっすり」という3つのタイプに分かれて記録されており、自身の睡眠がどのように変化しているかを時間ごとに確認できるようになっている。

睡眠タイプにより寄ってくるポケモンも異なり、ユーザーと同じ睡眠パターンを持ったポケモンたちが集まるようになっている。ゲームを始めたばかりの頃はデータがないため、一般的な平均と比べて睡眠タイプが決定されるが、データが蓄積すると過去の自分の睡眠と比べて決定されるようになる。そのため、睡眠計測を繰り返すほど、その日、自分がどのように眠っていたかという傾向をより詳細に知ることが可能になっていく。

▲うとうとタイプには「くさ・むし」タイプのポケモンたちが多く寄ってくる傾向があるようだ。データが増えれば計測の精度も上がるため欠かさずに睡眠計測を行うことが重要。

睡眠計測の結果を確認した後は集まってきたポケモンたちの「睡眠リサーチ」を行うことに。操作は簡単で、寝ているポケモンをタップするだけで完了となる。同じポケモンでもさまざまな寝顔があり、新たな寝顔を見つけたポケモンは「ポケモン寝顔図鑑」に記録されていく。この辺り「集める楽しさ」や「図鑑を埋めていく気持ち良さ」はポケモンシリーズの特徴が色濃く反映されている部分だと感じた。

▲さまざまなポケモンの可愛い寝顔を見られるので「今日はどんなポケモンが来ているかな」と毎朝起きるのが楽しみになる。

▲寝顔を調査することでリサーチランクが上がったり、ポケモンのレベルアップに必要な「ゆめのかけら」をもらえる。

集まってきた全てのポケモンのリサーチが完了すると「おやつタイム」へ。「ポケサブレ」を与えることでフレンドポイントが上がり、MAXまで溜まればポケモンたちが仲間になってくれる。仲間になったポケモンは、「おてつだいポケモン」としてチームに編成することができるようになり、カビゴンに与えるきのみや食材を拾ってきてくれたり、スキルを発動してカビゴンの育成をサポートしてくれる。


▲毎日1つもらえる「ボーナスサブレ」はフレンドポイントを+3してくる。そのほか、チャンス状態のポケモンは普段よりフレンドポイントが上がりやすくなっている。

こうしてリサーチやおやつタイムが終わると「今日の一枚」を残すことができる。残した写真はソーシャルリサーチでフレンドに共有される。なお、ソーシャルリサーチでは今日の一枚に映っているポケモンのアメ(レベルアップや進化に必要)がもらえるので、フレンドはなるべく増やしておきたい。


リサーチランクが上がるとポケサブレやおこうといったアイテムが報酬としてもらえるほか、寝顔図鑑の数が増えれば新たなフィールドが解放されるなど、遊びの幅が広がっていくのでどんどんポケモンたちの寝顔を調査しよう!

「おてつだいチーム」はリーダーを筆頭に最大5匹のポケモンで編成が可能。カビゴンの好きなきのみをあげるとエナジーの増加量が2倍になるため、なるべくカビゴンの好みに合ったきのみや食材を拾ってくるポケモンを中心に選択すると良いだろう。


▲おまかせ編成は、「きのみ」「食材」「メインスキル」と選択した項目によってロトムが自動でおてつだいポケモンを選んでくれる。


▲また、ゲームを始めたときに全ユーザー共通で最初にピカチュウを預けてもらえる。「せいかく」によって獲得経験値量やおてつだいスピード、スキルの発生確率などが上下するという特徴があるようだ。

なお、おてつだいポケモンたちには「げんき」があり、時間経過と共に減少していく。げんきがなくなるとおてつだいをするスピードが遅くなってしまう。げんきはポケモンたちと一緒に眠ることで回復できる。回復するげんきの量は、その日の睡眠スコアと同量となっているため、ここでもよく眠ることが重要になってくる。

▲おてつだいチームに編成したポケモンたちはフィールドに表示されるようになり、虫眼鏡マークが付いているときにタップすれば、そのポケモンが拾ってきたきのみや食材を受け取ることができる。

また、ポケモンはそれぞれスキルを所持しており、きのみや食材を受け取った際にランダムで発動する。スキルには「ランダムで食材を6個ゲットする」や「カビゴンのエナジーを増やす」、「げんきを回復する」といった便利なものばかりとなっているため、自身の状況に合わせたスキルを所持しているポケモンをチームに編成しておくと良いだろう。

▲ポケモンたちが一定のレベルまで上がることでサブスキルを習得することができる。

そのほか、朝(612時)・昼(1218時)・夜(18~翌6時)の13回、カビゴンに料理を与えてエナジーを増やすことができる。料理で増加するエナジーはきのみに比べて多くなっているため、なるべく毎食欠かさず作りたい。サイクル的にも一般的な時間設定となっているため、自身が食事を摂るタイミングでカビゴンにも料理を作る習慣ができると良いだろう。


▲リクエストされる料理はカビゴンによって異なる。「カレー・シチュー」や「デザート・ドリンク」など、他にもさまざまな種類が用意されているようだ。

なお、ゲームを始めたばかりの頃はランダムに食材を15個選択する「おまかせでつくる」しか選択できないが、ポケモン寝顔図鑑の調査が進むと自分で食材を選んで料理を作ることができるようになる。出来上がる料理は食材の組み合わせによって決まるため、自身で選べるようになるとより多くの種類の料理を狙って作れるようになる。


▲料理中には睡眠に関する豆知識が得られるTipsを集められる。


▲料理にはそれぞれレシピレベルがあり、作るほど上昇していく。大成功すればもらえるエナジーが増えるほか、レシピレベルも上がりやすくなる。レシピレベルが上がれば獲得できるエナジーの量も増加していく。

こうして日中にはきのみや料理を与えてエナジーを貯めることでカビゴンを大きく育て、夜にたっぷりと睡眠計測を行うことで「ねむけパワー」を獲得し、朝にポケモンたちの寝顔を調査するというのが一日のゲームサイクルとなっている。

最後に、育てるカビゴンは1週間ごとに変化する。毎週月曜日にフィールドを選んで移動し、そこで新たに出会ったカビゴンを7日間かけて育てながら睡眠リサーチを行うこととなる。


▲フィールドによって出現するポケモンが異なるという特徴があるが、まずは「ワカクサ本島」から調査を開始することになる。ここでポケモン寝顔図鑑の調査が進めば別のフィールドにも行けるようになる。

Pokémon Sleep』で毎朝ポケモンたちと出会うことが楽しみになることで、自然と睡眠計測のデータが溜まっていき、分析もより詳細なものになっていく。自身の睡眠が見える可されることで、これまでの自分の生活を見直す機会にもなる。


冒頭にも述べた通り、『Pokémon Sleep』自体が睡眠の質を上げてくれるわけではないが、本作をプレイすることで睡眠のことをこれまでより強く意識することになり、結果的にそれが健康な生活の一助となってくれることは間違いないだろう。

Pokémon GO』に続き、生活とゲームを密接に紐づけた新しい体験に驚かされると共に、それをここまで面白い体験に昇華させたポケモンの手腕に改めて感服させられた。これまで遊んできたゲームとは全く異なる、ゲームの新たな可能性を『Pokémon Sleep』を通じてぜひとも一度、体験していただきたい。



(取材・文 編集部:山岡広樹)


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■『Pokémon Sleep(ポケモンスリープ)』

 


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会社名
株式会社ポケモン
設立
1998年4月
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代表取締役社長 石原 恒和/代表取締役 宇都宮 崇人
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