バンナムHD、第1四半期の決算は営業利益37%減の279億円と大幅減益…『エルデンリング』反動減、トイホビーとアミューズメント好調
バンダイナムコホールディングス<7832>は、8月8日、2024年3月期 第1四半期(23年4月~23年6月)の連結決算を発表し、売上高2248億1200万円(前年同期比4.0%増)、営業利益279億8900万円(同37.0%減)、経常利益327億3300万円(同36.2%減)、最終利益217億8600万円(同41.1%減)だった。
・売上高:2248億1200万円(同4.0%増)
・営業利益:279億8900万円(同37.0%減)
・経常利益:327億3300万円(同36.2%減)
・最終利益:217億8600万円(同41.1%減)
グループ全体では、ハイターゲット層(大人層)向け商品や定番IP商品が人気となったトイホビー事業、業務用ゲームの新製品の販売等が好調だったアミューズメント事業が業績に貢献した。デジタル事業においては、家庭用ゲームにおいて大型タイトル(『エルデンリング』とみられる)のリピート販売が好調だった前年同期とのタイトル編成やプロダクトミックスの変化が業績に影響した。
[デジタル事業]
売上高は680億4000万円(同24.1%減)、セグメント利益は26億6100万円(同91.0%減)となった。
家庭用ゲームについては、ワールドワイド向け大型タイトルの発売を第2四半期以降に予定していることや、前年同期と比較しリピートタイトルの販売数が落ち着く等タイトル編成とプロダクトミックスの変化が業績に影響した。上で触れたように、前年同期に販売が好調だった『エルデンリング』の反動減が大きかったようだ。
ネットワークコンテンツにおいては、「DRAGON BALL」シリーズや「ONE PIECE」等の主力タイトルがユーザーに向けた継続的な施策により安定的に推移した。同事業においては、ワールドワイドで競争が激化するマーケット環境を踏まえ、クオリティを重視したタイトルの開発とロングライフ化に向けたファンとつながり続けるマーケティング施策を推進するという。
[トイホビー事業]
売上高は1203億7200万円(同26.9%増)、セグメント利益は236億2900万円(同64.5%増)となった。
トイホビー事業については、原材料価格や燃料価格上昇の影響を受けたものの、好調カテゴリーやグローバル展開の拡大、生産体制の強化等をはかったことにより引き続き好調に推移した。
具体的には、「ガンダムシリーズ」のプラモデルやコレクターズフィギュア、キャラクターくじ等のハイターゲット層向けの商品が、販売・マーケティングや商品ラインナップの強化等により好調に推移した。また、「ONE PIECE」のトレーディングカードゲーム等のカード商材、カプセルトイ等が商品ラインナップや顧客とのタッチポイントの強化等により業績に貢献した。
[IPプロデュース事業]
売上高は149億9200万円(同4.4%減)、セグメント利益は10億5800万円(同2.5%減)となった。
IP創出強化を目的に映像事業の拠点統合を行い、映像製作におけるノウハウや人材の交流強化をはかった。事業面では、「機動戦士ガンダム 水星の魔女」の公開が新規ファンを獲得し、グループの商品・サービス販売の好調につながった。また、「ガンダムシリーズ」や「ラブライブ!シリーズ」、「転生したらスライムだった件」、「ブルーロック」等のライセンスビジネスや映像配信が好調に推移した。
[アミューズメント事業]
売上高は282億4000万円(同22.7%増)、セグメント利益は31億5700万円(同49.4%増)となった。
アミューズメント事業については、国内アミューズメント施設の既存店売上高が同102.6%となった。また、「バンダイナムコ Cross Store」や「ガシャポンのデパート」のようなグループの商品・サービスと連携したバンダイナムコならではの施設展開が好調に推移した。
業務用ゲームにおいては、新製品「機動戦士ガンダム エクストリームバーサス2 オーバーブースト」の販売が好調に推移した。また、燃料価格の上昇等の外部環境の変化も踏まえ、引き続き効率化に取り組んだ。
[その他事業]
売上高は80億9800万円(同15.2%増)、セグメント利益は4億8100万円(同267.6%増)となった。グループ各社へ向けた物流事業、その他管理業務等を行っている会社から構成されており、これらのグループサポート関連業務における効率的な運営に取り組んでいる。
■2024年3月期の業績見通し
2024年3月期の業績は、売上高1兆円(前期比1.0%増)、営業利益1250億円(同7.3%増)、経常利益1290億円(同0.8%増)、最終利益910億円(同0.7%増)、EPS137.87円を見込む。
・売上高:1兆円(同1.0%増)
・営業利益:1250億円(同7.3%増)
・経常利益:1290億円(同0.8%増)
・最終利益:910億円(同0.7%増)
・EPS:137.87円
計画に対する進捗率は、売上高22.5%、営業利益22.4%、経常利益25.4%、最終利益23.9%となっている。
・売上高:22.5%
・営業利益:22.4%
・経常利益:25.4%
・最終利益:23.9%
会社情報
- 会社名
- 株式会社バンダイナムコホールディングス
- 設立
- 2005年9月
- 代表者
- 代表取締役社長 川口 勝
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高1兆502億1000万円、営業利益906億8200万円、経常利益1041億6400万円、最終利益1014億9300万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 7832